Input関数
Input関数は、開かれているファイルから指定された数の文字を読み取り、その結果を文字列として返します。
主にバイナリモードまたはランダムモードで開かれたファイルからデータを読み込む際に使用されます。
Input関数の構文
ファイルから読み込む文字数を指定します。
Open ステートメントで開かれた有効なファイル番号を指定します。
シャープ記号(#)は省略可能です。
- Input 関数は、ファイルから指定されたnumberの文字数を読み込み、それらをString型で返します。
- この関数は、改行コード(CR/LF)、カンマ、引用符などの特殊文字を解釈せず、そのままの文字として読み込みます。
- これは、Line InputステートメントやInput #ステートメントとの大きな違いです。
- ファイルがInputモードで開かれている場合、Input関数を使用するとエラーが発生する可能性があります。
- 通常はBinaryモードまたはRandomモードで開かれたファイルに対して使用します。
- numberで指定した文字数に達する前にファイルの終端(EOF)に達した場合、その時点までに読み込んだ文字数分の文字列が返されます。
- ファイルポインタは、読み込んだ文字数の分だけ移動します。
Input関数の使用例
Sub Input_Sample()
Dim fileNum As Integer
Dim filePath As String
Dim readData As String
Dim textToWrite As String
filePath = ThisWorkbook.Path & "\BinaryTest.dat" ' 同一フォルダにテストファイルを作成
textToWrite = "Hello, VBA Input Function!" ' 書き込むテキスト
On Error GoTo ErrorHandler ' エラーハンドラを設定
' 1. バイナリモードでファイルを開き、データを書き込む
fileNum = FreeFile ' 空いているファイル番号を取得
Open filePath For Binary As #fileNum
Put #fileNum, 1, textToWrite ' 文字列をファイルに書き込む
Close #fileNum ' ファイルを閉じる
' 2. バイナリモードでファイルを開き、Input関数で読み込む
fileNum = FreeFile ' 空いているファイル番号を取得
Open filePath For Binary As #fileNum
' 最初の5文字を読み込む
readData = Input(5, #fileNum)
MsgBox "ファイルから読み込んだ最初の5文字: " & readData, vbInformation, "Input 関数 例1" ' 結果: Hello
' 次の2文字を読み込む
readData = Input(2, fileNum) ' #は省略可能
MsgBox "ファイルから読み込んだ次の2文字: " & readData, vbInformation, "Input 関数 例2" ' 結果: ,
' 残りの文字を全て読み込む
' LOF関数でファイルの全長を取得し、すでに読み込んだ分を差し引く
readData = Input(LOF(fileNum) - Seek(fileNum) + 1, fileNum) ' +1は、Seekが次のバイト位置を返すため調整
MsgBox "ファイルから読み込んだ残りの文字: " & readData, vbInformation, "Input 関数 例3" ' 結果: VBA Input Function!
Close #fileNum ' ファイルを閉じる
' テストファイルを削除
Kill filePath
Exit Sub
ErrorHandler:
MsgBox "エラーが発生しました: " & Err.Description, vbCritical, "エラー"
If fileNum <> 0 Then Close #fileNum ' 開いているファイルがあれば閉じる
If Dir(filePath) <> "" Then Kill filePath ' テストファイルが残っていたら削除
End Sub
- このコードでは、まず ThisWorkbook.Path & "\BinaryTest.dat" でテストファイルへのパスを定義しています。
- FreeFile 関数を使用して、使用されていないファイル番号を取得し、Binaryモードでファイルをオープンしています。
- Put ステートメントを使って、textToWrite に格納された文字列をバイナリファイルに書き込んでいます。
- 例1では、Input(5, #fileNum) を使って、ファイルポインタの現在位置から5文字を読み込んでいます。読み込んだデータは readData に格納され、メッセージボックスで表示されます。
- 例2では、続けて Input(2, fileNum) を実行しています。ファイルポインタは前の読み込みの終端から移動しているため、その位置からさらに2文字が読み込まれます。
- 例3では、LOF(fileNum) 関数でファイルの全長(バイト数)、Seek(fileNum) 関数で現在のファイルポインタの位置を取得し、残りの文字数を計算して全て読み込んでいます。Seek関数は次に読み込まれるバイト位置を返すため、LOF(fileNum) - Seek(fileNum) + 1 のように調整して残りの文字数を正確に計算しています。
- ErrorHandler は、ファイル操作中にエラーが発生した場合に、メッセージを表示し、開いているファイルを確実に閉じるためのエラー処理です。
- 最後に Kill filePath で作成したテストファイルを削除しています。
※本記事の作成にあたっては、生成AI(Gemini)を活用し一部の文章作成を行っています。最終的な内容は人間による確認・編集を経て掲載しています。
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