第7章:さらなる高みへ!AI×VBA応用テクニックと未来への備え
この章では、AIとVBAが織りなすExcel自動化の未来を深掘りします。進化し続けるAI技術がExcelの可能性をどう広げ、私たちの働き方をどう変えるのか、そしてAI時代に求められる「学び続ける力」の重要性について探っていきましょう。本書で培ったAI×VBAの「書かない自動化」スキルを土台に、未来のExcel作業を自らデザインする視点を手に入れてください。
第1章:AIって一体何?あなたのExcel作業をどう変える?(AI超基本)
第2章:VBAって怖くない!Excelを「言葉で動かす」(VBA超入門)
第3章:AIを「自分だけのVBA先生」にする!質問・相談の超実践テクニック
第4章:【事例で学ぶ】AIとVBAでExcel作業を劇的に効率化する!
第5章:AI×VBAでつまづかない!トラブルシューティングとAIとの付き合い方
第6章:AIとVBAを学び続ける!あなたの「超効率化」を止めないヒント
第7章:AI時代のExcel自動化とVBA活用:現在地と未来予想図
AI時代におけるExcelの役割と各機能の最適解
AIが代替するExcel業務の範囲と、残る領域
Excelの「プラットフォーム」としての進化と各機能の使い分け
- VBA (Visual Basic for Applications)
- 特徴: Excelを含むOfficeアプリケーションの内部で動作するプログラミング言語です。UI操作や他のOfficeアプリ連携に優れています。比較的古くから存在し、豊富な情報源があります。
- 主な用途:
- ExcelのUI(シート、セル、図形など)の細かい操作自動化(例:セルの塗りつぶし、行の挿入・削除、特定の範囲のコピー&ペースト)
- 定型業務の繰り返し処理(例:複数のファイルからデータを集計してレポート作成、毎日のデータ入力チェック)
- ユーザーフォームやボタンを使ったインタラクティブなツールの作成
- Outlook、Wordなど、他のOfficeアプリケーションとの連携による自動化
- AIがサポートできること:
- 具体的な指示に基づくVBAコードの生成(例:「〇〇という処理をするVBAコードを書いて」)
- 既存VBAコードのデバッグ支援、エラー箇所の特定と修正提案
- VBAコードの解説、最適化の提案
- 特定のExcel操作をVBAでどう記述するか、といった質問への回答
- スピル・配列関数・LAMBDA関数
- 特徴: スピルは単一の数式で複数の結果を自動的に隣接セルに展開する機能です。配列関数は複数の計算を一度に行うことができ、LAMBDA関数はユーザー定義関数をExcelのシート上で作成できます。VBAのようなマクロ記述が不要で、シート上で完結する点が特徴です。
- 主な用途:
- スピル: 重複の抽出、フィルター、並べ替え、ユニークな値のリスト作成など、動的なリストやテーブルの生成(例:UNIQUE関数、SORT関数、FILTER関数)
- 配列関数: 複雑な条件に基づく集計(例:SUMIFS、COUNTIFSのさらに複雑な条件設定)、複数列のデータの一括処理
- LAMBDA関数: 繰り返し使用する複雑な計算式や、複数の引数を取るカスタム関数を定義し、関数として再利用する
- AIがサポートできること:
- 複雑な条件や目的から、最適なスピル、配列関数、LAMBDA関数の数式を生成
- 既存の数式の解説、エラー原因の特定、最適化の提案
- 「〇〇という処理をLAMBDA関数で作りたい」といった要求に対する設計とコード生成
- Python in Excel (PY関数)
- 特徴: Excelのワークシート上で直接Pythonコードを実行し、Pythonの豊富なライブラリ(Pandas、NumPy、Matplotlibなど)をフル活用できます。データサイエンス、機械学習、高度な可視化に強みを持つ、比較的新しい機能です。
- 主な用途:
- 大規模データの高度な統計分析(例:回帰分析、クラスタリング、時系列分析)
- 複雑なデータクレンジングや変換(例:欠損値の補完、外れ値の検出と処理、非構造化データの整形)
- 機械学習モデルの構築と予測(例:売上予測、顧客セグメンテーション)
- MatplotlibやSeabornを使った高度でカスタマイズ可能なデータ可視化
- Excel以外のデータソース(API、Webサイトなど)からのデータ取得と処理(Pythonの汎用性を活かす)
- AIがサポートできること:
- 分析目的やデータ形式に応じたPythonコード(Pandas、NumPyなど)の生成
- 複雑なグラフ描画のためのMatplotlib/Seabornコードの生成
- 統計解析や機械学習モデルのコード生成とその解説
- PY関数に貼り付けるPythonコードのエラー診断と修正提案
- Power Query
- 特徴: データの「取得」「変換」「読み込み(ETL)」に特化した機能です。GUIベースで直感的に操作でき、一度設定すればデータの更新時に自動で処理を実行できます。M言語という専用言語で裏側が記述されます。
- 主な用途:
- 複数のファイル(CSV、Excel、データベースなど)からのデータ統合・結合
- データの整形・クレンジング(例:不要な行・列の削除、データ型の変換、重複の削除、条件に基づく行のフィルター)
- Pivot/Unpivotによるデータのピボット/アンピボット変換
- Webサイトからのデータ取得(Webスクレイピングの一部)
- 定期的に更新されるデータソースからの自動取り込みと前処理
- AIがサポートできること:
- 目的のデータ変換ステップ(M言語)の生成支援
- Power QueryのGUI操作手順の解説
