第12回.組み込み関数一覧
Pythonには数多くの関数と型が組み込まれており、様々な処理を行うことができます。
全部で69個あります。
一度に全部は覚えられませんが、一度どのようなものがあるかだけでも目を通しておくと今後の役に立つと思います。
引数の表記について
[] | 省略できる引数 |
* | キーワードのみ引数 |
*args | 可変長の位置引数 |
**kws | 可変長のキーワード引数 |
=値 | デフォルト値 |
x | 位置のみ引数 |
組み込み関数一覧
関数名 | 構文と説明 |
abs | abs(x) 数の絶対値を返します。 |
all | all(iterable) iterableの全ての要素が真ならば (もしくはiterableが空ならば)Trueを返します。 |
any | any(iterable) iterableのいずれかの要素が真ならばTrueを返します。 |
ascii | ascii(object) repr()と同様、オブジェクトの印字可能な表現を含む文字列を返しますが、repr()によって返された文字列中の非 ASCII 文字は \x、\u、\U エスケープを使ってエスケープされます。 |
bin | bin(x) 整数を先頭に "0b" が付いた 2 進文字列に変換します。 |
bool | bool([x]) ブール値、即ちTrueまたはFalseのどちらかを返します。 |
breakpoint | breakpoint(*args,**kws) この関数により、呼び出された箇所からデバッガへ移行します。 |
bytearray | bytearray() 新しいバイト配列を返します。 |
bytes | bytes() 範囲 0 <= x < 256 の整数のイミュータブルなシーケンスである、"bytes" オブジェクトを返します。 |
callable | callable(object) object引数が呼び出し可能オブジェクトであればTrueを、そうでなければFalseを返します。 |
chr | chr(i) Unicode コードポイントが整数iである文字を表す文字列を返します。 |
classmethod | classmethod() メソッドをクラスメソッドへ変換します。 |
compile | compile(source,filename,mode,flags=0, dont_inherit=False,optimize=-1) sourceをコードオブジェクト、もしくは、 AST オブジェクトにコンパイルします。 |
complex | complex([real[,imag]]) 値real+imag*1j の複素数を返すか、文字列や数を複素数に変換します。 |
delattr | delattr(object,name) setattr()の親戚です。 |
dict | dict() 新しい辞書を作成します。 |
dir | dir([object]) 引数がない場合、現在のローカルスコープにある名前のリストを返します。 |
divmod | divmod(a,b) 2 つの (複素数でない) 数を引数として取り、整数の除法を行ったときの商と剰余からなる対を返します。 |
enumerate | enumerate(iterable,start=0) enumerate オブジェクトを返します。 |
eval | eval(expression[,globals[,locals]]) 文字列とオプションの引数globals、localsをとります。 |
exec | exec(object[,globals[,locals]]) この関数は Python コードの動的な実行をサポートします。 |
filter | filter(function,iterable) iterableの要素のうちfunctionが真を返すものでイテレータを構築します。 |
float | float([x]) 数または文字列xから生成された浮動小数点数を返します。 |
format | format(value[,format_spec]) valueをformat_specで制御される "書式化された" 表現に変換します。 |
frozenset | frozenset() 新しい frozenset オブジェクトを返します。 |
getattr | getattr(object,name[,default]) objectの指名された属性の値を返します。 |
globals | globals() 現在のグローバルシンボルテーブルを表す辞書を返します。 |
hasattr | hasattr(object,name) 引数はオブジェクトと文字列です。 |
hash | hash(object) オブジェクトのハッシュ値を (存在すれば) 返します。 |
help | help([object]) 組み込みヘルプシステムを起動します。 |
hex | hex(x) 整数を「0x」で始まる小文字の16進数文字列に変換します。 |
id | id(object) オブジェクトの "識別値" を返します。 |
input | input([prompt]) 引数promptが存在すれば、それが末尾の改行を除いて標準出力に書き出されます。 |
int | int([x]) 数値または文字列xから構成される整数オブジェクトを返すか、引数が指定されていない場合は0を返します。 |
isinstance | isinstance(object,classinfo) object引数がclassinfo引数のインスタンスであるか、(直接、間接、または仮想) サブクラスのインスタンスの場合にTrueを返します。 |
