第33回.セルの書式(フォント,Font)
セルで表示している文字の書体をマクロVBAで指定する方法です。
セル(Rangeオブジェクト)のフォントは、Fontプロパティになります。
オブジェクトは階層構造になっており、
下位のオブジェクトを参照する時は、
そのオブジェクトを返すプロパティを経由しているのです。
つまり、Fontプロパティを経由してFontオブジェクトを扱うという事になります。
とにかく、
Range.Fontでセルのフォントを扱うという事を理解してください。
マクロでの指定
プロパティ | プロパティの説明 | プロパティの設定値と説明 |
Name | フォント名 | |
FontStyle | フォント スタイル | 下のBoldとItalicを使用して下さい。 |
Bold | 太字 | True、False |
Italic | 斜体 | True、False |
Size | フォントのサイズ | |
Strikethrough | 水平な取り消し線 | True、False |
Superscript | 上付き文字 | True、False |
Subscript | 下付き文字 | True、False |
OutlineFont | アウトライン フォント | True、False |
Shadow | 影付きフォント | True、False |
Underline | 下線の種類 | xlUnderlineStyleNone |
xlUnderlineStyleSingle | ||
xlUnderlineStyleDouble | ||
xlUnderlineStyleDoubleAccounting | ||
Color | フォントの色 | RGB値を表す長整数、色定数またはRGB関数 |
ColorIndex | フォントの色 | 2003までの56色カラーパレットのインデックス 何色か分かりづらいのでColorを使ったほうが良い |
ThemeColor | 配色のテーマ カラー | 2007以降のみ |
TintAndShade | 色を明るく、または暗く | 2007以降のみ |
ThemeFont | テーマのフォント | 2007以降のみ |
Excel2007以降で追加されたプロパティがあります。
2007では色に関して大きく機能強化されたので、それに伴うプロパティの追加となっています。
テーマそのものについては、マクロVBAではなくブックで設定しておいたほうが良いでしょう。
色定数
vbBlack | 黒 |
vbRed | 赤 |
vbGreen | 緑 |
vbYellow | 黄 |
vbBlue | 青 |
vbMagenta | マゼンタ |
vbCyan | シアン |
vbWhite | 白 |
Range("セル範囲").Font.Color = vbRed '赤
Range("セル範囲").Font.Color = vbWhite '白
Range("セル範囲").Font.Color = vbBlack '黒
RGB値を表す長整数の代わりに、上記の定数を使用することが出来ます。
カラー定数以外にも、XlRgbColor列挙などで指定することもできます。
Colorプロパティの設定値一覧
RGB関数
Range("セル範囲").Font.Color = RGB(255, 0, 0) '赤
Range("セル範囲").Font.Color = RGB(255, 255, 255) '白
Range("セル範囲").Font.Color = RGB(0, 0, 0) '黒
色の指定を解除(自動)
Range("セル範囲").Font.ColorIndex = xlAutomatic
見た目の結果は黒文字になりますが、黒を指定した状態とは違います。
あくまで、「自動」と「黒」は違うということを理解しておいてください。
フォント(Font)設定についての注意点
同じデータでも、フォントが違う事で見易さが格段に違ってきます。
しかしその見易さは、人によっても感性の違いもありますし、時代とともに変化もしていきます。
このように、正解のない部分は、
いつでも簡単に変更できるようにしておいた方が、保守性が良いという事になります。
つまり、何でもマクロで設定してしまうより、
なるべくシートで自由にフォントを設定しておけるようにした方が良い場合も多いという事です。
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