- 複雑なデータ整形処理のアイデア出しと解決策の提案
- Power Pivot
- 特徴: 大量データを高速で処理するインメモリ型のデータモデルエンジンです。複数のテーブルをリレーションシップで結合し、DAX(Data Analysis Expressions)言語で計算列やメジャーを定義して高度な分析を行います。Excelのピボットテーブルの基盤となります。
- 主な用途:
- 数百万行を超えるような大規模データの高速集計と分析
- 異なるテーブル間のデータリレーションシップの構築(例:売上データと顧客マスタの結合)
- DAX関数を用いた複雑なKPI(Key Performance Indicator)計算や時間軸分析(例:前年同月比、移動平均、累計)
- 多角的な視点からのデータ分析(OLAP分析)
- BI(ビジネスインテリジェンス)レポートの基盤構築
- AIがサポートできること:
- データモデル設計のアイデア出し(テーブル間のリレーションシップ構築)
- 複雑なDAX関数の作成支援と解説
- 分析目的に応じた適切なメジャー(集計項目)の提案
- パフォーマンス最適化のためのヒント提供
各機能の比較表:目的と得意分野で使い分ける
機能 | 得意分野 | 適用シーン | ノーコード性 | 拡張性 | AI支援のしやすさ |
VBA | UI操作、Office連携 | 日次の業務自動化、カスタムツール作成 | △ | ◯ | ◎ |
スピル・LAMBDA | シート上の計算処理、関数定義 | フィルターや簡易集計、計算の効率化 | ◎ | △ | ◎ |
Python in Excel | 高度な分析・可視化、機械学習 | 機械学習や統計分析、複雑なデータ変換 | △ | ◎ | ◎ |
Power Query | データ収集・整形、統合 | ファイル統合、ETL(抽出・変換・格納) | ◎ | ◯ | ◯ |
Power Pivot | KPIや多次元集計、大規模データ | BI分析、集計レポート、データモデル構築 | △ | ◎ | ◯ |
Office Scripts | Web版Excelの自動化 | クラウド上での定型作業自動化 | △ | ◯ | ◎ |
ノーコード性: プログラミング知識がどれだけ必要か。◎は不要、△は一部必要。
拡張性: Excel以外のシステムや外部サービスとの連携のしやすさ、機能の豊富さ。
AI支援のしやすさ: プロンプトでコード生成やステップ作成をAIに依頼しやすいか。
AI時代における「Excelスキル」の真の意味
この変化を図で示すと、以下のようになります。
スキルカテゴリ | 従来のVBAスキル | AI時代のVBAスキル |
技術的知識 | VBAの構文知識・記述力 | AI出力のレビュー・修正力 |
構造理解・設計 | Excelオブジェクトモデル理解 | 自動化全体の設計・構造化能力 |
操作・指示 | 手作業でのコード実装 | AIへの明確なプロンプト提示力 |
AIとの親和性、そして学習コストという観点から、各種プログラミング言語やツールの位置づけを整理すると、以下のようになります。
AIとの親和性:高 | AIとの親和性:低 | |
学習コスト:低 | VBA × 生成AI(再評価) Python in Excel (PY関数) |
スピル・配列関数・LAMBDA関数 ノーコード系ツール(限定的) |
学習コスト:高 | Python, JavaScript(中~上級者向け) | Power Query / Power Pivot C言語系(実務では非効率) |
この図からもわかるように、VBAは生成AIとの組み合わせによって、学習コストが低く、かつAIとの親和性が高い「おいしい」ポジションを確立しています。
また、Python in Excel(PY関数)も、Excelのセル上でPythonコードを実行できるため、高度な分析を直感的に行える点で、AIとの親和性が高く、従来のPython学習に比べて学習コストを低減できる可能性があります。
VBAがExcelの内部的な自動化に特化しているのに対し、Pythonはより汎用的なプログラミング言語として、Excelデータの高度な分析、外部システムとの連携、Webスクレイピングなど、より広範なデータ処理と活用を可能にします。AIを駆使することで、AI時代のExcel自動化において、VBAをはじめとするこれら強力なツールを適切に使い分け、時には連携させることで、Excelの可能性を最大限に引き出すことができます。
あなたの業務にAI×VBAをどう活かすか?課題の見つけ方と考え方
- 1【時間ロス】繰り返し業務を洗い出す
日常業務の中で、特に時間を要している作業は何でしょうか?例えば、毎日のデータ入力、週次レポートの作成、月次の集計作業など、繰り返し行われる定型業務に着目してください。 ポイント: 「この作業がなくなれば、もっと別のことに時間を使えるのに」と感じる業務は、自動化の候補です。作業にかかる時間だけでなく、その業務の頻度も考慮に入れましょう。 - 【ミス多発】ヒューマンエラーが発生しやすい業務を特定する
人が手作業で行うことでミスが発生しやすい業務はありませんか?例えば、数値のコピペミス、参照範囲の誤り、データ形式の不整合などが挙げられます。 ポイント: ミスが発生すると、その修正にさらに時間がかかり、場合によっては大きな損害につながる可能性があります。AIとVBAによる自動化は、これらのヒューマンエラーを大幅に削減できる可能性があります。 - 【ストレス】精神的負担が大きい・単純作業を見つける
「この作業は気が重い」「単調すぎて集中力が続かない」といった精神的負担が大きい業務や、思考を必要としない単純なデータ処理作業はありませんか? ポイント: こうした業務は従業員のモチベーション低下につながりやすく、離職の原因となることもあります。自動化することで、従業員はより創造的でやりがいのある仕事に集中できるようになります。 - 【限界】Excel機能だけでは難しい処理を見極める
