列数不定のCSVの取り込み
「パワク4本目」
Power Query(M言語)の問題と解答・解説
ツイッターで問題を出して、それに解答と解説をしていく形でPower QueryとM言語の理解を深めていきます。
パワク4本目
列数不定のCSVをパワクで取り込んでください。
1行目をヘッダーして使用してください。
※バス・ファイル.名の指定は任意
※文字コードはUTF8(BOMなし)
※テストデータはメモ帳等で作成してください。
列数の変化に対応するだけの基本問題です。
#PowerQuery #M言語
解答コード
let
ソース = Csv.Document(File.Contents("D:\パワク練習\CSV\test.csv"),
[Delimiter=",", Columns=null, Encoding=TextEncoding.Utf8, QuoteStyle=QuoteStyle.None]),
昇格されたヘッダー数 = Table.PromoteHeaders(ソース, [PromoteAllScalars=true])
in
昇格されたヘッダー数
let
ソース = Csv.Document(File.Contents("D:\パワク練習\CSV\test.csv"),
[Delimiter=",", Columns=4, Encoding=65001, QuoteStyle=QuoteStyle.None]),
昇格されたヘッダー数 = Table.PromoteHeaders(ソース, [PromoteAllScalars=true])
in
昇格されたヘッダー数
Columns=4, Encoding=65001
この部分だけになります。
Columns=4
これは削除してしまっても良いですが、null指定でも列数不定に対応できます。
Encoding=65001
これは数値指定でもよいのですが、後々の事を考えて列挙型の指定に変更しています。
これらについては後述します。
GUI操作での作成
以下のGUI操作は一例です。
CSVファイルを選択すると、
単純に取り込むだけなら、これで「読み込み」だけです。
今回はクエリを変更したいので、「データの変換」
「1行目をヘッダーとして使用」
「変更された型」のステッブが勝手に入ってしまいます。
これらは不要なので削除します。
中間のステッブを削除する時はこのような警告がでますが、そのまま「削除」
「詳細エディター」をみると、
ここから、
Columns=4, Encoding=65001
この部分を変更したものが最初の解答コードになります。
今回はクエリを変更したいので、「データの変換」
「1行目をヘッダーとして使用」
これらは不要なので削除します。
「詳細エディター」をみると、
let
ソース = Csv.Document(File.Contents("D:\パワク練習\CSV\test.csv"),
[Delimiter=",", Columns=4, Encoding=65001, QuoteStyle=QuoteStyle.None]),
昇格されたヘッダー数 = Table.PromoteHeaders(ソース, [PromoteAllScalars=true])
in
昇格されたヘッダー数
Columns=4, Encoding=65001
この部分を変更したものが最初の解答コードになります。
Csv.Document
Csv.Document(source as any, optional columns as any, optional delimiter as any, optional extraValues as nullable number, optional encoding as nullable number) as table
columns は null、列数、列名のリスト、テーブル型、またはオプション レコードのいずれかになります。
delimiter は、行を連続する空白文字で分割する必要があることを示す、1 文字、文字の一覧、または値 "" を指定できます。 既定値:","。
extraValues のサポートされる値については、ExtraValues.Type を参照してください。
encoding はテキストのエンコードの種類を指定します。
これは理解しずらいですね。delimiter は、行を連続する空白文字で分割する必要があることを示す、1 文字、文字の一覧、または値 "" を指定できます。 既定値:","。
extraValues のサポートされる値については、ExtraValues.Type を参照してください。
encoding はテキストのエンコードの種類を指定します。
解答でのスクリブトも上記とは違う使い方になっています。
Learnには続けて以下のように書かれています
レコードが columns (delimiter、extraValues、encoding は null) に対して指定されている場合、次のレコード フィールドを指定することができます。
なかなか難しい書き方をしてくれています・・・
つまり、第二構文として、
Csv.Documentのcolumnsにレコード指定する場合
Csv.Document(source as any, [レコード]) as table
この時のレコードフィールドとして以下が指定できます。
Delimiter:
この時のレコードフィールドとして以下が指定できます。
列区切り記号。
既定値:","。
既定値:","。
Columns
null、列数、列名のリスト、またはテーブル型のいずれかになります。
列数が入力で見つかった数よりも少ない場合、追加の列は無視されます。
列数が入力で見つかった数よりも多い場合、追加の列は null になります。
指定しない場合、列数は入力で見つかったものによって決まります。
列数が入力で見つかった数よりも少ない場合、追加の列は無視されます。
列数が入力で見つかった数よりも多い場合、追加の列は null になります。
指定しない場合、列数は入力で見つかったものによって決まります。
Encoding
ファイルのテキスト エンコード。
既定値: 65001 (UTF-8)。
既定値: 65001 (UTF-8)。
CsvStyle
引用符の処理方法を指定します。
CsvStyle.QuoteAfterDelimiter (既定値): フィールド内の引用符は、区切り記号の直後でのみ有効です。
CsvStyle.QuoteAlways: フィールド内の引用符は、使用される場所を問わずいつでも有効です。
CsvStyle.QuoteAfterDelimiter (既定値): フィールド内の引用符は、区切り記号の直後でのみ有効です。
CsvStyle.QuoteAlways: フィールド内の引用符は、使用される場所を問わずいつでも有効です。
QuoteStyle
引用符で囲まれた改行の処理方法を指定します。
QuoteStyle.None (既定値): すべての改行は、引用符で囲まれた値の中で出現した場合でも、現在の行の末尾として扱われます。 QuoteStyle.Csv: 引用符で囲まれた改行は、現在の行の末尾としてではなく、データの一部として扱われます。
QuoteStyle.None (既定値): すべての改行は、引用符で囲まれた値の中で出現した場合でも、現在の行の末尾として扱われます。 QuoteStyle.Csv: 引用符で囲まれた改行は、現在の行の末尾としてではなく、データの一部として扱われます。
TextEncoding列挙型
列挙型を使えば候補表示されます。
名前 | 値 | 説明 |
TextEncoding.Utf16 | 1200 | UTF16 リトル エンディアン バイナリ形式を選択するために使用します。 |
TextEncoding.Unicode | 1200 | UTF16 リトル エンディアン バイナリ形式を選択するために使用します。 |
TextEncoding.BigEndianUnicode | 1201 | UTF16 ビッグ エンディアン バイナリ形式を選択するために使用します。 |
TextEncoding.Windows | 1252 | Windows バイナリ形式を選択するために使用します。 |
TextEncoding.Ascii | 20127 | ASCII バイナリ形式を選択するために使用します。 |
TextEncoding.Utf8 | 65001 | UTF8 バイナリ形式を選択するために使用します。 |
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