VBA再入門
分からない事はエクセルに聞く(マクロの記録)

マクロが覚えられないという初心者向けに理屈抜きのやさしい解説
公開日:2015-09-18 最終更新日:2020-09-26

第11回.分からない事はエクセルに聞く(マクロの記録)


エクセルでマクロVBAを書いていると、分からないことにたくさん出くわします。
そんな時には、何かで調べることになるはずです。
このサイトを訪れている人のほとんどがそういう目的でしょう。


しかし、まずは分からない事はエクセルに聞いてみる事です。
エクセルには、マクロの記録というとても便利なものが付いています。
エクセルでの操作をVBAで記録してくれるものです。

マクロの記録の使い方

では、マクロの記録を使ってみましょう。

エクセル マクロ 参考画像

「マクロの記録」をクリックすると、

エクセル マクロ 参考画像

マクロ名は変更できますが、
分からない事をエクセルに聞くことが目的なので、そのままで良いでしょう。
「OK」を押してください。
その後の操作が、VBAで記録されます。
ただし、操作によっては記録されない操作も一部ありますので、そういう時は、がっかりして諦めて下さい(笑)
まあ、そのような操作は極一部ですので安心してください。
では、以下の操作をします。

・A1セルを選択し、「おはよう」と入力しEnter
・A1セルを選択し、コピー
・A2セルを選択し、貼り付け
・1行目を選択し、行削除

記録終了

VBEを開くと、以下のコードが出来ています。

エクセル マクロ 参考VBAコード

それぞれの操作を、VBAコードと対比してみると、

A1セルを選択し、「おはよう」と入力しEnter
Range("A1").Select
ActiveCell.FormulaR1C1 = "おはよう"
A1セルを選択し、コピー
Range("A1").Select
Selection.Copy
A2セルを選択し、貼り付け
Range("A2").Select
ActiveSheet.Paste
1行目を選択し、行削除
Rows("1:1").Select
Application.CutCopyMode = False
Selection.Delete Shift:=xlUp

やりたい事のVBAコードが分からない時は、
その操作を「マクロの記録」でやってみます。
そして、記録されたVBAコードをみて、分からない部分を調べます。

実際に分からない事を調べる時の手順

実際に分からない事を調べる時の手順でやってみましょう。

セルのフォントのサイズを14、かつ太字にする
このVBAコードを調べたければ、前述同様にマクロの記録をしてみます。
すると、

エクセル マクロ 参考VBAコード

※操作手順により、VBAコードは変化します。

このように記録されます。
ただし、
これをそのまま使おうとは考えないでください。
必要な部分の書き方を参考にするのです。

VBAコード内から、
サイズを14
太字
この部分のみを参考にします。
.Size = 14
.FontStyle = "太字"
操作手順により、太字の設定は以下のVBAが記録されます。
Selection.Font.Bold = True
このように書けば、 フォントのサイズを14、かつ太字になるという事を学びます。
この部分のみをコピペで使うようにします。
そうしないと、余計な必要のないVBAコードだらけとなってしまいます。

記録されたVBAコードで意味の分からない部分は、書籍・ネットで調べましょう。
基本的には、英単語をそのまま読むことで、概ねの意味は理解できるはずです。
英語が苦手で、単語は全く分からないという場合は・・・
それも含めてネットで検索すれば、何かしらの回答を得る事が出来ます。
G○○gle先生は頼りになります、検索テクニックは現代においては必須技術ですね。

「分からない事はエクセルに聞く」のまとめ

まとめると、分からないことがあったら、

・マクロの記録をしてみる
・記録されたVBAコードの必要部分を使う
・記録されたVBAコードの不明な部分はWEB検索する


このような手順で、一つ一つ解決していきましょう。

ただし、毎回むやみに調べようとしても、手間ばかりかかってしまいます。
最低限の基礎は習得したうえで、分からないことがあったら上記の手順で調べると効率が良くなります。
当サイトの以下の記事は、個々を理解できなくても構わないので、ざっと読み通してみる事をお勧めします。
マクロVBA再入門
マクロVBAを初心者向けの基本から上級者向けの高度な内容までサンプルコードを掲載し解説しています。エクセル関数・機能・基本操作の入門解説からマクロVBAまでエクセル全般を網羅しています。
マクロVBA入門
・VBA学習の進め方について ・1. VBAの基礎・基本:VBA入門 ・2. VBA入門に必要なVBEの基本的使い方 ・3. VBAプログラミングの基礎・基本 ・4. Excel各種機能とオブジェクトの理解:VBA入門 ・5. VBA初級からVBA中級を目指して ・6. VBA入門の後日追加記事 ・7. VBA入門その後の学習について ・「VBA入門」の記事を学校の授業もしくは企業研修でお使いになる場合

ExcelマクロVBA入門等の対応ページ

第3回.マクロの記録
・マクロ記録の限界 ・「マクロの記録」の操作方法 ・個人用マクロブック ・VBAでの書き方が分からない時に調べる方法

Excelマクロの記録で覚えるVBA
Wxcelマクロの記録を使うと、手動操作がVBAで自動記録されます。このマクロの記録を使って記録されたVBAコードを読み、そして修正しつつマクロVBAを覚えていこうというシリーズです。マクロVBAをある程度覚えた後にも、マクロの記録はVBAコードを調べるときにとても役立ちます。

マクロ記録|VBAエキスパート対策
・【ここでのポイント】 ・マクロ記録とは ・マクロ記録の限界 ・マクロ記録の活用方法 ・記録のしかた ・記録される場所 ・標準モジュール ・個人用マクロブック ・【業務改善の実務】 ・【本サイト内の関連ページ】 ・VBAエキスパート公式テキスト



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