エクセル雑感
セル数式における「再帰」の必要性

ExcelマクロVBAとエクセル関数についての私的雑感
公開日:2025-11-10 最終更新日:2025-11-11

セル数式における「再帰」の必要性


セル数式における「再帰」の必要性について、サイト運営者(著者)としての見解と、生成AIによる追記・補足です。



セル数式における「再帰」の必要性:サイト運営者・著者の見解

「再帰」について
まず最初にいいますが、私は「再帰」を使わない・使えない・使うな、とは言ってません。
現時点では「実戦投入しない」と言っているだけです。
この違いはあえて説明しません。
この違いが分からないのなら、これ以上お話をしても仕方ないので、さようならしてください。


なんとなく感じたのは、「再帰」を特別な魔法みたいに思っている人が多いのかなという事です。
そもそも「再帰」は必要ないですよ。
一般的な理論で言ったら、「再帰」は全てループに書き換え可能なものです。
「再帰」で書くと簡単に書けるので便利だというだけのことです。


いったん数式から離れてVBAで説明します。
最もよく知られているFSOによるサブフォルダ以下の探索。FSOで再帰処理することで取得するVBAはちまたにあふれていますよね。
では、「再帰」を書かなければVBAでサブフォルダ以下の全ファイル取得はできないのでしょうか?


もちろん、そんなことは無くて、自力でスタックもしくはキューを実装すれば良いだけです。
Dir関数ですらできますよ。
このVBAは、簡単に言えば、取得したフォルダを順次配列に入れていく方法です。つまり自力でキューを実装しています。
Dir関数で全サブフォルダの全ファイルを取得|VBAサンプル集
指定フォルダ以下の全サブフォルダ内の全ファイルを取得する場合、通常はFileSystemObjectの再帰モジュールで実現しますが、これをDir関数だけで、かつ、再帰ではなく二重ループで実現しています。FileSystemObjectの再帰プロシージャーについては、エクセルでファイル一覧を作成 こちらをご覧ください。


そもそも検索してもらえればいくつも出てくるはずですが、、、
「再帰」は好んで使うものではないと私は思っています。
既に書きましたが、「再帰」はループに書き換え可能なので、出来る限りループで実装します。
とはいえ、「再帰」で書くことでコードがすっきりする場合も多いのも事実です。


「再帰」を使ったVBA。
私が公開しているVBAでは、FSO以外では「数独」があります。
これももちろん「再帰」なしでも出来るはずですが、実際にループで書き直すとしたら、どうだろうか、結構面倒かもしれません。まあやってみないと何とも…
数独(ナンプレ)を解くVBAに挑戦№1|VBAサンプル集
数独は、一般に「ナンバープレース(ナンプレ)」と呼ばれ、外国では「sudoku」と呼ばれているようです、この数独をExcelマクロVBAで解いてみようと言う事です。解き方は、とにかく片っ端から数字を当てはめていくという、なんとも芸の無い方法です。


話しを戻して、セル数式ではどうか。
「再帰」がなければ実装できない処理は存在するか…
前提条件として、
「1セル数式でなければならない」
ということなら、たぶん存在するでしょうね。
それはなぜか。
LAMBDAヘルパー関数があまりにも貧弱だからです。
まともなループ処理すら書けないからです。


セル数式で「再帰」が必用な理由は一般的な理由と同じでしょう。
・回数限定のループが書けない
・ループの終了条件を指定できない
・外部にスタック・キューを持てない
「再帰」なら、これらを解消できるからです。


そもそもの話として、LAMBDAヘルパー関数がなぜこれほど貧弱なのか。
技術的な制約があって仕方なかったところはあるとは思いますが、、、
貧弱なLAMBDAヘルパー関数でも用が足りるという判断もあったのかもしれません。
だって、「再帰」なしでも、ほとんどの事は実現できるからです。


「再帰」でなければできそうにない処理を、「再帰」を使わずにどのように実装するか…
昔ながらの最も確実簡単な方法があります。
作業セル・計算セルを使えば良いのです。
100万行のセルを持つExcelシートにおいて、これを活用せずに何かをしようという事自体が無茶であり、傲慢な考え方です。


再帰が必要となる要素
・状態の保持
・回数不定の反復
作業セル・計算セルを使えば、概ねこれらを解決できます。
状態の保持は、セルを使えば問題ない。
回数不定の反復は、実際には有限回数なのでセル展開で解決可能。


つまり、数式の「再帰」が必要なのは、それを使わざるを得ない縛り条件を付けているからです。
・数式で実装する
・1セル数式で実装する
この2つの縛り条件があるからです。
しかし、そもそもこの条件で縛られる仕事現場があるのでしょうか?


