エクセルでファイル一覧を作成.№3(Dir関数2)
エクセルでファイル一覧を作成します、
サブフォルダ以下も全て取得し、一覧表示します、
先にまず、完成イメージです。
前回のプログラム
Sub ファイル一覧取得()
Dim strBuf As String
Dim i As Long
i =
5
strBuf = Dir(Cells(4, 2))
Do While strBuf <>
""
Cells(i, 2) = strBuf
i = i + 1
strBuf =
Dir()
Loop
End
Sub
ファィルの一覧は取得出来ましたが、サブフォルダが取得できていません。
実は、Dir関数には、第2引数があります。
定数 | 値 | 内容 |
vbNormal | 0 | 標準ファイル |
vbReadOnly | 1 | 読み取り専用ファイル |
vbHidden | 2 | 隠しファイル |
vbSystem | 4 | システムファイル(Macintoshでは使用できません) |
vbVolume | 8 | ボリュームラベル(Macintoshでは使用できません) |
vbDirectory | 16 | フォルダ |
vbAlias | 64 | エイリアスファイル(Macintoshでのみ使用できます) |
省略時は、vbNormalです。
この為フォルダは取得できませんでした。
そこで、
strBuf = Dir(Cells(4, 2))
↓
strBuf = Dir(Cells(4, 2), vbDirectory)
とすれば、フォルダが取得できます。
「あれっ、すると、今度はファィルが取得できないのでは?」
良い質問です。←池上彰風!
定数の値を見て下さい。
数列のクイズみたいになっています。
2の倍々ですが・・・
この数字は、任意の複数を合計しても、他と重複しないようになっています。
(vbAliasは32で良いはずですが、32は将来の予備に空けているのでしょうか)
つまり、複数の指定を「+」で指定できるようにしてあります。
そして、0は足しても足さなくても同じですので、
「vbNormal」は、常に指定されているのと同じ事になります。
ですから、
strBuf = Dir(Cells(4, 2), vbDirectory)
で、標準ファイルとフォルダが取得できます。
今回は、読み取り専用も追加して、
strBuf = Dir(Cells(4, 2), vbNormal + vbReadOnly + vbDirectory)
としましょう。
vbNormalは指定しなくても良いと言いましたが、
他の指定をする場合は、明示するようにしましょう、誤解を招かないようです。
もちろん、合計数値で指定しても動作しますが、後で分からなくなりますので止めましょう。
これで、標準ファイル、読み取り専用ファイル、フォルダ、の一覧が取得できるようになりました。
「あのー、一覧の最初に、.や..というのがあるのですが」
良い質問です。←池上彰風!
「.」は、自分自身のフォルダ
「..」は、1つ上のフォルダ
を表す、相対フォルダです。
階層構造のパスを指定したりする場合に使用しますが、
ここでは、Windowsが使っている特殊なフォルダとだけ覚えておきましょう。
とにかく、邪魔なので除外しましょう。
Sub ファイル一覧取得()
Dim strBuf As String
Dim i As Long
i =
5
strBuf = Dir(Cells(4, 2), vbNormal + vbReadOnly + vbDirectory)
Do
While strBuf <> ""
If strBuf <> "." And strBuf <> ".."
Then
Cells(i, 2) = strBuf
i = i + 1
End
If
strBuf = Dir()
Loop
End Sub
これで良いですね。
定数について
Dir関数の第2引数に指定する定数は、名前付き定数と呼びます。
これは、関数だけでなく、プロパティ値でも使われているので、それこそ沢山あります。
そして、複数指定が可能な場合は、上記のように重複しない工夫がなされています。
当然、関数毎、プロパティ毎に、違いますので、
入力候補表示で確認したり、ヘルプを参照して使用する事になります。
全てを記憶するなど出来ないし、意味がありません。
しかし、どんな指定が可能か、どのようになるのかは、知っておく必要があります。
必ず一度は、ヘルプを参照して下さい。
今回は、ここまで、
次回は、フォルダなのか、ファイルなのかを判定します。
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