Excelの標準機能や関数だけでは実現が難しい、あるいは非常に複雑な手順を踏む必要がある業務はありませんか?例えば、複数のファイルからのデータ統合、特定の条件に基づいた高度なデータ抽出・加工、Webサイトからの情報収集(スクレイピング)などが該当します。 ポイント: VBAはExcelの機能を拡張し、より複雑で自動的な処理を可能にします。AIは、こうしたVBAコードの記述をサポートしてくれます。 - 【AI相談】AIとの対話で気づきにくい課題をあぶり出す
生成AIは、あなたの業務改善の強力なパートナーです。「この業務の改善点は?」「この作業を自動化できるとしたら?」と相談することで、自分だけでは気づけなかった業務課題や、新たな自動化の可能性が浮かび上がることもあります。AIとの対話は、業務改善のアイデア出しや検討のパートナーとして大いに役立ちます。 ポイント: AIはあなたの質問に対し、これまでとは異なる視点や、業界のベストプラクティスに基づいた示唆を与えてくれることがあります。積極的に対話を重ね、既存の枠にとらわれない改善策を探りましょう。
- 課題の明確化とゴールの設定
特定した課題を、より具体的に言語化してください。「何が問題で、どうなれば理想的な状態か」を明確にします。 例: 「毎日の売上データを複数のExcelファイルから手動で集計しているため、集計に2時間かかり、ミスも発生しやすい。これを自動化し、集計時間を10分以内に短縮し、ミスをなくしたい。」 - データとプロセスの棚卸し
自動化したい業務に関わるデータはどこに、どのような形式で存在しますか?そのデータはどのように加工され、どのようなプロセスで利用されていますか? ポイント: 入力データ、出力データ、中間で発生する作業ステップを詳細に洗い出すことで、AIに与えるプロンプトの具体的な内容が見えてきます。 - AIに任せる範囲とVBAで実現する機能の設計
データとプロセスの棚卸しすることで、AIに依頼すべき処理と、VBAで実装する機能が明確になります。 課題解決のために、AIにどの部分のコード生成を依頼し、VBAでどのような機能を実現するかを具体的に設計します。 例: AIに依頼する部分: 「複数のExcelファイルから特定のシートのデータを読み込み、一つのシートにまとめるVBAコード」「特定の条件でデータを抽出し、別のシートに転記するVBAコード」など。VBAで実現する機能: ファイルの自動開閉、シートの操作、セルの値の読み書き、条件分岐、ループ処理、エラーハンドリングなど。 ポイント: すべてをAI任せにするのではなく、AIに得意な部分(コードの生成)を任せ、人間が最終的なレビューや業務ロジックの調整を行う、という役割分担が重要です。 - 効果測定の指標設定
自動化の効果をどのように測定しますか?時間短縮、エラー率の低減、コスト削減、従業員満足度の向上など、具体的な指標を設定してください。 ポイント: 効果測定は、導入後の成果を可視化し、さらなる自動化推進の根拠となります。
- 小さな成功体験から始める(スモールスタート)
最初から大規模な業務全体の自動化を目指すのではなく、まずは比較的単純で効果が見えやすい部分から自動化に着手することをお勧めします。 メリット: AIとVBA活用のスキルを段階的に習得できます。早期に成功体験を得ることで、モチベーション維持や周囲の理解を得やすくなります。リスクを小さく抑えられます。 例: 「手動でのデータ入力作業の一部を自動化するマクロ」「毎日行うファイル名の変更作業を自動化するマクロ」など。 - 既存のVBAコードの改善・拡張
既にVBAマクロを利用している場合、AIはそのコードの改善や拡張にも役立ちます。 活用例: 既存コードのリファクタリング(プログラムの動作を変えずに、コードの内部構造を整理し、可読性や保守性を向上させること)。新しい機能の追加(例: データ取得元の追加、出力形式の変更)。エラーハンドリングの強化。より効率的な処理への改修(例: 配列処理への変更)。 アプローチ: AIに既存コードを与え、「このコードを〇〇の機能を追加して改善してください」「この処理をもっと効率化してください」と指示することで、質の高い提案が得られる可能性があります。 - AIを「壁打ち相手」として活用する
コード生成だけでなく、AIを「VBAの知識が豊富なアドバイザー」として活用することも有効です。 活用例: 業務課題を説明し、「この問題をVBAで解決するには、どのようなアプローチが考えられますか?」と質問する。特定のVBA機能(例: Dictionaryオブジェクト、FileSystemObjectなど)について、「どのような場合に使うのが効果的ですか?」「具体的なコード例を教えてください」と尋ねる。エラーメッセージが表示された際に、そのエラーの原因と解決策を質問する。 - 業務担当者とIT部門(またはVBAに詳しい同僚)との連携
業務の課題を最もよく知っているのは、日々の業務に携わる担当者です。一方で、VBAやシステムに関する専門知識はIT部門や特定のスキルを持つ同僚が持っています。 重要性: 両者が連携することで、現実的な課題解決策と、技術的に実現可能な自動化が融合されます。 アプローチ: 業務担当者は課題や要望を具体的に伝え、IT部門や詳しい同僚は技術的な視点から実現可能性やリスクを評価し、適切なAIへのプロンプト作成をサポートします。
進化し続けるAIとExcel自動化技術の最新動向
大規模言語モデル(LLM)の進化とさらなるExcel自動化の可能性
