VBA入門
エラー処理(On Error)

ExcelマクロVBAの基本と応用、エクセルVBAの初級・初心者向け解説
最終更新日:2021-09-21

第60回.エラー処理(On Error)


マクロVBAを実行していると、エラーメッセージが表示されマクロ実行が停止してしまう事があります。
マクロがエラー停止しては自動化の目的が達成されませんので、エラー停止しないようにしなければなりません。


エラーが出ないようにVBAを記述出来ればそれに越したことはありませんが、一切エラーを出さないようにVBAを書くことはかなり困難なものです。
また、エラーを回避する方法が存在しない場合もVBAにはありますので、エラーを上手く利用する事もVBAでは必須技術になります。


マクロVBAのエラー発生例

マクロVBA実行において、以下のようなメッセージが表示される事があります。


VBA マクロ エラー処理

表示されるメッセージ内容は、その時々で変わりますが、

まあ、大抵は意味不明な日本語ですね(笑)

これは、マクロの記述の中に、実行不能な事が書かれていてエラーが発生しているのです。

しかし、時にはエラーが発生しても処理を続けたいとか、
エラー発生したら、それに対応する為の処理をしたいとか、
そのような事が必要な場合もVBAでは結構あるものです。


エラー処理のステートメント

エラーに対処するステートメントは以下の3つになります。

On Error GoTo 行ラベル
On Error Resume Next
On Error GoTo 0

On Error GoTo 行ラベル

 エラーが発生すると、行ラベルの位置に制御が移ります。
行ラベルは、On Errorステートメントと同じプロシージャ内にある必要があります。


On Error Resume Next

エラーが発生しても、エラーが発生したステートメントの次のステートメントから実行を継続します。

オブジェクトにアクセスするときは、 On Error GoTo の代わりにこの形式を使用してください。
※VBAリファレンスにはこのように記載されていますが、明確な理由ははっきりしません。

On Error GoTo 0

現在のプロシージャに含まれる使用可能なエラー処理ルーチンを無効にします。
On Error GoTo 0 ステートメントを指定していない場合は、プロシージャの終了時に自動的に無効になります。

On Error の有効範囲

On Error GoTo 行ラベル

On Error Resume Next
これらは、このステートメント以降、
On Error GoTo 0が出てくるか、プロシージャが終了するまでが有効範囲となります。


エラー処理は難解な部分も多く、その挙動をしっかり理解しないとなかなか使いこなせないものです。
On Error GoTo 行ラベルOn Error Resume Nextについては、
次回以降で詳細を説明していきます。


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