イータ縮小ラムダ(eta reduced lambda)
LAMBDAヘルパー関数のLAMBDA関数の記述部分を縮小記述するものです。
もちろん明示的にLAMBDA関数を記述しても構いませんが、
イータ縮小ラムダの記述が可能な場合は極力使うようにすることで数式も短く見やすくなります。
その為、機能も未確定であり今後変更の可能性もあります。
LAMBDAヘルパー関数
MAP関数
365 Insiderにイータ縮小ラムダと一緒にリリースされた関数。
GROUPBY関数
イータ縮小ラムダ関数
引数「関数」の箇所において候補表示される関数は以下になります。


AVERAGE
MEDIAN
COUNT
COUNTA
MAX
MIN
PRODUCT
ARRAYTOTEXT
CONCAT
SRDEV.S
STDEV.P
VAR.S
VAR.P
MODE.SNGL
AND
OR
XOR
SUMPRODUCT
AVEDEV
AVERAGEA
PHONETIC
上記以外にもまだまだあります。
まだまだあるというより、全ての関数をイータ縮小ラムダとして使用できます。
ただし、LAMBDAヘルパー関数の中で使う関数として役に立たない・引数が合わなくて使えない関数がほとんどだと言うだけです。
イータ縮小ラムダ関数の検証
引数さえ適切に指定すれば、確認した範囲内では全ての関数が使用できました。
=IF(1,ABS)(1)
=IF(1,EDATE)(TODAY(),2)
=IF(1,VLOOKUP)(1,G:H,2,FALSE)
とはいえ、実際の使い道があるかというと・・・
LAMBDAヘルパー関数で使うには、関数の目的やその関数が配列を引き受けられるかどうかとか、それなりに制限はあります。
=関数(数値1, 数値2, 数値3,...)
=関数(文字列1, 文字列2, 文字列3,...)
=関数(参照)
このような関数であれば、どのような場面でも大抵は使えるはずです。
イータ縮小ラムダ関数が使える場所


lambda
function
これらの引数は今まではLAMBDA関数を書く場所でしたが、
LAMBDA関数の代わりにイータ縮小ラムダを書くことが出来ます。
もちろんどこでも記述できるわけではなく、記述できる場所の制限はあります。
以下のLAMBDAが使える場所ではイータ縮小ラムダも使えます。 ただしLAMBDAヘルパー関数もしくはLET関数以外で使用するのは可読性の点からは慎重にするべきだと思います。
イータ縮小ラムダ 使用例と解説
=ヘルパー関数(...,LAMBDA(x,○○○(x)))
これをイータ縮小LAMBDAを使って記述すると、
=ヘルパー関数(...,○○○)
このように縮小簡略化した記述にすることが出来ます。
イータ縮小ラムダ
であり、使用できる関数は前節に挙げた一覧になります。
SUM関数を例にして、以下でヘルパー関数ごとに明示的LAMBDAとイータ縮小ラムダを例示します。
MAP

↓以下と同じ
=MAP(A1:A5,B1:B5,LAMBDA(x,y,AVERAGE(x,y)))
REDUCE

↓以下と同じ
=REDUCE(0,A1:A5,LAMBDA(x,y,SUM(x,y)))
SCAN

↓以下と同じ
=SCAN(0,A1:A5,LAMBDA(x,y,SUM(x,y)))
BYROW

↓以下と同じ
=BYROW(A1:B5,LAMBDA(x,SUM(x)))
BYCOL

↓以下と同じ
=BYCOL(A1:C4,LAMBDA(x,SUM(x)))
MAKEARRAY

↓以下と同じ
=MAKEARRAY(5,3,LAMBDA(x,y,SUM(x,y)))
GROUPBY

↓以下と同じ
=GROUPBY(A1:A6,B1:B6,LAMBDA(x,SUM(x)))
※GROUPBYのLAMBDAには第2引数が存在しますが、これがイータ縮小ラムダのSUMには渡されていません。
PIVOYBY

↓以下と同じ
=PIVOTBY(B1:B19,A1:A19,C1:C19,LAMBDA(x,SUM(x)))
※PIVOTBYのLAMBDAには第2引数が存在しますが、これがイータ縮小ラムダのSUMには渡されていません。
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PIVOTBY関数(縦軸と横軸でグループ化して集計)
イータ縮小ラムダ(eta reduced lambda)
正規表現関数(REGEXTEST,REGEXREPLACE,REGEXEXTRACT)
TRIMRANGE関数(セル範囲をトリム:端の空白セルを除外)
TRANSLATE関数(翻訳) DETECTLANGUAGE関数(言語識別)
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