Excelの拡張機能とAI活用:Python in Excel(PY関数)の衝撃
商品名 | 売上 |
りんご | 100 |
みかん | 150 |
りんご | 120 |
バナナ | 80 |
みかん | 200 |
このデータを選択し、「数式」タブ > 「Pythonの挿入」 をクリックするか、またはセルに =py と入力して Tabキー を押すと、Pythonコードを記述するための特別なセル(PY関数セル)がシートに挿入されます。
このPY関数セル内で、選択したExcel範囲をPythonのデータフレームとして参照し、処理を進められます。
PY関数(Pythonコードをセル内で実行)
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
# Excelから渡されたデータフレームを処理
# xl("A1:B5", headers=True) でA1:B5の範囲をヘッダー付きで取得し、df_salesに格納
df_sales = xl("A1:B5", headers=True)
# 商品ごとの合計売上を計算
# df_salesデータフレームを'商品名'でグループ化し、'売上'列の合計を計算。
# reset_index()でグループ化したキー(商品名)を列に戻す
summary_sales = df_sales.groupby('商品名')['売上'].sum().reset_index()
# 棒グラフの作成
plt.figure(figsize=(8, 5)) # グラフのサイズを設定
plt.bar(summary_sales['商品名'], summary_sales['売上'], color='skyblue')
plt.xlabel('商品名')
plt.ylabel('合計売上')
plt.title('商品別合計売上')
plt.grid(axis='y', linestyle='--')
# グラフをPNG画像としてExcelに出力
# 画像として出力することで、Excelシート上に直接グラフが表示される
plt.show()
- import pandas as pd: データ処理の標準ライブラリであるPandasをインポートします。
- import matplotlib.pyplot as plt: グラフ描画ライブラリであるMatplotlibをインポートします。
- xl("A1:B5", headers=True): これはExcelのPY関数で利用できる特別な関数で、指定したExcel範囲(A1:B5)のデータをPythonのデータフレームとして取得します。headers=Trueは、最初の行をヘッダーとして扱うことを示します。
- df_sales.groupby('商品名')['売上'].sum().reset_index(): データフレームdf_salesを「商品名」でグループ化し、各商品の「売上」の合計を計算します。.reset_index()は、グループ化の結果を新しいデータフレームとして整形し直すために使います。この結果がsummary_salesに格納されます。
- plt.figure(figsize=(8, 5)): 生成するグラフのサイズを幅8インチ、高さ5インチに設定します。
- plt.bar(summary_sales['商品名'], summary_sales['売上'], color='skyblue'): summary_salesデータフレームの「商品名」をX軸、「売上」をY軸として棒グラフを描画します。棒の色はskyblueに設定しています。
- plt.xlabel(...), plt.ylabel(...), plt.title(...), plt.grid(...): それぞれX軸ラベル、Y軸ラベル、グラフタイトル、グリッド線の設定を行います。
- plt.show(): この関数を呼び出すことで、作成したグラフがPNG画像としてExcelのセルに出力されます。
結果(ExcelのPY関数セルに出力される画像):


Power QueryとPower PivotにおけるAI活用
let
ソース = Folder.Files("C:\Users\YourUser\Documents\売上データ"),
結合されたファイル = Table.Combine(ソース[Content]),
#不要な列の削除 = Table.RemoveColumns(結合されたファイル, {"Attribute.Name", "Attribute.Value"}), // 例として不要列を削除
#空白行のフィルタリング = Table.SelectRows(#不要な列の削除, each [商品コード] <> null and [商品コード] <> ""),
#"日付型の変換" = Table.TransformColumnTypes(#空白行のフィルタリング,{{"売上日", type date}})
in
#"日付型の変換"
前年同月比売上 =
VAR CurrentMonthSales = SUM( '売上テーブル'[売上金額] )
VAR PreviousYearMonthSales =
CALCULATE(
SUM( '売上テーブル'[売上金額] ),
SAMEPERIODLASTYEAR( '売上テーブル'[売上日] )
)
RETURN
DIVIDE( CurrentMonthSales - PreviousYearMonthSales, PreviousYearMonthSales, 0 )
Excel OnlineにおけるJavaScript(Office Scripts)とAI活用
function main(workbook: ExcelScript.Workbook) {
