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CSVの出力(書き出し)方法

ExcelマクロVBAの実用サンプル、エクセルVBA集と解説
公開日:2013年5月以前 最終更新日:2020-11-29

CSVの出力(書き出し)方法


シート内容をCSV出力(書き出し)する方法です。


CSVの読込は、
VBAでのCSVの扱い方まとめ
・本サイトにあるCSV関連記事一覧 ・CSVの読込方法 ・CSVの読み込み方法(改) ・CSVの読み込み方法(改の改) ・CSVの読み込み方法(ジャグ配列) ・CSVの読み込み方法(ジャグ配列)(改) ・CSVの出力(書き出し)方法 ・UTF-8でCSVの読み書き(ADODB.Stream) ・ADOでCSVの読み込み(SQL)
こちらを参照して下さい。

以下では、2通りの方法を紹介します。

エクセルの機能をそのまま利用します

Sub CSV出力(ByVal sht As Worksheet, Optional ByVal rngStart As Range = Nothing)
  Dim varFile As Variant
  
  varFile = Application.GetSaveAsFilename(InitialFileName:=sht.Name & ".csv", _
                      FileFilter:="CSVファイル(*.csv),*.csv", _
                      FilterIndex:=1, _
                      Title:="保存ファイルの指定")
  If varFile = False Then
    Exit Sub
  End If
    
  sht.Select
  sht.Copy
  


  '不要な先頭の行列を削除します。
  If Not rngStart Is Nothing Then
    If rngStart.Row > 1 Then
      Range(Rows(1), Rows(rngStart.Row - 1)).Delete
    End If
    If rngStart.Column > 1 Then
      Range(Columns(1), Columns(rngStart.Column - 1)).Delete
    End If
  End If
  
  ActiveWorkbook.SaveAs Filename:=varFile, FileFormat:=xlCSV, CreateBackup:=False
  ActiveWindow.Close
  
  MsgBox ("CSV出力しました。" & vbLf & vbLf & varFile)
End Sub


※csv出力時日付がm/d/yyyyになってしまう場合の対処
日付がm/d/yyyyになってしまう場合に、yyyy/m/dにする場合には、
SaveAsの引数に、Local:=Trueを追加
表示形式は「*2012/3/14」のような*付き以外書式を選択
 「*2012/3/14」になっているとm/d/yyyyになってしまいます。
引数で、ワークシートと開始セルを指定できるようにしています。
これにより、どのシートからも使えるようになります。

Application.GetSaveAsFilename

保存ファイルを選択するダイアログを表示します。
シート名+「.csv」を初期のファイル名にしています。
拡張子は、csvのみ指定しています。
開始セルより上の行、左の列は削除して、CSVに出力されないようにしています。
処理の流れは、

保存ファイルの選択

シートの新規ブックへのコピー

不要な行列の削除

名前を付けて保存

これは簡単です。

しかし、これでは、いろいろ不都合な場合があります。
他システム、特にDB等へアップロードする場合には、このままでは出来ない事があるのです。
例えば、日付は、表示形式のままの文字列で出力されてしまいます。
また数値もカンマ付の場合は、"12,345"のように、文字列として出力されます。
CSV出力前に、当該シートの書式を全て直してから行えばよいのですが、
書式の変更も面倒なら、また元に戻す必要があり、何かと不都合です。

このような場合は、直接CSVを出力するようにします。


直接CSVを出力

Sub CSV出力(ByVal sht As Worksheet, Optional ByVal rngStart As Range = Nothing)
  Dim varFile As Variant
  Dim FSO As New FileSystemObject
  Dim TS As TextStream
  Dim lngRowMin As Long, lngRowMax As Long
  Dim lngColMin As Long, lngColMax As Long
  Dim i As Long

  
  varFile = Application.GetSaveAsFilename(InitialFileName:=sht.Name & ".csv", _
                      FileFilter:="CSVファイル(*.csv),*.csv", _
                      FilterIndex:=1, _
                      Title:="保存ファイルの指定")
  If varFile = False Then
    Exit Sub
  End If
    
  '開始行列、終了行列を取得
  If rngStart Is Nothing Then
    lngRowMin = 1
    lngColMin = 1
  Else
    lngRowMin = rngStart.Row
    lngColMin = rngStart.Column
  End If
  With rngStart.CurrentRegion
    lngRowMax = .Item(.Count).Row
    lngColMax = .Item(.Count).Column
  End With
  
  Set TS = FSO.CreateTextFile(Filename:=varFile, Overwrite:=True)
  
  For i = lngRowMin To lngRowMax
    TS.WriteLine CSV_EditRec(sht, i, lngColMin, lngColMax)
  Next
  
  TS.Close
  Set TS = Nothing
  Set FSO = Nothing

  MsgBox ("CSV出力しました。" & vbLf & vbLf & varFile)
End Sub

Private Function CSV_EditRec(ByVal sht As Worksheet, _
                i As Long, _
                lngColMin As Long, _
                lngColMax As Long) As String
  Dim strRec As String
  Dim strCol As String
  Dim j As Long

  strRec = ""
  For j = lngColMin To lngColMax
    Select Case True
      Case IsNumeric(sht.Cells(i, j))
        strCol = CStr(CDbl(sht.Cells(i, j)))
      Case IsDate(sht.Cells(i, j))
        If InStr(sht.Cells(i, j), "-") Then
          strCol = sht.Cells(i, j)
        Else
          strCol = Format(sht.Cells(i, j), "yyyy/mm/dd")
        End If
      Case InStr(sht.Cells(i, j), ","), InStr(sht.Cells(i, j), """")
        strCol = """" & sht.Cells(i, j) & """"
      Case Else
        strCol = sht.Cells(i, j)
    End Select
    If strRec = "" Then
      strRec = strCol
    Else
      strRec = strRec & "," & strCol
    End If
  Next
  CSV_EditRec = strRec
End Function

※参照設定をしています。
「ツール」→「参照設定」に、「Microsoft Scripting Runtime」にチェックを付けてください。
FileSystemObjectの詳細については以下を参照してください。
第119回.ファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)|VBA入門
・FileSystemObjectオブジェクトの使用方法 ・FileSystemObjectオブジェクトのプロパティとメソッド ・FileSystemObjectオブジェクトのメソッドの戻り値 ・FileSystemObjectオブジェクトの使用例 ・FileSystemObjectオブジェクトの関連記事と実践例

FileSystemObjectを使用していますが、昔からある、
Open ファイル For Output As #1
こちらでも良いです。
処理内容は単純です。
要は、

Function CSV_EditRec

この内容だけでしょう。
セルの値を判定し、データ内容によって、編集処理を分けています。
ここでは、数値、日付、「"」や「,」を含む文字列、その他、の4通りです。

日付の場合は、「-」の入った電話番号が日付判定される場合があるので、除外しています。
「CSV_EditRec」での編集は、CSVの使い道により、変更を加える必要があります。
例えば、日付は、「#2011/05/17#」のようにする必要がある場合もでてくるでしょう。

いずれにせよ、上記モジュールはかなり汎用的に作成してありますので、
コピペで、いろいろ使い回しが可能だと思います。


本サイトにあるCSV関連記事一覧

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※UTF-8に対応している記事と対応していない記事があります。



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