Google Apps Script入門
複数のシートを扱う

Google Apps Script(GAS)の入門解説です
最終更新日:2022-11-04

第14回.複数のシートを扱う


スプレッドシートを使っていて、一つのシートで済むことはむしろ少ないと思います。


Google Apps Scriptで、複数のシートを扱う時のスクリプトの書き方になります。


複数のシートを扱う例題

シートは以下のように、
シート1
シート2
この2つがあるとして、
シート1がアクティブ
つまりシート1を選択している状態で、解説を進めます。

GAS スプレッドシートの参考画面

今までは、アクティブシートのみ扱ってきました。

var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSheet()

これで、アクティブシートを取得していましたが、
この部分から根本的に書き方が変わります。

いきなり、シートを取得するのではなく、
まずは、
アクティブなスプレッドシート(ブック)を取得します。

var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()

これで取得しているのは、あくまで、アクティブなスプレッドシート(ブック)になります。
そのブックの中にあるシートを取得するという事です。


シート名でシートを取得

「シート2」のA1セルに値を入れる。

function sample14_1() {
  var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
  var sheet = ash.getSheetByName("シート2")
  sheet.getRange(1, 1).setValue("やあ")
}

アクティブなスプレッドシート(ブック)を
var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
これで取得し、
その、アクティブなスプレッドシート(ブック)内の、
"シート2"というシートを、
var sheet = ash.getSheetByName("シート2")
これで取得しています。


インデックスでシートを取得

2番目のシートのA2セルに値を入れる。

function sample14_2() {
  var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
  var sheet = ash.getSheets()[1]
  sheet.getRange(2, 1).setValue("ども")
}
function sample14_3() {
  var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
  var sheets = ash.getSheets()
  sheets[1].getRange(3, 1).setValue("はい")
}

シートのインデックスは、0から始まります。
つまり、1番目のシートが0、2番目のシートが1になります。
インデックスは、[インデックス]のように、[]で記述します。
※Excelでは1から始まり()で記述しますので、要注意です。

2つのスクリプトは、どちらでも同じです。

前者は、
var sheet = ash.getSheets()[1]
これで、2番目のシートをいきなり取得しています。

後者は、
var sheets = ash.getSheets()
これで、シート全部(ここでは2つのシート)を取得し、
sheets[1]
この指定で、全シートの中の2番目のシートを取得しています。


シート数を取得

function sample14_4() {
  var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
  var i = ash.getSheets().length
  Browser.msgBox(i)
}

アクティブなスプレッドシート(ブック)を
var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
これで取得し、
その、アクティブなスプレッドシート(ブック)の中にあるシート数を
.length
で取得しています。


全シートを処理す

全シートのA1セルにシート名を入れる。

function sample14_5() {
  var ash = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
  var sheets = ash.getSheets()
  for (i = 0; i < ash.getSheets().length; i++) {
    sheets[i].getRange(1, 1).setValue(sheets[i].getName())
  }
}

forで、0から、シート数 - 1 まで順に処理します。
※ゆくゆくは、for eachでの処理を掲載していきます。
forループのなかで、sheets[i]でシートを特定しています。


複数のシートの最後に

複数シートを扱う事は、スプレッドシートを扱う上で必須になります。

シート指定は、基本になりますので、しっかりと覚えて下さい。




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