VBA再入門
マクロを書く準備をする(VBAとVBE)

マクロが覚えられないという初心者向けに理屈抜きのやさしい解説
公開日:2015-08-18 最終更新日:2020-09-26

第1回.マクロを書く準備をする(VBAとVBE)


マクロを書こうと思ったら、まず初めにマクロを書く準備をする必要があります。
と、その前に、ひとつ説明しておくことがあります。


エクセルのマクロとVBAという言葉の意味です。
「マクロ」とは、エクセルの操作を自動化するもので、その自動化する機能を「マクロ」と呼びます。
そのマクロの中身はプログラムで、そして、そこで使われているプログラミング言語をVBA(Visual Basic Applicationsの略)と言います。

こんなことは知らなくてもマクロ書くのに困らないのですが、今後の説明時に混乱しないように念の為の説明です。

さて、本題です。
マクロを書く準備をします。

開発タブの表示

Excelを起動してください、新規のブックが出来ますよね。
Excelの起動方法は・・・さすがにこれは省略します。
Excelが起動されたら、リボン(上部のアイコンがいっぱいある所)に開発タブを追加します。

Excel2010
・リボンの「ファイル
・左メニューの「オプション
・左メニューの「リボンのユーザー設定
・右側にある、「開発」にチェック
これで「OK」

Excel2007
・オフィスボタン・・・左上のボタンです。
・一番下の「Excelのオプション
・左メニューの「基本設定
・上から3番目の、「開発」タブをリボンに表示する、にチェック
これで「OK」

以上で、リボンに「開発」が追加されます。

Excel開発タブ

こんな感じです。
そんなに使いませんが、やはり必要です。

VBEの設定

では次です。
マクロを書く場所を用意します。
マクロを書く画面は、「Visual Basic Editor」と言い、VBEと略します。

「開発」タブの、いちばん左、「Visual Basic」をクリックしてください。
マウスを「Visual Basic」に重ねると、ショートカットも表示されますね、Alt+F11

Excel VBE

こんな画面になったはずです。
さらに設定が続きます。

・メニューの「ツール」→「オプション」

Excel VBE ツール

Excel VBA オプッション

このような画面になりますので、

「自動構文チェック」のチェックを外し
「変数の宣言を強制する」にチェックをつける


Excel VBE オプッション

これで「OK」

「自動構文チェック」のチェックは、ちょっとした間違いでもメッセージが出て煩わしいだけですが、
「変数の宣言を強制する」のチェックは必ずつけてください、理由はいずれ。

ここまでは、必ずやっておいてください。
ただし、これは、そのパソコンで1回だけやればOKです。
この設定はパソコンに保存されますので、次回以降も有効になっています。

標準モジュールの挿入

さて、それにしても、マクロを書く場所が見当たらない・・・
そう、まだマクロを書く場所がないのです。

・メニューの「挿入」→「標準モジュール」

Excel VBE 標準モジュール

すると、

Excel VBE 標準モジュール

ようやく、マクロを書けそうな画面になりました。

次回から、ここにマクロを書いていきます。

「マクロを書く準備をする」のまとめ

・リボンに開発タブを追加
・「Visual Basic」をクリック(Alt+F11)しVBEを起動
・メニューの「ツール」→「オプション」
 「自動構文チェック」のチェックを外し
 「変数の宣言を強制する」にチェックをつける
・メニューの「挿入」→「標準モジュール」

ExcelマクロVBA入門の対応ページ

第1回.マクロって何?VBAって何?
・マクロとは ・VBAとは ・マクロVBA学習の必要性 ・VBAによる自動化とは条件分岐しつつ処理を繰り返すだけ ・VBAでできること ・マクロVBA学習の前提知識 ・マクロVBAの学習の手引き(VBA学習順序)

第2回.まずはマクロVBAを使う準備
・Excel2003以前 ・Excel2007での「開発」タブ表示 ・Excel2010以降での「開発」タブ表示

第3回.マクロの記録
・マクロ記録の限界 ・「マクロの記録」の操作方法 ・個人用マクロブック ・VBAでの書き方が分からない時に調べる方法

第4回.マクロはどこに書くの(VBEの起動)
・「Visual Basic Editor」の表示方法 ・標準モジュールの挿入 ・「Module1」の名称変更 ・「Module1」の削除

第5回.VBEのオプション設定(Option Explicit)
マクロを書き始める前に、出来れば設定しておいた方が良いオプションがあります。いえ、絶対に設定しておかなければならないVBEのオプション設定です、必ず最初に設定しておいてください。VBEの「ツール」→「オプション」以下の画面が出ます。



