VBAでのSQLの基礎(SQL:Structured Query Language)
SQL(Structured Query Language:構造化問い合わせ言語)は、データベースの定義や表の操作を行う言語です。
(正確にはこの略称ではないが、説明の便宜上記載しています。)
データ操作言語であるDML(data manipulation language)に分けられます。
DMLはデータベースにおけるデータの操作を行うためのSQLで、データの抽出や更新、追加、削除を行います。
ここでは、DMLのSELECTについて主に解説します。
SQL文
SELECT データの抽出(検索)
UPDATE データの更新
INSERT データの追加
DELETE データの削除
SELECT文
[ FROM table_name [ , table_name …] ]
[ WHERE where_expression ]
[ GROUP BY group_expression [ , group_expression …]
[ ORDER BY order_expression [ , order_expression …] ]
[テーブル名.]フィールド名
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。
フィールド名が他のテーブルと重複していない場合は、テーブル名を省略できます。
フィールドには別名を付けることができます。
[テーブル名.]フィールド名 AS 別名
table_name
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。
フィールドには別名を付けることができます。
テーブル名 AS 別名
INNER [OUTER] JOIN | 内部結合。 結合する両方のテーブルに同一データがある場合のみ対象となります。 |
LEFT [OUTER] JOIN | 左外部結合。 結合する左側のテーブルにデータがある場合は全て対象となります。 |
RIGHT [OUTER] JOIN | 右外部結合。 結合する右側のテーブルにデータがある場合は全て対象となります。 |
ON | 結合条件式を記述します。 AND OR が使用できます。 |
FROM tableA AS A LEFT JOIN tableB as B ON A.ID = B.ID
SQLでは、半角スペースで区切れる場所で適宜改行することができます。
FROM tableA AS A
LEFT JOIN tableB as B
ON A.ID = B.ID
tableAを別名A、tableBを別名B
AのIDとBのIDで左外部結合(結合しない場合もAがあれば全て)しています。
where_expression
[テーブル名.]フィールド名 = 値
group_expression
[テーブル名.]フィールド名
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。
order_expression
並べ替えするフィールドを指定します。
[テーブル名.]フィールド名 [ ASC | DESC]
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。
ASC 昇順
DESC 降順
省略時はASC
使用できる関数
ただし、関数についてはデータベースごとに結構違いがありますので注意してください。
例えば、文字列を部分抽出する関数は、
SUBSTR
SUBSTRING
このように関数名が違うものもあります。
扱うデータベースによって書き方を変更する必要があることは常に注意しておいてください。
SQLの簡単な例文
SELECT T.cd,M.name
FROM trn AS T
LEFT JOIN mst M
ON T.cd = M.cd
WHERE T.cd >= 100
ORDER BY T.CD
改行せずに、半角スペースで区切って続けて書いても良いです。
ただし、読みやすいように適宜改行したほうが良いでしょう。
テーブルtrnとテーブルmstをcdで左外部結合
trnのcdが100以上のもののみ対象
そこでは、GUIエディターで、ドラッグ&ドロップとクリックでSQLが作成できるものが多数あります。

SQLの学習について
ここでは、基本のSELECTのみ掲載しました。
エクセルVBAで使うSQL分は、ほとんどがSELECTになるでしょう。
SELECTだけでも、使い方・書き方は非常に複雑です。
書籍・WEBページで学習してください。
練習用のデータベースを用意して、いろいろ試してみることが一番良いでしょう。
無料のデータベースがいくつもありますので、どれでも良いので環境構築してみてください。
一つのデータベースである程度覚えてしまえば、他のデータベースを扱う時はその違いだけ意識すれば良いでしょう。
実践例
同じテーマ「マクロVBA技術解説」の記事
Dictionary(ディクショナリー)連想配列の使い方について
Dictionary(ディクショナリー)のパフォーマンスについて
VBAでのInternetExplorer自動操作
VBAでのSQLの基礎(SQL:Structured Query Language)
VBAで正規表現を利用する(RegExp)
VBAでメール送信する(CDO:Microsoft Collaboration Data Objects)
VBAでのOutlook自動操作
ADO(ActiveX Data Objects)の使い方の要点
特殊フォルダの取得(WScript.Shell,SpecialFolders)
参照設定、CreateObject、オブジェクト式の一覧
VBAのスクレイピングを簡単楽にしてくれるSelenium
新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る
シートコピー後のアクティブシートは何か|ツイッター出題回答 (2023-09-19)
Excel関数の引数を省略した場合について|ツイッター出題回答 (2023-09-14)
セル個数を返すRange.CountLargeプロパティとは|VBA技術解説(2023-09-08)
記号を繰り返してグラフ作成(10単位で折り返す)|ツイッター出題回答 (2023-08-28)
シートを削除:不定数のシート名に対応|VBAサンプル集(2023-08-24)
ランクによりボイントを付ける(同順位はポイントを分割)|ツイッター出題回答 (2023-08-22)
OneDrive使用時のThisWorkbook.Pathの扱い方|VBA技術解説(2023-07-26)
列幅不足による###表示や指数表示を判定する|VBA技術解説(2023-07-12)
シートを削除:不定数のシート名に対応|VBAサンプル集(2023-07-04)
シート関数のCOUNTIFS,SUMIFS,MAXIFSと同じ処理|Power Query(M言語)入門(2023-02-28)
アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る
1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.RangeとCellsの使い方|VBA入門
3.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
4.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
5.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
6.マクロとは?VBAとは?VBAでできること|VBA入門
7.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)|VBA入門
8.並べ替え(Sort)|VBA入門
9.Range以外の指定方法(Cells,Rows,Columns)|VBA入門
10.条件分岐(IF)|VBA入門
- ホーム
- マクロVBA応用編
- マクロVBA技術解説
- VBAでのSQLの基礎(SQL:Structured Query Language)
このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。