VBA入門
VBEの使い方:右クリックメニューとヘルプ

VBAの開発環境であるVBEの基本的な使い方
公開日:2019-09-30 最終更新日:2021-10-08

VBEの使い方:右クリックメニューとヘルプ


VBE(Visual Basic Editor)は、VBAで使われるコードエディタ、コンパイラ、デバッガ、その他の開発支援ツールが統合された開発環境です。


ここではマウスの右クリックで表示されるメニューを通して、各機能について説明します。
また、合わせてヘルプについても説明します。


右クリックメニュー

メニューには多くの機能があり、探すのに手間取る事も多々あります。
対象(VBAコードの単語)がはっきりしている場合は、
対象を右クリックして表示される右クリックメニューの方が使いやすいでしょう。

VBA VBE 右クリックメニュー

切り取り ・・・ ショートカット:Ctrl + X
コピー ・・・ ショートカット:Ctrl + C
貼り付け ・・・ ショートカット:Ctrl + V
Windows全般の操作と同じです。
右クリックメニュー表示の括弧()内は、いわゆるショートカットキーではありません。
Shift+F10で右クリックメニュー表示を行ったとき、続けてそのまま押すアクセスキーになります。
これについては、他の右クリックメニュー全て同じです。

プロパティ/メソッドの一覧 ・・・ ショートカット:Ctrl + J
VBA VBE 右クリックメニュー

文字が入力されていれば、その文字に続く候補の位置から、
何も入力されていない場合は、先頭のaから表示されます。
表示対象は、変数/定数/プロパティ/メソッド等、ほぼ全てが対象となっています。

この機能は、定数の入力場所においても全てが表示されます。
Application.ScreenUpdating =
これは自動で候補表示されますが、
その候補を消した後で、「プロパティ/メソッドの一覧」を呼んだ場合、無関係のすべてが表示されます。

VBA VBE 右クリックメニュー

「定数の一覧」と使い分けが面倒だと思います。
通常は、下で説明する「入力候補」だけ使えば十分です。

定数の一覧 ・・・ ショートカット:Ctrl + Shift + J
定数を入力すべき場所の場合、その候補の定数一覧を表示します。

VBA VBE 右クリックメニュー

定数入力の場所以外では何も表示されません。
通常は、下で説明する「入力候補」だけ使えば十分です。

クイック ヒント ・・・ ショートカット:Ctrl + I
パラメーター ヒント ・・・ ショートカット:Ctrl + Shift + I
「ツール」「オプション」→「編集」タブ→「自動クイック ヒント」
ここにチェックが付いていれば、自動でクイック ヒントが表示されます。
従って、通常はこのメニューを使う事はありません。

VBA VBE 右クリックメニュー

また、VBAにおいては、
クイック ヒントとパラメーター ヒントの違いはほぼありません。
(厳密には違いがあったとしても意識するような違いはないという事です。)

入力候補 ・・・ ショートカット:Ctrl + Space
「プロパティ/メソッドの一覧」と「定数の一覧」の両方の機能を合わせたものになります。
定数を入力すべき場所では定数一覧、それ以外ではプロパティ/メソッドの一覧になります。

従って、「定数一覧」「プロパティ/メソッドの一覧」を使う必要はなく、この「入力候補」だけ使えば十分です。
Ctrl + Space
このショートカットを覚えておけば十分です。

設定解除
VBA VBE 右クリックメニュー

ブレークポイント ・・・ 設F9
VBAの実行を一時的に中断することができるブレークポイントを設定/解除(F9)します。
インジケーターのクリックで行う事もできます。

VBA VBE 右クリックメニュー

ブックマーク
ブックマークを設定することで、そのブックマークの位置にジャンプできます。
ツールバーの「編集」のVBA VBE 右クリックメニューこの部分を使って移動できます。

ブックマークの設定/解除 コード ウィンドウのアクティブ行に対して、ブックマークの設定または解除を行います。
次のブックマーク ブックマーク スタック内の次のブックマークにフォーカスを移動します。
前のブックマーク ブックマーク スタック内の前のブックマークにフォーカスを移動します。
すべてのブックマークの解除 すべてのブックマークを削除します。

オブジェクト ブラウザ ・・・ ショートカット:F2
エクセルに含まれるすべてのオブジェクトについての情報が参照できる、オブジェクト ブラウザを表示します。

オブジェクト ブラウザについては、後に説明します。

ウォッチ式の追加 ・・・ ショートカット:Ctrl + P
選択している式(変数/プロパティ/メソッドも含む色々な式)をウォッチ式に追加します。

ウォッチ ウィンドウについては、後に説明します。

定義 ・・・ ショートカット:Shift + F2
マウスポインターの下の変数またはプロシージャが定義されているコード ウィンドウの位置を表示します。
定義先が、参照されるライブラリ内にある場合は、オブジェクト ブラウザーが表示されます。

最も頻繁に使うのは、SubまたはFunctionをCallしているステートメントから、
そのSubまたはFunctionの位置に移動する場合でしょう。
下の「元の位置へ移動」の動画を参考にしてください。

元の位置へ移動 ・・・ ショートカット:Ctrl + Shift + F2
VBAコードの元の場所にすばやく移動できます。
VBAコードを編集したか、定義コマンドの呼び出しを行った場合に、コード ウィンドウが表示されている場合にのみ有効です。
アクセスまたは編集された最後の 8行のみを追跡します。

VBA VBE 右メニュー

非表示
表示しているモジュールを非表示にします。
「×」で消すのと同じです。


ヘルプ(F1)

F1キーで、マウスポインターの下のステートメント/関数/プロパティ/メソッド等のヘルプを表示します。
単語全体を選択する必要はありません、入力カーソルの位置の単語が対象となります。

Excel2010まではオフラインヘルプを表示できましたが、Exccel2013からはオンラインヘルプのみとなっています。

指定単語によって、対象のヘルプが無い場合は、
「キーワードが見つかりません」のページが表示されます。
そのような場合は、別途Google等で検索してください。

Microsoftのドキュメントを探したい場合は、
「vba ○○○ docs」とすると、検索結果の最初の方に
Office VBA リファレンスが出てきやすくなります。


右クリックメニューとヘルプの最後に

右クリックメニューとして頻繁に使うものは、「定義」と「元の位置へ移動」くらいになるでしょう。
他の機能は、使う必要がないかショートカットまたはツールバーのアイコンを使用することが多くなります。

今回はVBEの機能について、右クリックで対象がはっきりしている場合の機能説明をしました。




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