第41回.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)
値の貼り付けと題しましたが、値だけではなく、「形式を選択して貼り付け」のいろいろな指定方法です。
セルの値や書式を別のセルにコピーすることはマクロVBAでは定番かつ必須の技術になります。
PasteSpecialメソッド
名前 | 指定値 | 説明 |
Paste | xlPasteAll | すべてを貼り付けます。 |
xlPasteAllExceptBorders | 輪郭以外のすべてを貼り付けます。 | |
xlPasteAllMergingConditionalFormats | すべてを貼り付け、条件付き書式をマージします。 | |
xlPasteAllUsingSourceTheme | ソースのテーマを使用してすべてを貼り付けます。 | |
xlPasteColumnWidths | コピーした列の幅を貼り付けます。 | |
xlPasteComments | コメントを貼り付けます。 | |
xlPasteFormats | 書式を貼り付けます。 | |
xlPasteFormulas | 数式を貼り付けます。 | |
xlPasteFormulasAndNumberFormats | 数式と数値の書式を貼り付けます。 | |
xlPasteValidation | 入力規則を貼り付けます。 | |
xlPasteValues | 値を貼り付けます。 | |
xlPasteValuesAndNumberFormats | 値と数値の書式を貼り付けます。 | |
Operation | xlPasteSpecialOperationAdd | コピーしたデータは、対象セルの値に加算されます。 |
xlPasteSpecialOperationDivide | コピーしたデータは、対象セルの値によって割り算されます。 | |
xlPasteSpecialOperationMultiply | コピーしたデータには、対象セルの値に掛け算されます。 | |
xlPasteSpecialOperationSubtract | コピーしたデータは、対象セルの値に引き算されます。 | |
xlPasteSpecialOperationNone | 貼り付け操作で計算は行われません。 | |
SkipBlanks | True / False | クリップボードに含まれる空白のセルを貼り付けの対象にしないようにするには、True を指定します。 既定値は False です。 |
Transpose | True / False | 貼り付けのときにデータの行と列を入れ替えるには、True を指定します。 既定値は False です。 |
「形式を選択して貼り付け」の画面と対応させてみるようにしてください。
値の貼り付け
Worksheets("Sheet1").Range("A1:B10").Copy
Worksheets("Sheet2").Range("A1").PasteSpecial _
Paste:=xlPasteValues, _
Operation:=xlNone, _
SkipBlanks:=False, _
Transpose:=False
値を貼り付ける場合は、VBAをこのように記述します。
前回のPasteとは違い、アクティブシート以外にも貼り付けが可能です。
従って、
Paste:=xlPasteAll
これなら、セルの全てがコピーされるので、Pasteと同じ機能で別シートに貼り付け可能になります。
いろいろなコピーのVBAの書き方
Pasteを使って
Sheets("Sheet1").Select
Range("A1:B10").Copy
Sheets("Sheet2").Select
Range("A1").Select
ActiveSheet.Paste
Application.CutCopyMode
= False
Destinationを使って
Sheets("Sheet1").Range("A1:B10").Copy
Destination:=Sheets("Sheet2").Range("A1")
PasteSpecialを使って
Sheets("Sheet1").Range("A1:B10").Copy
Sheets("Sheet2").Range("A1").PasteSpecial Paste:=xlPasteAll
PasteSpecialの使用例
Sheet2のA1に、行列を入れ替えて値を貼り付けします。
Worksheets("Sheet1").Range("A1:B10").Copy
Worksheets("Sheet2").Range("A1").PasteSpecial Paste:=xlPasteValues, Transpose:=True
マクロVBAでよく使うものとしては、
Transpose:=True ・・・ 行と列を入れ替え
最後に
セルの値・書式のコピペが登場しないマクロVBAの方が少ないと言っても過言ではないでしょう。
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