第10回.ワークシートの関数を使う(WorksheetFunction)
マクロVBAに用意されている関数を一般にはVBA関数と呼びます。
VBA関数は150程度あり便利に使えます。
これをマクロVBAでも使えれば、さらに便利になります。
マクロVBAでのワークシート関数の使い方
呪文みたいな文を書いてから、.(ピリオド)に続けて関数名を書くことでワークシートの関数が使えるようになります。
worksheetfunctionと書いてから、.(ピリオド)を打つと、使える関数が候補表示されます。

一部使えない関数もあります。
・日付関数
例えば、候補表示された中から、LEFT関数を探しても見つかりません。
VBA関数にLeft関数があるので、そちらを使ってくださいという事なのでしょう。
長いスペルの単語を簡単に入れる方法
長くて入力が大変ですよね。
VBEには便利な機能があります。
VBEで、
Ctrl+Space

入れたい単語の先頭文字から入れていくことで目的の単語が出てきます。
シートの関数を=から入れていく時と同じですね。

Enterキーで確定してしまうと改行されてしまうので、必ずTabキーを使うようにしてください。
ワークシート関数を使ってみよう


また、FalseはVBAでも0と記述出来ます。
そうなんです、
シートで関数が使えれば、それをVBAで使う事は簡単です。
他の関数も全く同様です。
引数の指定も同じなので、使い方に困ることはありません。
逆に言えば、シートで関数が使えなければVBAでも使えません。
もし、もしも、VLOOKUP関数が分からないとしたら・・・
マクロVBAの前にシート関数をしっかりとマスターすることをお勧めします。
ワークシート関数を使う時の注意点、エラー対策
なのですが、ちょっと注意点と言いますか、問題点があります。
例えばこのVlookup関数の場合は、検索値(第1引数)が範囲(第2引数)に存在しない場合にエラーになります。
ワークシート上では、エラー値(#N/A)が表示されますが、
マクロVBAでは、実行がエラーになり停止してしまいます。

先の練習13を実行すると、

良く使う関数で、この対策が必要な関数としては、
WorksheetFunction.Vlookup
WorksheetFunction.Match
この二つは使用頻度の高い関数であり、かつ、エラー対策が必要な関数です。
ワークシート関数のエラー対策1

ワークシート関数のエラー対策2

これを書いた後は、エラーが発生して無視して先に進んでくれます。
これは、エラーになったら、元のように停止する状態に戻すものです。
上記の場合は、もうお終いなので書く必要はないのですが、合わせて紹介する意味で記載しています。
ワークシート関数の上記以外のエラー
VBAでは、「0で除算しました。」のメッセージが出ます。
セル = 分子 / 分母
この場合なら、
If 分母 <> 0 Then
セル = 分子 / 分母
End If
分母が0の時は値を0にするなら、Elseで0を入れて下さい。
ワークシート関数のエラー対処のために昔の記述を使う方法
Applicationの後に.に続けて関数を書く方法です。
使える関数が、WorksheetFunctionの中とApplicationの中に二つあるという事です。

しかし、これは昔々の記述方法が残されているものだと理解してください。
ですので、Application.と入力しても候補には表示されません。
また、エラー値がセルにあると、そのエラー値のセルをマクロで扱う時にかなりの注意が必要になります。
使っても良いのですが、あまり積極的に使うものではありません。
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第60回.エラー処理(On Error)
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