issubclass | issubclass(class,classinfo) classがclassinfoの (直接または間接的な、あるいはvirtual) サブクラスである場合にTrueを返します。 |
iter | iter(object[,sentinel]) イテレータオブジェクトを返します。 |
len | len(s) オブジェクトの長さ (要素の数) を返します。 |
list | list() listは、実際には関数ではなくミュータブルなシーケンス型で、リスト型 (list)とシーケンス型 --- list, tuple, rangeにドキュメント化されています。 |
locals | locals() 現在のローカルシンボルテーブルを表す辞書を更新して返します。 |
map | map(function,iterable,...) functionを、結果を返しながらiterableの全ての要素に適用するイテレータを返します。 |
max | max(iterable,*[,key,default]) iterable の中で最大の要素、または2つ以上の引数の中で最大のものを返します。 |
memoryview | memoryview() 与えられたオブジェクトから作られた "メモリビュー" オブジェクトを返します。 |
min | min(iterable,*[,key,default]) iterable の中で最小の要素、または2つ以上の引数の中で最小のものを返します。 |
next | next(iterator[,default]) iteratorの__next__()メソッドを呼び出すことにより、次の要素を取得します。 |
object | object() 特徴を持たない新しいオブジェクトを返します。 |
oct | oct(x) 整数を先頭に "0o" が付いた 8 進文字列に変換します。 |
open | open(file,mode='r',buffering=-1,encoding=None, errors=None,newline=None,closefd=True,opener=None) fileを開き、対応するファイルオブジェクトを返します。 |
ord | ord(c) 1 文字の Unicode 文字を表す文字列に対し、その文字の Unicode コードポイントを表す整数を返します。 |
pow | pow(base,exp[,mod]) baseのexp乗を返します;modがあれば、baseのexp乗に対するmodの剰余を返します。(pow(base,exp)%modより効率よく計算されます)。 |
print(*objects,sep=' ',end='\n',file=sys.stdout,flush=False) objectsをsepで区切りながらテキストストリームfileに表示し、最後にendを表示します。 | |
property | property(fget=None,fset=None,fdel=None,doc=None) property 属性を返します。 |
range | range() rangeは、実際には関数ではなくイミュータブルなシーケンス型で、rangeとシーケンス型 --- list, tuple, rangeにドキュメント化されています。 |
repr | repr(object) オブジェクトの印字可能な表現を含む文字列を返します。 |
reversed | reversed(seq) 要素を逆順に取り出すイテレータ (reverseiterator) を返します。 |
round | round(number[,ndigits]) numberの小数部をndigists桁に丸めた値を返します。 |
set | set() オプションでiterableの要素を持つ、新しいsetオブジェクトを返します。 |
setattr | setattr(object,name,value) getattr()の相方です。 |
slice | slice(stop) range(start,stop,step)で指定されるインデクスの集合を表す、スライスオブジェクトを返します。 |
slice | slice() range(start,stop,step)で指定されるインデクスの集合を表す、スライスオブジェクトを返します。 |
sorted | sorted(iterable,*,key=None,reverse=False) iterableの要素を並べ替えた新たなリストを返します。 |
staticmethod | staticmethod() メソッドを静的メソッドへ変換します。 |
str | str() objectのstr版を返します。 |
sum | sum(iterable,/,start=0) 引数で指定した集合(典型的にはリスト)の総和を計算します、反復可能の項目が左から右に向かって合計が返されます。 |
super | super([type[,object-or-type]]) タイプの親または兄弟クラスにメソッド呼び出しを委任するプロキシオブジェクトを返します。 |
tuple | tuple() tupleは、実際は関数ではなくイミュータブルなシーケンス型で、タプル型 (tuple)とシーケンス型 --- list, tuple, rangeにドキュメント化されています。 |
type | type(object) 引数が1つだけの場合、objectの型を返します。 |
vars | vars([object]) モジュール、クラス、インスタンス、あるいはそれ以外の__dict__属性を持つオブジェクトの__dict__属性を返します。 |
zip | zip(*iterables) それぞれのイテラブルから要素を集めたイテレータを作ります。 |
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