つまり、「再帰」が必須なことなどあり得ないと断言しても良いです。
それは「再帰」が必須なのではなく、「再帰」が必須な条件にしているだけです。
もっとも単純かつ強力な条件が「1セル数式の強要」です。
多くの説明は不要だと思いますが、これはナンセンスな話です。
作業セルを使ってください。


数式をドラッグフィルすればすべてが解決します。
データ量に自動追随させたいのであれば、
・スピルとスピル範囲演算子(#)を使ってください。
・Trim Refs(.:.)を使ってください。
これだけで、かつて存在したエクセルの多くの悩みは解決するはずです。


Excel数式において再帰が必要とされるのは、最も単純で強力な解決策である「作業セルの利用」を意図的に排除した縛り条件が存在する場合のみです。
実務レベルで「再帰が必須な処理」は存在せず、反復処理が常に代替可能であり、多くの場合、より保守性が高くなります。


再帰とLAMBDA関数の実務上の位置づけ:生成AIによる追記・補足

上記で述べられているように、Excel数式における「再帰」の使用は、基本的に「1セル数式で完結させる」という制約を自らに課した場合に発生する問題であり、実務においては「作業セル」を使うことが最も現実的で保守性の高い解決策です。
  1. LAMBDAヘルパー関数の進化と現状
    • LAMBDAヘルパー関数の制約
      記事内で指摘されている通り、REDUCEやSCANといったLAMBDAヘルパー関数は、VBAのような汎用プログラミング言語にある本格的なループ処理(For...NextやWhile...Wend)と比較して機能が限定的です。
      特に、動的なループ回数の指定や、途中で処理を中断するような複雑な終了条件の指定が難しく、これを補うためにLAMBDA関数の再帰呼び出し(名前の定義を利用した自己参照)が使われることになります。

    • 再帰の用途(1セル数式の場合)
      動的な要素の探索や、深さが不定な階層構造の処理(例:括弧の入れ子の最大深さを求める、特定の区切り文字で動的に分割するなど)。
      これらの処理を作業セルなしの1セル数式で実現しようとすると、再帰は有効な手段となります。

  2. 実務における「作業セル」の優位性
    • 可読性・保守性
      作業セルに途中計算や反復ごとの状態を保持する(ドラッグフィルやスピル機能を利用)方法は、数式がシンプルになり、処理の流れが視覚的に追いやすいという大きなメリットがあります。
      複雑な再帰数式は、読み解くのに高度な知識が必要であり、数式のバグ修正や改修が困難になりがちです。

    • デバッグの容易さ
      作業セルを使えば、各ステップの計算結果がセルに残るため、どこで問題が発生したかを即座に特定できます。再帰処理は、途中の状態を可視化するのが難しく、デバッグが困難です。

    • パフォーマンス
      極端に深い再帰処理はパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
      Excelの計算エンジンは、セル間の依存関係に基づいて最適化されているため、多くのケースでスピルや作業セルによる反復展開の方が高速かつ安定して動作します。

  3. 「再帰」の位置づけのまとめ
    • 純粋な技術的挑戦・教育
      LAMBDA関数の再帰は、Excel数式の能力の限界を探る、あるいは再帰という概念を学ぶための知的なパズルとしては非常に価値があります。

    • 実用レベル
      仕事の現場で他者に引き継ぐことを前提とした実務的なファイルでは、特別な理由がない限り、「作業セル」や「スピル」機能を活用した、より単純で分かりやすい反復処理を用いるべきです。




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