Variant仮引数にRange.Valueを配列で渡す方法
ツイッターで出したVBAのお題です。
Variant型は、どんなデータ型も受け入れることができます。
RangeオブジェクトのValueを配列で受け取るにはVariant変数が必要です。
ただし、実引数にRangeオブジェクトを直接指定する場合には注意が必要です。
お題のツイート
Sub Q1()
Range("A1:A6") = 1
MsgBox fnc(Range("A1:A2"), (Range("A5:A6")), Range("A3:A4").Value)
End Sub
Function fnc(v1, v2, v3)
Range("B1:B2") = v1
Range("B3:B4") = v2
Range("B5:B6") = v3
fnc = WorksheetFunction.Sum(Range("B1:B6"))
End Function
Q1実行結果は?
・0
・2
・4
・6
解説のツイート
Variant変数 = Rangeオブジェクト.Value
※.Valueは省略可
※単一セルの場合は配列になりません。
Rangeを配列としてFunctionの引数に渡す場合はどうしたら良いでしょうか。
いったんVariant変数に入れてから渡せば問題ありません。
実引数にRangeを指定し仮引数がVariantの場合、
関数側ではRangeオブジェクトのまま受け取ります。
今回の場合の変数v1がこれになります。
Variant変数v1はRangeオブジェクトです。
Range = Range
この代入ではValueはコピーされません。
これがエラーにならないのは要注意です。
この代入結果を期待してVBAを書くことはありえないと思います。
複数セルのRangeオブジェクトのValueをコピーするには、
右辺のRangeにValueを指定する必要があります。
Range.Value = Range.Value
これでValueだけが一括でコピーされます。
では、実引数にRangeを指定し仮引数のVariantに配列を入れるにはどうしたら良いでしょうか。
実引数のRangeを配列にしてから渡すようにします。
次のような方法があります。
・()で囲む
Valueプロパティを指定することで配列になります。
これが最も一般的な方法でしょう。
他の方法として、()で囲むことでRange既定のValueが取得されるので配列になります。
※CVar(Range(…))としても配列になりません。
v1はRangeオブジェクト → 代入で左辺のValueがクリアされる
v2はValueの配列 → 代入で右辺の配列が左辺の.Valueに入る
v3はValueの配列 → 代入で右辺の配列が左辺の.Valueに入る
結果は、
B1:B2は空欄。
B3:B4は1が入ります。
B5:B6は1が入ります。
Sum(Range("B1:B6")) → 4
6の回答が圧倒的に多かったですが、
v1はRangeオブジェクトであり、
Range = Range
これではValueが入らないところが要点です。
「VBAのVariant型について」
https://excel-ubara.com/excelvba4/EXCEL_VBA_441.html
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