同じテーマ「マクロVBA再入門」の記事

第1回.マクロを書く準備をする(VBAとVBE)
第2回.マクロを書いて動かす(SubとF5)

・マクロ有効ブックの作成 ・マクロVBAを書いてみる ・マクロVBAの実行 ・複数のマクロVBAを書く ・プロシージャーとは ・「マクロを書いて動かす」のまとめ ・ExcelマクロVBA入門の対応ページ
第3回.セルに数字や文字を入れる(RangeとCells)
・セルに文字を入れる ・セルに数字を入れる ・マクロVBAを実行 ・RangeとCells ・セル範囲(複数セル)に一括入力 ・「セルに数字や文字を入れる」のまとめ ・ExcelマクロVBA入門の対応ページ
第4回.セルの値を使って計算する(四則演算)
・セルの値を使って足し算 ・セルの値を使って四則演算 ・セルの値を使った応用計算 ・ワークシートの関数を使った計算 ・ExcelマクロVBA入門の対応ページ
第5回.同じ計算を行数分繰り返す(For~Next)
・練習用のデータ作成について ・1行だけの計算をする場合は ・VBAの変数とは ・変数を使って行をずらしていく ・デバッグ:ステップ イン F8 ・変数を使った繰り返し処理 ・For~Nextの補足説明 ・VBAコードの書き方について ・ExcelマクロVBA入門の対応ページ
第6回.表の先頭から最終行まで繰り返す(ForとEnd(xlUp).Row)
・表の最終行を取得する ・表の最終行まで繰り返す ・VBAの文法を覚える必要があるか ・ExcelマクロVBA入門等の対応ページ
第7回.セルの値によって計算を変える(Ifステートメント)
・Ifの説明用のサンプル ・マクロVBAでのIfの使い方 ・Ifステートメントの書き方 ・Ifのネスト(入れ子) ・AndとOr ・ElseIfとSelect Caseについて ・マクロVBAは、プログラミングです ・Ifステートメントの練習問題 ・改行方法について ・ExcelマクロVBA入門等の対応ページ
第8回.表範囲をまとめて消去する(OffsetとClearContents)
・見出しを残しデータ部分のみ消去 ・Offsetを使って範囲をずらす ・データ範囲に関係なく消去する場合 ・ExcelマクロVBA入門等の対応ページ
第9回.関数という便利な道具(VBA関数)
・これだけは覚えておきたい必須VBA関数 ・VBA関数の練習 ・ExcelマクロVBA入門の対応ページ
第10回.ワークシートの関数を使う(WorksheetFunction)
・マクロVBAでのワークシート関数の使い方 ・長いスペルの単語を簡単に入れる方法 ・ワークシート関数を使ってみよう ・ワークシート関数を使う時の注意点、エラー対策 ・ExcelマクロVBA入門等の対応ページ
第11回.分からない事はエクセルに聞く(マクロの記録)
・マクロの記録の使い方 ・実際に分からない事を調べる時の手順 ・「分からない事はエクセルに聞く」のまとめ ・ExcelマクロVBA入門等の対応ページ


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

ブール型(Boolean)のis変数・フラグについて|VBA技術解説(2024-04-05)
テキストの内容によって図形を削除する|VBA技術解説(2024-04-02)
ExcelマクロVBA入門目次|エクセルの神髄(2024-03-20)
VBA10大躓きポイント(初心者が躓きやすいポイント)|VBA技術解説(2024-03-05)
テンキーのスクリーンキーボード作成|ユーザーフォーム入門(2024-02-26)
無効な前方参照か、コンパイルされていない種類への参照です。|エクセル雑感(2024-02-17)
初級脱出10問パック|VBA練習問題(2024-01-24)
累計を求める数式あれこれ|エクセル関数応用(2024-01-22)
複数の文字列を検索して置換するSUBSTITUTE|エクセル入門(2024-01-03)
いくつかの数式の計算中にリソース不足になりました。|エクセル雑感(2023-12-28)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
3.RangeとCellsの使い方|VBA入門
4.ひらがな⇔カタカナの変換|エクセル基本操作
5.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
6.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
7.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)|VBA入門
8.並べ替え(Sort)|VBA入門
9.セルのクリア(Clear,ClearContents)|VBA入門
10.Findメソッド(Find,FindNext,FindPrevious)|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。


このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