第64回.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)
ワークブックを閉じる場合や保存する場合のマクロVBAの説明です。
閉じる時に保存するか保存しないかを指定できます。
また、
ブックを保存するにも、上書きなのか別ファイルにするのか等によってVBAの記述がそれぞれ違ってきます。
ブックを閉じる
SaveChanges | ブックに変更がない場合、この引数は無視されます。ブックに変更がある場合、この引数で変更を保存するかどうかを指定します。 |
Filename | 変更後のブックのファイル名。 |
RouteWorkbook | ブックの回覧。 |
全ての引数がオプション(任意の指定)となっています。
とだけ指定した場合は、ブックに変更が無ければそのまま閉じられ、
ブックに変更がある場合は、保存確認のメッセージが表示されます。
ただし、
Application.DisplayAlerts = False
これが指定されている場合は、確認のメッセージが表示されずに保存もされません。
True:ブックに変更がある場合は保存します。
False:ブックに変更があっても保存せずに閉じます。
ブックを上書き保存
ブックに名前を付けて保存
Filename | 保存するファイルの名前を表す文字列を指定します。 |
FileFormat | ファイルを保存するときのファイル形式を指定します。 |
Password | ファイルを保護するためのパスワードを表す15 文字以内の文字列を指定します。 |
WriteResPassword | ファイルの書き込みパスワードを表す文字列を指定します。 |
ReadOnlyRecommended | 読み取り専用で開くことを推奨するメッセージを表示するには、True を指定します。 |
CreateBackup | バックアップ ファイルを作成するには、True を指定します。 |
AccessMode | ブックのアクセス モードを指定します。 |
ConflictResolution | ブックを保存するときの競合の解決方法を指定します。 |
AddToMru | 最近使用したファイルの一覧にブックを追加するにはTrueを指定。既定値はFalseです。 |
TextCodepage | 使用しない。 |
TextVisualLayout | 使用しない。 |
Local | 通常は使用しない。 ※csv出力時 日付がm/d/yyyyになってしまう場合に、yyyy/m/dにする場合にはTrueを指定 |
全ての引数がオプション(任意の指定)となっています。
しかし通常は、FileNameは必ず指定します。
パスを指定しない場合は、カレントフォルダーに保存されます。
xlExcel9795 : Excel2003以前のxls
Excel2003以前では、xlExcel8、この定数は使用できません、コンパイルエラーとなります。
既にファイルが存在する場合は、以下のダイアログメッセージが表示されます。
「いいえ」または「キャンセル」を選択すると、VBAは以下のエラーで停止します。
Application.DisplayAlerts = False
これを実行しておくことで、既にファイルが存在していてもそのまま上書き保存されます。
ThisWorkbook.SaveAs "D:\temp\sample.xlsm"
ブックのコピーを保存
メモリ上のブック(開かれているブック)に対しては、変更は行われません。
バックアップの作成等で使用します。
ブックを閉じる・保存の実践例
他のブックが開かれていない場合は、Excelを終了する場合。
Sub 保存して終了()
If Workbooks.Count > 1 Then
ThisWorkbook.Close
SaveChanges:=True
Else
ThisWorkbook.Save
Application.Quit
End
If
End Sub
Sub 保存しないで終了()
If Workbooks.Count > 1 Then
ThisWorkbook.Close
SaveChanges:=False
Else
ThisWorkbook.Saved =
True
Application.Quit
End If
End
Sub
Application.Quit
.
SavedをTrueにすることで保存後に変更が無い状態にすることが出来ます。
これにより、Close時に保存確認のメッセージが表示されないようにしています。
これは、
Application.DisplayAlerts = False
Application.Quit
このようにしても同じ結果になります。
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