VBA入門
ブック・シートの指定

ExcelマクロVBAの基本と応用、エクセルVBAの初級・初心者向け解説
最終更新日:2021-09-04

第37回.ブック・シートの指定


ここまでのマクロVBA入門では、アクティブブックのアクティブシートだけを扱ってきました。


アクティブブックのアクティブシートとは、一番手前に表示されているブックの選択しているシートで、
通常、手作業で操作しているシートの事になります。

手作業では、アクティブブックのアクティブシートしか扱えませんが、
(作業グループで複数のシートに同時に操作するのは別の話として)
VBAでアクティブブックのアクテイブシートしか扱えないのでは、とても不便です。

マクロVBAでは、アクティブブック以外のブックや、アクテイブシート以外のシーも扱う事ができます。

それには、次のようにVBAコードで指定します。
Workbooks("ブック名").Worksheets("シート名").Range("セル番地")
このように指定することで、開かれているブックなら、どのブックのどのシートでも扱う事が出来ます。

また、ブックがアクティブブック限定なら、
Worksheets("シート名").Range("セル番地")
これで指定できます。


つまり、今までの、RangeやCellsは、
ActiveWorkbook.ActiveSheet.Range
この、
ActiveWorkbook.ActiveSheet.
この部分を省略していたことになります。


マクロVBAでのブック・シート指定の具体例

具体的なマクロVBAコードの書き方です。

ブック:Book1.xlsx
シート:Sheet1
セル:A1

このA1セルに"文字"を入れる場合、

Workbooks("Book1.xlsx").Worksheets("Sheet1").Range("A1") = "文字"

ブック:アクティブブック
シート:Sheet1
セル:A1~B10

ここに、格子線を引く場合、

Worksheets("Sheet1").Range("A1:B10").Borders.LineStyle = xlContinuous


マクロVBAでのブック・シート指定の必要性

マクロVBAでは、
WorkbookやWorksheetをSelectしたり、Activateしたりせずに、
このように、ブック・シートを指定して、操作するようにします。


ただし、
アクティブブックのアクティブシートでなければ出来ない事もあります。
例えば、RangeのSelectやActivate等は、アクティブブックのアクティブシートのみで有効です。

しかし、
ほとんどの(通常必要とされる)処理は、ブック.・シートを指定することで操作可能です。

ブックが1つしか開いてない場合や、アクティブブックのみ操作する場合は、
ブックの指定は省略して良いでしょう。
しかし、
シートの指定は、基本的には省略せずに指定しましょう。

VBAでアクティブシートのみしか扱わないと言う事は少ないですし、
時間のかかるVBAを実行している途中で、手動でシートを切り替えてしまう事も多々あります。
それらの対応として、操作シートがアクティブになっていない状態でも動作するするように、
シートの指定は省略せずに指定して下さい。

ただし、このサイト内の説明及びサンプルコードでは、
VBAコードの読みやすさを考慮して(WEBページの閲覧では文字数が長いと読みづらいので)、
VBAのブック・シート指定は適宜省略して記載している場合があります。


VBAでの色々なシート指定方法

ワークシートの指定方法には、以下の3通りがあります。

✅シートのインデックス番号で指定
✅シートの名称で指定
✅シートのオブジェクト名で指定

それぞれの詳しい使い方については以下を参照してください。
エクセルVBAでのシート指定方法
・シートのインデックス番号で指定 ・シートの名称で指定 ・シートのオブジェクト名で指定 ・ブックの保護 ・VBAでのシート指定方法




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