第25回.名前付き引数について
引数とは、関数やメソッド等を呼び出すときに渡す値の指定のことです。
この引数を渡す時の記述方法として、名前付き引数があります。
この:=は名前付き引数のみで使用される記述になります。
実引数とは、その関数・メソッドを実際に使用するときに引き渡す引数の事です。
このマクロVBAシリーズでは特にこれらを区別することなく、単に「引数」と表記しています。
メソッドとは
セルを選択する、セルを削除する等ですが、今後少しずつ説明していきます。
名前付き引数について
先頭より、
第1引数, 第2引数, 第3引数, ・・・
と呼びます。
しかし、
引数の数が多いと、何番目なのかを意識することは面倒になりますし混乱します。
そこで、
引数に名前を付けて、その名前で指定できるようになっています。
それが、
名前付き引数です。
名前付き引数名:=値
このように、:=で値を指定します。
名前付き引数の例文
MsgBox "出来ました。", vbOKOnly, "タイトル"
としましたが、この引数は順番通りに指定する必要があります。
名前付き引数を使って指定すると、
MsgBox prompt:="出来ました。", Buttons:=vbOKOnly,
Title:="タイトル"
これは、
MsgBox Title:="タイトル", Buttons:=vbOKOnly,
prompt:="出来ました。"
このように、名前付き引数を使えば、順番を変更しても問題ありません。
また、名前付き引数を使わない場合は、途中の引数を省略する場合は、
MsgBox "出来ました。", , "タイトル"
このように、, , のように、引数の位置は正しく指定する必要があります。
しかし、名前付き引数を使えば、
MsgBox prompt:="出来ました。", Title:="タイトル"
このように、名前付き引数を使えば、引数の位置を意識することなく指定できます。
名前付き引数の必要性
全ての関数・メソッドで名前付き引数を使うのは少々面倒な時もあります。
関数は多くの人が、その引数の順番を知っているので特に名前付き引数を使う必要がない場合が多いです。
しかし、
メソッドにおいては、引数の数がとても多いものがあります。
そして、
その引数の意味や順番を記憶している人は少ないでしょう。
従って、
名前付き引数を使う事で、より解り易いマクロVBAにすることが出来ます。
つまり、
名前付き引数は、マクロVBAを読みやすくするためにあるものだと考えてください。
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