let selectedSheet = workbook.getActiveWorksheet();
let range = selectedSheet.getRange("A:A");
range.removeDuplicates();
}
AIによるデータ入力・処理の進化
ステップ | 説明 |
1. データソース | 請求書、領収書、アンケート用紙など、これまで手入力が必要だった紙の書類や画像データが起点となります。 |
2. AI-OCR / 画像認識AI | 高精度なAI-OCRや画像認識AIが、これらのデータから文字や特定の情報(日付、金額、氏名など)を自動で認識・抽出します。 |
3. 文字認識・データ抽出 | 認識された文字情報が、構造化されたデータ(例:テキスト形式、表形式)として抽出されます。単なる画像ではなく、データとして扱える形になります。 |
4. 構造化されたデータ | 抽出されたデータは、そのままExcelに取り込める、あるいは他のシステムに連携しやすい形式(CSV, JSONなど)に整えられます。 |
5. Excelへの入力 | 構造化されたデータが、Excelのシートに自動的に入力されます。これにより、手動でのデータ転記作業が不要になります。 |
6. Excel内での後続処理 | Excelに取り込まれたデータに対し、VBAマクロによる自動整形、Python in Excelによる高度な分析、Power Queryによる他データとの統合など、さらなる自動化処理が施されます。 |
7. レポート/分析/意思決定 | 最終的に、整形・分析されたデータがレポートとして出力されたり、ダッシュボードで可視化されたりすることで、迅速なビジネス上の意思決定に繋がります。 |
AI時代の自動化:各ツールの役割分担と相乗効果
ツール | 得意なこと(役割) | 苦手なこと(棲み分けの境界) |
ローコード・ノーコードツール (Power Automate, Zapier) |
システム間の連携、簡易なプロセス自動化 ・異なるSaaSアプリ間のデータ連携 ・シンプルな承認フロー、定型通知・アラート ・プログラミング知識不要で直感的な設定 |
Excel内部のセル単位での複雑な操作、高度なデータ分析やアルゴリズムの適用、大量データの高速処理には限界がある。 |
VBA (Visual Basic for Applications) |
Excel内部のきめ細やかな操作、Officeアプリ連携 ・セルの書式設定、シートの追加/削除、グラフの細かな調整などExcel UIの細部制御 ・Outlook/Wordなど他Officeアプリとの密な連携 ・日常的な作業の定型自動化に最適 |
大規模データの高度な統計分析や機械学習、WebAPIを通じた外部システムとの複雑な連携には別途工夫や外部ライブラリ依存が必要になる場合がある。 |
Python in Excel (PY関数) |
高度なデータ分析、統計処理、機械学習、複雑なデータ可視化 ・Pandas/NumPyによる大規模データ処理 ・機械学習モデル構築と予測<br>・Matplotlibによるカスタマイズ可能なグラフ作成 ・Excelセル内でPythonエコシステムを直接利用 |
ExcelのUI操作を直接制御する用途や、他のOfficeアプリケーションとの連携はVBAに一日の長がある。 |
Power Query | 多様なデータソースからの取得、整形・統合(ETL) ・CSV、データベース、Webなどからのデータ取得 ・データのクリーニング、変換、結合、集計 ・複雑なデータ前処理をGUIで直感的に実行可能 |
リアルタイム連携、高度な予測分析、複雑なビジネスロジックに基づく計算はDAXやPythonの領域。 |
Power Pivot | 大量データの高速分析、複数テーブルのリレーションシップ管理 ・数百万行以上のデータをインメモリで高速処理 ・複数テーブル間のリレーションシップ構築 ・DAXによる高度な計算メジャー・計算列定義 |
データの整形・統合にはPower Queryが必要。複雑なグラフ描画や機械学習モデルの組み込みはPythonに分がある。 |
- AI-OCRとExcel/VBA/Python連携: AI-OCRで紙の請求書からデータを自動抽出し、Excelに格納。その後のExcel内での複雑な整形やチェックはAIが生成したVBAマクロで自動化し、さらに高度な異常値検知や分析はPython in Excelで行う。
- Power AutomateとExcel/Power Query/Pivot連携: Power Automateで外部システムから定期的にデータを取得し、Excelファイルとして保存。そのExcelファイルをPower Queryで自動的に統合・整形し、Power Pivotで複雑な分析モデルを構築。その分析結果を基に、Power Automateで自動的にレポートをメール送信したり、Teamsに通知したりする。
- WebからのデータとPython in Excel/VBA連携: Webサイトからデータを抽出する際は、Power Queryの「Webから」機能や、Excel外の独立したPythonスクリプトなどを使用し、その結果をExcelに取り込みます。 その後、取り込んだデータに対する高度な分析や処理をPython in Excelで行い、さらにExcelシート内のレポート生成や書式設定、印刷などの最終処理はAIが生成したVBAマクロで自動化する。
このように、それぞれのツールの得意分野を理解し、AIを接着剤のように活用することで、単一のツールでは実現し得なかった、シームレスで包括的な業務自動化が可能となります。AI時代の自動化は、どれか一つのツールに依存するのではなく、**最適なツールを組み合わせ、連携させる「ハイブリッド型自動化」**へと進化しているのです。
