VBA技術解説
シングルクォートの削除とコピー(PrefixCharacter)

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
最終更新日:2019-11-04

シングルクォートの削除とコピー(PrefixCharacter)


セルに入力した先頭の'シングルクォーテーションは特殊なものとなっています。
通常は、数値を文字としてセルに入れるときに使っているものです。
マクロVBAでセル値を取得すると、この'シングルクォーテーションはValueでは取得できません。
したがって、
セル.Value = セル.Value
これを実行すると、先頭の'シングルクォーテーションは消えてしまいます。
セルのコピーでは'シングルクォーテーションも含めてコピーされますが、値貼り付けでは消えてしまいます。


'シングルクォーテーションを除去する方法、残してValueをコピーする方法等について説明します。

シングルクォーテーション意味

セルに、'シングルクォーテーションから数値を入れると文字列として扱われ左寄せになります。

VBA マクロ PrefixCharacter シングルクォーテーション

VBA マクロ PrefixCharacter シングルクォーテーション

VBA マクロ PrefixCharacter シングルクォーテーション

この仕様はLotus1-2-3から引き継いだものだという事ですが、
オプションで、Lotus1-2-3のキー操作に変更することができます。
オプションの一番下に設定があります。

VBA マクロ PrefixCharacter シングルクォーテーション

ここでは詳しく説明しませんが、
Lotus1-2-3のキー操作では、
「'」左寄せ、「^」中央寄せ、「"」右寄せ、「\」セル幅に繰り返す
これらがあります。
オプションでLotus1-2-3のキー操作にチェックを付けていない場合は、「'」左寄せのみ有効な状態といえるでしょう。

VBAでシングルクォーテーションがコピーされる場合と消える場合

シングルクォーテーションがコピーされる場合
・カット&ペースト
・コピー&ペースト

VBAの例としては
Range("A:B").Copy Destination:=Range("C1")

Range("A1:B2").Copy
Range("C1").PasteSpecial Paste:=xlPasteAll

シングルクォーテーションが消える場合
・コピー&値貼り付け
ただし、コピー先がすでにシングルクォーテーションが付いている場合は残ります。

VBAの例としては
Range("A:B").Copy
Range("C1").PasteSpecial Paste:=xlPasteValues

Range("C1:D1").Value = Range("A1:B1").Value

VBAでのシングルクォーテーションの取得方法

Rangeオブジェクトに、PrefixCharacterプロパティがあります。
PrefixCharacterプロパティは、セルのプレフィックス文字を返します。

ApplicationのTransitionNavigKeysプロパティの値により、PrefixCharacterプロパティは以下の値を返します。
・Falseの場合、 'または空白になります。
・Trueの場合、'左揃え、"右揃え、^中央寄せ、\繰り返し、または空白になります。

VBAでシングルクォーテーションを取り除くVBA

Public Sub prefixDelete(argRange As Range)
  '対象セル範囲を使用セル範囲に限定
  Dim ws As Worksheet
  Set ws = argRange.Worksheet
  Set argRange = Intersect(ws.Range(argRange.Item(1), _
               ws.UsedRange(ws.UsedRange.Count)), _
               argRange)

  'プレフィックス文字がある場合のみValueをコピー
  Dim myRange As Range
  For Each myRange In argRange
    If myRange.PrefixCharacter <> "" Then
      myRange.Value = myRange.Value
    End If
  Next
End Sub

PrefixCharacterが空白以外の時だけValueをコピーしています。
広いセル範囲が指定された場合の無駄なコピーを省くために、UsedRangeの範囲に限定しています。

使い方は
Call prefixDelete(Range("A:B"))

VBAでシングルクォーテーションを含めて値コピーするVBA

Public Sub prefixCopy(ByVal fromRange As Range, _
           ByVal toRange As Range)
  'コピー元範囲を使用セル範囲に限定
  Dim ws As Worksheet
  Set ws = fromRange.Worksheet
  Set fromRange = Intersect(ws.Range(fromRange.Item(1), _
               ws.UsedRange(ws.UsedRange.Count)), _
               fromRange)
  
  'Prefixを付けてVlueをコピー
  Dim fRng As Range, tRng As Range
  Dim i1 As Long, i2 As Long
  For i1 = 1 To fromRange.Rows.Count
    For i2 = 1 To fromRange.Columns.Count
      With fromRange.Item(i1, i2)
        toRange.Item(i1, i2).Value = .PrefixCharacter & .Value
      End With
    Next
  Next
End Sub

プレフィックスを付けてValueをコピーしています。
コピー先のセル範囲の大きさは考慮していません。
コピー先の先頭セルからコピー元の大きさでコピーしています。

使い方は
Call prefixCopy(Range("A:B"), Range("C1"), True)


ちなみに、プレフィックスを取り除いてコピーする場合は
toRange.Resize(fromRange.Rows.Count, fromRange.Columns.Count).Value = fromRange.Value

これだけで済みます。



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