複数の文字列を検索して置換するSUBSTITUTE
エクセルで文字列を置換する関数といえばSUBSTITUTE関数です。
しかし、このSUBSTITUTE関数で指定できる「検索文字列」「置換文字列」は1種類だけになります。
複数の文字列を検索して置換することはSUBSTITUTE関数では一度には出来ません。
スピル・LAMBDA以降に出てきた最新関数を使う事で、この複数置換を実現することが出来ます。
その後に、複数の文字列を検索して置換する数式を作成するところまで進んでいきます。
SUBSTITUTEのネスト

その中で、女性騎手および見習騎手が特別競走とハンデキャップ競走以外のレースに騎乗する場合、各負担重量を減量する精度があり、その時の表記に上記記号が使われます。※詳しくはJRAでお調べください。

この記号を取り除いた本来の名前だけにします。
=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(A2:A11,"▲",""),"△",""),"☆",""),"★",""),"◇","")
上記数式は、検索文字列をセル範囲にしていますのでスピルします。
SUBSTITUTE関数で指定できる「検索文字列」「置換文字列」は1種類だけになります。
「検索文字列」にセル範囲(または配列)を指定しても以下のようになってしまい上手くいきません。

TEXTSPLIT+CONCAT(またはTEXTJOIN)
これを使う事で、複数文字列を取り除くことが簡単にできます。

=CONCAT(TEXTSPLIT(A2,$E$2:$E$7))
TEXTSPLIT関数の第1引数の「text」はセル範囲(配列)はまとめて処理してしまうので、
上記の「A2」をセル範囲にしてスピル数式にすることはできません。
TEXTJOIN関数を使って特定の文字列に置換することができます。

=TEXTJOIN("【減量】",FALSE,TEXTSPLIT(A2,$E$2:$E$7))
TEXTSPLIT関数で分割した文字列を結合する時にTEXTJOIN関数で文字列を挿入しています。
REDUCE+SUBSTITUTE
今回の場合は、複数の置換文字列を累積的に置換していくのでREDUCE関数の出番です。
(他の関数でもやろうと思えばできなくはありませんが、ここはREDUCEが適切な場面です。)

=REDUCE(A2:A11,E2:E7,LAMBDA(x,y,SUBSTITUTE(x,y,"")))
上記数式は、検索文字列をセル範囲にしていますのでスピルします。
「検索文字列」のセル範囲を配列定数にして、直接数式内に書きたい場合は、
ARRAYTOTEXT関数を使って配列定数にして値をコピーすると便利です。
引数 | 説明 |
配列 | 文字列として返す配列。 必ず指定します。 |
書式 | 返されるデータの形式。 省略可能です。 0:既定。読みやすい簡潔な形式。返される文字列は、一般的な書式設定が適用されているセルに表示される文字列と同じになります。 1:エスケープ文字と行の区切り文字を含む厳格なフォーマット。数式バーに入力したときに解析できる文字列を生成します。返された文字列は、ブーリアン、数値、エラーを除き、引用符でカプセル化されます。 |

複数の「検索文字列」「置換文字列」の実用例

=LET(
範囲,A2:A12,
置換,D2:E12,
行数,SEQUENCE(ROWS(置換)),
REDUCE(範囲,行数,LAMBDA(x,y,SUBSTITUTE(x,INDEX(置換,y,1),INDEX(置換,y,2)))))
「置換前」と「置換後」を対応させるためにINDEX関数を使っています。
それにしても、複雑な配列操作を行おうとして、結局最後にINDEX関数に頼ってしまうと、なぜか負けた気がして・・・
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