AI×VBAが拓く未来の働き方
創造的業務へのシフト:AIが解放する時間と労力
例えば、月次レポートのデータ集計や、大量の顧客データから特定の条件に合致する情報を抽出する作業など、手動では何時間もかかっていた作業が、AIとVBAのマクロ一つで数秒で完了するようになります。これにより、私たちは単純作業に費やしていた時間を、新たな戦略立案や顧客対応など、付加価値の高い業務に集中できるようになります。本書で紹介したAI×VBAによる「書かない自動化」は、あなたの時間を生み出す強力なツールとなります。
データ駆動型意思決定の加速:AIが導くインサイト
個人のエンパワーメントとキャリアパスの変化
レベル | スキル内容 | 実践できること | 必要な学習時間(目安) |
初級 | 基本プロンプト作成 | 単純な定型作業の自動化 | 5-10時間 |
中級 | コードレビュー・修正 | 複雑な業務ロジックの実装 | 20-30時間 |
上級 | 最適化・カスタマイズ | 組織レベルでの展開・指導 | 50-80時間 |
エキスパート | アーキテクチャ設計 | システム連携・高度な自動化 | 100時間以上 |
VBAが担う役割の変化:AI生成コードを「整える」スキルへ
これからのVBAスキルは、AIが書いたコードを「読み解き、デバッグし、業務に合わせてカスタマイズする」能力へと変化します。
つまりVBAは、「コードを一から書くスキル」から、「AIが生成したコードをレビューし、整え、最適化するスキル」へと進化するのです。

AI×VBAの安全な実務活用とリスク対策
成熟度レベル | 特徴 | 活用範囲 | ガバナンス | 評価指標 |
レベル1: 導入期 | 個人の試行錯誤 | 限定的 | なし | 個人の満足度 |
レベル2: 拡大期 | チーム内での共有 | 部分的 | 基本ルール | 作業時間削減 |
レベル3: 統合期 | 部署横断での活用 | 広範囲 | 正式ポリシー | 生産性指標 |
レベル4: 最適化期 | 全社レベルでの戦略的活用 | 全面的 | 包括的ガバナンス | ビジネス成果 |

- 具体的な内容: 「組織におけるAI/自動化ツールの段階的展開モデル」というように、図が示す内容を明確にします。
- フェーズと活動: 「個人レベルでの利用から始まり、組織全体への展開に至るまでの主要なフェーズと活動を示す」とすることで、図の意図を簡潔に伝えます。
- 図の番号: 図の番号は、本文中の他の図(例:「AI活用スキルレベル定義」の表や「VBAスキルの進化」のチャート)との通し番号になるように「図X」としています。適切な番号を付与してください。
AI生成コードに関する注意点
リスクレベル | 影響度 | 発生確率 | 具体例 | 対策 |
高 | 重大 | 高 | データ全削除、機密情報漏洩 | 必須バックアップ、テスト環境での検証 |
中 | 中程度 | 中 | 処理速度低下、構文エラー | コードレビュー、パフォーマンステスト |
低 | 軽微 | 低 | 軽微な表示崩れ、小さな計算誤差 | 基本テスト、動作確認 |
- 具体的なリスク: 誤ったデータ処理、結果の不正確性、業務プロセスの停止。
- 対応策: 生成されたコードは必ずスモールテスト(少量のデータを使って個々の機能や処理が正しく動くかを確認するテスト)とインテグレーションテスト(複数の機能やシステム、データとの連携が正しく行われるかを確認するテスト)を実施し、期待通りの結果が得られるか検証してください。複雑なロジックの場合は、複数のテストケースを用意し、あらゆるパターンを網羅的に確認することが不可欠です。また、重要な業務処理では、AIが生成したコードを熟練者がレビューする体制を整えるべきです。
- 具体的なリスク: マクロの実行停止、予期せぬエラーメッセージ、互換性の問題。
- 対応策: コード実行前にVBAエディタでコンパイル(デバッグメニューの「VBAProjectのコンパイル」)を行い、構文エラーがないか確認してください。また、複数の環境(異なるPC、異なるExcelバージョンなど)でテストし、特定の環境に依存しない汎用的なコードになっているかを確認することが重要です。参照設定が必要なオブジェクトはCreateObjectを使ったLate Binding(遅延バインディング:CreateObjectを使い、事前の参照設定なしで外部ライブラリを使う方法)にすることで、環境依存性を低減できます(本レポートのWord連携やスクレイピング事例で採用した方式です)。
- 具体的なリスク: マクロの実行に時間がかかりすぎる、Excelがフリーズする、メモリを大量消費する。
- 対応策:
- 画面更新の停止(Application.ScreenUpdating = False)
- イベントの無効化(Application.EnableEvents = False)
- 計算方法の手動化(Application.Calculation = xlCalculationManual)
- 具体的なリスク: 重要なデータの消失、上書き、業務システムの誤作動。
- 対応策: 自動化の対象となるファイルやデータは、必ずバックアップを取ってから実行してください。特に本番データでの実行は避け、テスト環境やコピーしたデータで十分に検証してから導入します。また、処理内容がデータの削除や変更を含む場合は、実行前にユーザーに確認を促すメッセージボックスを表示するなど、セーフガードを設けるべきです。
セキュリティと倫理に関する注意点
- 具体的なリスク: 企業秘密の漏洩、GDPR/CCPAなどのデータプライバシー規制違反、顧客からの信頼失墜。
