第70回.ウィンド枠の固定(FreezePanes)
ウィンドウ枠を固定し、行の上部や列の左側がスクロールされないようにする場合のマクロVBA解説になります。
ウィンドウ枠を固定することで見出しの行や列を固定し、スクロールしても見出しが表示されたままにする場合が多くなります。
マクロVBAで作成したシートでは、必要に応じてVBAでウィンドウ枠を固定する必要が出てきます。
WindowオブジェクトのFreezePanesプロパティの値を変更することで行います。
Window.FreezePanesプロパティ
アクティブセルの上・左が固定されます。
Windowオブジェクトの指定には、
・Windows("ウインドウ名")
ウインドウ枠固定では、実質ActiveWindow一択と言ってよいでしょう。
セルをアクティブにするためには、そのシートをアクティブにする必要があり、
結果として、アクティブウインドウに対して操作することになるからです。
アクティブシートに対してのみ設定可能であるということです。
Windows("Book1").FreezePanes = True
少なくとも、
このような指定はできません。
事前に、固定位置のセルをアクティブにしておく必要があります。
新たに、別の位置でウィンドウ枠を固定しようとしても変更されません。
固定を解除してから、再度固定しなければなりません。
ウインドウ枠固定の使用例
Workbooks("Book1.xls").Worksheets("Sheet2").Activate
Range("B2").Select
ActiveWindow.FreezePanes = False
ActiveWindow.FreezePanes = True
対象のシートをアクティブにしてから、
固定するセルを選択し、
念の為、ウィンドウ枠の固定を解除してから、
ウィンドウ枠を固定しています。

データの行数・列数が多い時に、ウィンドウ枠が固定されていないと非常に使いづらいシートとなります。
マクロVBAで作成したシートを使う時に、毎回手作業でウィンドウ枠を固定したのでは効率が悪くなります。
マクロVBAで作成するシートは、使用者の利便性を考慮して作成するようにしてください。
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