Seek関数
Seek関数は、開かれているファイル内で次に読み取りまたは書き込みが行われる位置(ファイルポインタの現在位置)を取得するために使用されます。
ファイル内の特定の位置から操作を開始したい場合に、現在の位置を確認するのに役立ちます。
Seek関数の構文
filenumber (必須):
Open ステートメントで開かれた有効なファイル番号です。
- Seek 関数は、指定されたfilenumberで開かれているファイルの次に読み取りまたは書き込みが行われるバイト位置をLong型の値として返します。
- ファイルの先頭は 1 として数えられます。つまり、ファイルが空の状態またはファイルポインタがファイルの先頭にある場合、Seekは 1 を返します。
- この関数は、GetやPutなどのファイルI/O操作を行った後に、ファイルポインタがどこに移動したかを確認するために特に便利です。
- Seek関数はLoc関数と似ていますが、Loc関数がファイルモードによって返す値の意味が異なるのに対し、Seek関数は常にバイト位置を返します(Randomモードを除く)。
- Input、Output、Append、Binary モード: 次に読み書きされるバイト位置を返します。
- Random モード: 次に読み書きされるレコード番号を返します。ただし、これはPutまたはGetの次の操作に影響する位置であり、バイト位置ではありません。Loc関数と同じくレコード番号を返します。
- 指定されたfilenumberが有効なファイルとして開かれていない場合、ランタイムエラーが発生します。
Seek関数の使用例
Sub Seek_SimpleSample()
Dim fileNum As Integer
Dim filePath As String
Dim dataStr As String
Dim currentPos As Long
filePath = ThisWorkbook.Path & "\SeekTest.txt" ' 一時ファイルパス
dataStr = "ABCDEFG" ' 7バイトの文字列
On Error GoTo ErrorHandler ' エラーハンドラ設定
' --- BinaryモードでのSeek ---
fileNum = FreeFile
Open filePath For Binary As #fileNum
MsgBox "Binaryモード - ファイルオープン直後: " & Seek(fileNum), vbInformation, "Seek 関数例 (Binary)" ' 結果: 1
Put #fileNum, 1, dataStr ' 1バイト目からデータを書き込み
MsgBox "Binaryモード - 'ABCDEFG'書き込み後: " & Seek(fileNum), vbInformation, "Seek 関数例 (Binary)" ' 結果: 8 (次のバイト位置: 1 + 7 = 8)
Get #fileNum, 3, dataStr ' 3バイト目からデータを読み込み
MsgBox "Binaryモード - 3バイト目から読み込み後: " & Seek(fileNum), vbInformation, "Seek 関数例 (Binary)" ' 結果: 10 (次のバイト位置: 3 + 7 = 10)
Close #fileNum
' --- RandomモードでのSeek ---
Type MySimpleRec
ID As Long
End Type
Dim myRec As MySimpleRec
fileNum = FreeFile
Open filePath For Random As #fileNum Len = Len(myRec) ' レコード長はLong型なので4バイト
MsgBox "Randomモード - ファイルオープン直後: " & Seek(fileNum), vbInformation, "Seek 関数例 (Random)" ' 結果: 1
myRec.ID = 100
Put #fileNum, 1, myRec ' 1番目のレコードに書き込み
MsgBox "Randomモード - 1番目レコード書き込み後: " & Seek(fileNum), vbInformation, "Seek 関数例 (Random)" ' 結果: 2 (次のレコード番号)
Get #fileNum, 1, myRec ' 1番目のレコードを読み込み
MsgBox "Randomモード - 1番目レコード読み込み後: " & Seek(fileNum), vbInformation, "Seek 関数例 (Random)" ' 結果: 2 (読み込み後も次のレコード番号)
Close #fileNum
' テストファイルを削除
Kill filePath
Exit Sub
ErrorHandler:
MsgBox "エラーが発生しました: " & Err.Description, vbCritical, "エラー"
If fileNum <> 0 Then Close #fileNum
If Dir(filePath) <> "" Then Kill filePath
End Sub
- このコードは、テストファイルを作成し、BinaryモードとRandomモードでSeek関数の挙動を確認しています。
- Binaryモードでは、ファイルを開いた直後は1(先頭バイト)を返し、PutやGet操作を行った後は、次に読み書きされるバイト位置を返します。
- Randomモードでは、ファイルを開いた直後も1を返し、PutやGet操作を行った後は、次にアクセスされるレコード番号を返します。この挙動はLoc関数と同じです。
- 各操作の後、MsgBoxでSeek関数の戻り値を表示し、その挙動を確認できます。
- エラーハンドリングと一時ファイルの削除も含まれています。
※本記事の作成にあたっては、生成AI(Gemini)を活用し一部の文章作成を行っています。最終的な内容は人間による確認・編集を経て掲載しています。
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