VBA技術解説
VBAにおける配列やコレクションの起点について

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
最終更新日:2019-10-07

VBAにおける配列やコレクションの起点について


VBAの配列を扱っていると、0から開始されていたり1から開始されていたりします。
さすがに、混乱したり、間違ってしまう事もあると思います。


0から開始される場合を、「0オリジン」英語では「zero-based」
1から開始される場合を、「1オリジン」英語では「one-based」
このような呼び方をします。
VBAでの、これらの違いについてお話したいと思います。

配列の起点について

VBAの配列の起点はOption Baseで指定できます。

Option Base
Dim ary(3)
特に指定が無ければ、これは0オリジンで、0~3の配列になります。
特に指定が無ければと書きましたが、
Option Base 1
これを指定すると、1オリジンとなり、1~3の配列になります。

Option Baseでは、0or1が指定できます。
マイナスや2以上は指定できません。
既定は、Option Base 0です。

つまりVBAではOption Baseで、「0オリジン」と「1オリジン」を選択できるという事です。
もちろん、
Dim ary(1 To 3)
このようにすれば、Option Baseに関係なく1オリジンの配列になります。

セル範囲から作成される配列
Variant変数 = Range(・・・).Value
これで作成される配列は、
Option Baseの影響を受けることなく常に1オリジンの2次元配列になります。

逆に、配列をセル範囲に入れるときの、
Range(・・・).Value = 配列
この配列は0オリジンでも1オリジンでも、2次元配列でさえあればどっちでも構いません。
どちらでも、動作結果は同じになります。

Split関数で作成される配列
変数 = Split(・・・)
Split関数で作成される配列は、Option Baseの影響を受けることなく常に0オリジンになります。
Split関数の結果を1オリジンにする書き方は、私の知る限りでは存在しません。

Array関数で作成される配列
変数 = Split(・・・)
これで作成される配列は、Option Baseにより決定されます。
Base 0なら、0オリジンになります。
Base 1なら、1オリジンになります。
Base 0が既定ですので、通常は0オリジンという事です。

ですが、Base 1の時も0オリジンになる書き方があります。
変数 = VBA.Split(・・・)
変数 = VBA.[_HiddenModule].Array(・・・)
このようにタイプ ライブラリの名前で修飾した書き方をすると、
Option Baseの影響を受けずに常に0オリジンになります。


ParamArray指定の引数
プロシージャー名(ParamArray 引数名())
ParamArrayキーワードを指定した引数の配列は、Option Baseの影響を受けることなく常に0オリジンになります。
呼び出し側でこの引数を省略した場合は、LBoundは0、UBoundは-1となります。

コレクション

WorksheetsやWorkbooks等、Excelのコレクションは常に1オリジンです。
Worksheets(0)やWorkbooks(0)はエラーとなります。

コレクションと配列は全く別物です。
コレクションと配列の記述が同じになっているので混同されがちですが、
コレクションにおける、コレクション(インデックス)
これは、
コレクション.Item(インデックス)
この記述の省略形になります。

Itemがこれらコレクションの既定のメンバーとなっているため、
メンバーを省略した場合はItemを指定したことと同じになります。
Itemはプロパティですので、プロパティが引数を受け取って値を返しているので、
0オリジンか1オリジンかは、プロパティ次第という事です。
ただし、Excelに用意されているコレクションは全て0オリジンで統一されています。

クラスを自作して、0オリジンのItemプロパティを作ることは出来ますので、
あくまで、Excel作成したときの都合で1オリジンにしたというだけの事になります。

Collectionオブジェクト

VBAには、独自のコレクションを作成するためのオブジェクトとしてCollectionオブジェクトが用意されています。
このCollectionオブジェクトも常に1オリジンです。

Dim c As New Collection
c.Add "A"
Debug.Print c(1)

c(0)は、エラーとなります。
c(1)は、c.Item(1)の省略形です。

少し話が脱線しますが
CollectionのItemはプロパティではなくメソッドになっています。
なぜメソッドにしたのかは分かりませんが、
少なくともメソッドであるがゆえに、以下の記述はできなくなっています。
c(1) = "B"
メソッドですから、値を受け取ることはできても値を入れることはできません。
ただし、プロパティでも読み取り専用にすればよいので、これはメソッドにしている理由ではないでしょう。

その他:文字列関数

配列とは話が大分変ってしまいますが、文字列系の関数の文字位置は1オリジンになっています。
Right、Mid、Left、InStr等々
先頭から1文字目が1、これだけを見たらわかりやすいとは思います。
ですが、配列と合わせて使う場合には注意が必要になってきます。

配列の起点の原則

・既定は0オリジン
・Rangeから作成は1オリジン
・Splitは常に0オリジン
・ParamArrayは常に0オリジン
・Option Baseで変更できるのはDimおよびRedimの配列
・コレクションは1オリジン
・文字列関数は1オリジン

うーん、結局7つも原則があったら、混乱しますね。
原則として、Option Baseは使わないことにすれば、
・Rangeから作成は1オリジン
・コレクションは1オリジン
・文字列関数は1オリジン
・以外は0オリジン

これくらいなら覚えやすいのではないでしょうか。



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