Dir関数の制限について
Dir関数は、VBAでフォルダ・ファイルの存在確認や一覧取得において使われる関数ですが、
いくつかの使用上の注意点、制限事項があります。
3桁拡張子の指定時の問題
Sub Sample1()
Dim buf As String
buf = Dir(ThisWorkbook.Path & "\*.xls")
Do While Len(buf) > 0
'・・・処理・・・
buf = Dir()
Loop
End Sub
3桁の拡張子を指定した場合は、4桁の拡張子も対象となります。
つまり、
*.xls*
これと同じ動作という事です。
Sub Sample2()
Dim buf As String
buf = Dir(ThisWorkbook.Path & "\*.xls")
Do While Len(buf) > 0
If LCase(buf) Like "*.xls" Then
buf = buf
End If
buf = Dir()
Loop
End Sub
この部分は、
If Mid(buf, InStrRev(buf, ".") + 1) = "xls" Then
このような書き方でも良いでしょう。
256バイトを超えるパス名が扱えない
ファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)を使ってください。
UNICODEファイル名が扱えない
Dir関数で取得した文字列を、Workbooks.Open等で使用することはできません。

ファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)を使ってください。
特殊なネットワークドライブでエラー
\\abc.def.ghi\
このような名称の場合は、

ネットワクドライブの割り当てをすることでしょう。
もしくは、
ファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)を使う事です。
Dir関数の制限の最後に
ファイルシステムオブジェクト(FileSystemObject)を使う方が無難なのですが、
VBAからしたら、外部のオブジェクトを扱う訳ですから面倒ではあります。
VBAで処理することを考えた場合は、
出来ればDir関数で済ませられるようなPC環境にしたほうがよいでしょう。
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