- 対応策: プロンプト作成時は、機密情報は絶対に含めないように徹底してください。固有名詞はダミーに置き換え、数値データは抽象化、業務ロジックは必要最低限の情報に留めるなど、情報の匿名化・抽象化を徹底します。社内のセキュリティポリシーを遵守し、AI利用に関するガイドラインが策定されている場合はそれに従ってください。
- 具体的なリスク: 問題発生時の原因究明が困難、コードの品質保証の難しさ、組織内の不信感。
- 対応策: AIが生成したコードであっても、その動作原理や、特定のロジックがなぜ採用されたのかを可能な限り検証し、理解に努めるべきです。不明瞭な部分は積極的にAIに質問し、コードのコメントやドキュメントを充実させることで、説明責任を果たせるようにしましょう。必要であれば、よりシンプルなコードへの改善も検討します。
- 具体的なリスク: 外部からの攻撃、ネットワークへの不正アクセス、情報流出。
- 対応策: 外部と通信するVBAコードは、その接続先URLや送信されるデータの内容を厳密にレビューしてください。特に、見慣れないURLや不審なIPアドレスへの接続コードが含まれていないかを確認し、必要であれば社内のITセキュリティ部門に相談すべきです。また、業務上必要のない外部への接続は、コードから削除するようにしてください。
- 具体的なリスク: 社内ネットワークへのウイルス拡散、データの破壊、システム停止。
- 対応策: ExcelやWordのマクロセキュリティ設定を「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」、または「VBAマクロを無効にする」に設定し、信頼できる発行元のマクロのみ有効にする運用を徹底してください。AIが生成したコードであっても、信頼性が確認できるまでは「発行元が不明なマクロ」として扱い、細心の注意を払って実行します。定期的なウイルススキャンも怠らないようにしましょう。
社内でのAIに対する拒否反応への配慮
- 具体的な対応: 説明会やワークショップの開催、Q&Aセッションの実施、社内広報を通じた情報発信など。
- 具体的な対応: コードのコメントにAI生成であることを明記、マクロの説明欄に生成元を記載、利用するAIツールの選定基準と安全性を共有など。
- 具体的な対応: パイロットプロジェクトの実施、社内発表会での成果報告、導入事例の社内報掲載など。
- 具体的な対応: 社内研修プログラムの実施、オンライン学習リソースの提供、AI×VBAの「チャンピオン」(推進者)の育成など。
バージョン管理と保守性
- 具体的なリスク: 複数人での作業による上書き、変更履歴の不明瞭化、コードの散逸。
- 対応策: 生成されたVBAコードは、必要に応じてテキストファイルとして抽出し、社内の共有ドライブや、より高度なバージョン管理システム(例: Git, SVN)で管理することを強く推奨します。これにより、誰が、いつ、何を修正したかという履歴を追跡でき、問題発生時の原因特定や過去のバージョンへの復元が容易になります。
- 具体的なリスク: コードのブラックボックス化、後任者への引き継ぎ困難、将来的な修正作業の遅延。
- 対応策: 生成されたコードは、後から人が見て理解しやすいように、さらに詳細なコメントを追加したり、処理のブロックごとに説明を記述したりすることが重要です。また、変数名やプロシージャ名を分かりやすく修正する(リファクタリング)ことも、コードの可読性を高め、保守性を向上させます。
- 具体的なリスク: 問題発生時に修正箇所が特定できない、複数人での作業での衝突。
- 対応策: VBAエディタのモジュール先頭に「更新履歴」セクションを設けて記載したり、バージョン管理システムを利用したりします。これにより、コードの進化の過程を把握し、将来的な機能追加やバグ修正が容易になります。
パフォーマンスと効率性
- 具体的なリスク: 自動化されたはずが処理時間が大幅に増加、システム全体のパフォーマンス低下。
対応策: 処理時間計測用のコード(Timer関数など)を組み込み、ボトルネックとなっている箇所を特定します。
- 画面更新の停止: Application.ScreenUpdating = False と True で処理を挟むことで、画面描画による処理の遅延を防ぎます。
イベントの無効化: Application.EnableEvents = False と True で挟むことで、イベント発生による予期せぬマクロ起動などを防ぎ、処理を高速化します。
計算方法の手動化: Application.Calculation = xlCalculationManual と xlCalculationAutomatic で挟むことで、大量の数式を含むシートでの自動再計算を停止し、処理を高速化します。
配列の活用: セルへの直接書き込みを繰り返すのではなく、データを一度配列変数に読み込み、配列内で処理を行った後、結果をRange.Value = Arrayのように一括でセルに書き込むことで、入出力のオーバーヘッドを大幅に削減します。
オブジェクトの早期解放: Set obj = Nothingを適切に実行し、不要になったオブジェクトを速やかに解放することで、メモリ消費を抑え、パフォーマンスを維持します。
まとめ:実践と安全な活用の定着、そして終わりのない学び
明日から実践できる!AI×VBA活用の3つのステップ
- 業務の中から「繰り返し作業」を見つける: あなたが日々行っているExcel作業の中で、「もっと楽にできないか?」と感じる部分、特に何度も繰り返しているタスクを特定することから始めましょう。
- AIを使ってまずは“たたき台”コードを作る: 見つけた課題に対して、AIに解決策となるVBAコードやPower Queryのステップを質問し、最初の「たたき台」となる自動化の骨子を作ってみましょう。完璧でなくても大丈夫です。
- 実行→修正→共有を繰り返し、スキルを定着させる: AIが作ったコードを実際にExcelで実行し、うまくいかなかった点を自分で修正したりして試行錯誤を繰り返しましょう。そして、成功体験をチームや同僚と共有することで、さらなる学びと成長に繋がります。
継続的な実践と改善のサイクル
- 小さな成功を積み重ねる: 最初から完璧な自動化を目指すのではなく、まずは「時間のかかる単純作業」や「ミスが起こりやすい作業」など、影響が小さくても効果が見えやすい部分から着手しましょう。小さな成功体験は、達成感という強力な燃料となり、次のステップへ進むためのモチベーションを内側から湧き上がらせます。また、「自分にもできる」という自己効力感を高め、AIとVBAによる自動化への心理的なハードルを大きく下げる効果があります。
- ヒント: 毎日のルーティンの中から、数分でも削減できる作業を見つけ、AIに相談しながらVBAコードを生成してみましょう。たとえば、「定型フォーマットのコピー&ペースト作業」「CSVデータの整形と貼り付け」などは、VBAとの相性がよく、短時間で効果を実感しやすい典型例です。
- ヒント: 毎日のルーティンの中から、数分でも削減できる作業を見つけ、AIに相談しながらVBAコードを生成してみましょう。たとえば、「定型フォーマットのコピー&ペースト作業」「CSVデータの整形と貼り付け」などは、VBAとの相性がよく、短時間で効果を実感しやすい典型例です。
- 継続のコツ:習慣化と可視化: 自動化の取り組みを継続する鍵は、それを習慣化し、成果を可視化することにあります。たとえば、週1回「AI×VBA振り返りミーティング」を設けて、学びや工夫した点を記録・共有することで、チームとしての学習文化を育てることができます。また、定期的に「自動化できたタスク一覧」や「削減できた時間」をデータで可視化し、成果を振り返る仕組みを作ることで、取り組みの意義を実感しやすくなり、次のモチベーションへと繋がるでしょう。
- フィードバックと改善の習慣化: 作成したマクロは、実際に運用しながらその効果を評価し、必要に応じて改善していくことが不可欠です。期待通りの結果が得られない場合や、新たな課題が見つかった場合は、AIに再度相談してコードを修正したり、プロンプトを改善したりしましょう。
- ヒント: マクロの実行時間を定期的に計測したり、エラーログを記録したりするなど、客観的なデータに基づいて改善点を見つけるように心がけましょう。
- ヒント: マクロの実行時間を定期的に計測したり、エラーログを記録したりするなど、客観的なデータに基づいて改善点を見つけるように心がけましょう。
- 業務変化への適応: 業務プロセスやシステムは常に変化します。それに伴い、作成したマクロも更新が必要になることがあります。AIは、既存のVBAコードを新しい要件に合わせて修正する際にも強力なサポートとなります。
- ヒント: 業務変更があった際は、まず自動化している部分に影響がないかを確認し、必要に応じてAIに改修を依頼しましょう。
- ヒント: 業務変更があった際は、まず自動化している部分に影響がないかを確認し、必要に応じてAIに改修を依頼しましょう。
組織としての安全な活用と知見の共有
- セキュリティ意識の徹底とルールの遵守: AIに機密情報を入力しない、生成されたコードは必ずレビューするといったセキュリティ意識を常に持ち、組織内の情報セキュリティポリシーやAI利用に関するルールを厳守しましょう。
- ヒント: 組織内でAI活用に関するガイドラインがまだない場合は、本書で提示した「AI×VBAを実務で活用する際の重要な注意点」を参考に、提案を検討してみるのも良いでしょう。
- ヒント: 組織内でAI活用に関するガイドラインがまだない場合は、本書で提示した「AI×VBAを実務で活用する際の重要な注意点」を参考に、提案を検討してみるのも良いでしょう。
- 知見の共有とコミュニティの形成: AIを活用して作成した便利なマクロや、効果的なプロンプトのコツなどを、チームや部署内で積極的に共有しましょう。知識やノウハウを共有することで、組織全体のAI活用レベルが向上し、新たなアイデアが生まれる土壌が育ちます。共有されたナレッジはドキュメント化してナレッジベースに残すと、属人化の防止にもつながります。
- ヒント: 社内チャットツールでの情報共有チャンネルの開設や、月に一度の勉強会の開催など、気軽に情報交換できる場を設けることを検討しましょう。
- ヒント: 社内チャットツールでの情報共有チャンネルの開設や、月に一度の勉強会の開催など、気軽に情報交換できる場を設けることを検討しましょう。
- AI×VBA活用を支える“キーパーソン”を育てる: 組織内にAIとVBAの知識を持つ“キーパーソン”(推進者、実務での相談役、社内コーチ)を育成することは、技術定着の鍵となります。こうしたキーパーソンが他のメンバーの相談役となり、現場での技術的な支援を行うことで、AI×VBA活用の定着と拡大が自然に進んでいきます。
- ヒント: 積極的にAI×VBAに取り組むメンバーを評価し、彼らが知識を広める機会を提供しましょう。
- ヒント: 積極的にAI×VBAに取り組むメンバーを評価し、彼らが知識を広める機会を提供しましょう。
AIとVBAはあなたの強力な「パートナー」
※本記事の作成にあたっては、生成AI(ChatGPT、Gemini、Claude)を活用し、文章および引用データの作成を行っています。最終的な内容は人間による確認・編集を経て掲載しています。
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