第18回.オートフィルタ
フィルタをやりましょう。
まあ、表計算らしい機能ではあります。
では、マクロの記録です、データは何でも良いでしょう。
1.マクロの記録
2.フィルタ
3.1のみ選択・・・たまたま1のデータを入れただけです。
4.記録終了
作成れたマクロは、
Sub Macro1()
'
' Macro1 Macro
'
'
Selection.AutoFilter
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter
Field:=1, Criteria1:="1"
End Sub
2003の場合は、
Selection.AutoFilter
Selection.AutoFilter Field:=1,
Criteria1:="1"
と記録されます。
Selection.AutoFilter
これでフィルタが適用されます。
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=1,
Criteria1:="1"
Field:=1
は1番目のフィールドの指定
2番目のフィールドなら、Field:=2となります。
Criteria1:="1"
条件がAND等で複数になる場合には、2番目はCriteria2となります。
複数条件の指定は、次回にでもやります。
これ省略すると、
Sub Macro1()
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=1,
Criteria1:="1"
End Sub
これだけで、フィルタが適用されて、1番目のフィールドが"1"のみ表示されます。
では、フィルタを解除するのは、
マクロの記録をしてみましょう。
Sub Macro2()
'
' Macro2 Macro
'
'
Selection.AutoFilter
End Sub
あれ、フィルタを適用するときと同じですね。
そう、フィルタが適用されていなければ適用し、適用されていれば、解除します。
では、今どちらかわからないと困る場合がありますよね、
それには、
Sub Macro3()
If ActiveSheet.AutoFilterMode = True Then
MsgBox
"適用されています"
Else
MsgBox "適用されていません"
End If
End
Sub
このように、
ActiveSheet.AutoFilterMode
で判断できます。
まだ、問題があります。
すでに、他のフィールドで絞り込みされていると、
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=1, Criteria1:="1"
これだけでは、他のフィールドの絞り込みがそのままになってしまい、
予想外の結果になってしまいます。
この場合は、
1.一度、フィルタを解除してから行う。
2.全てのフィールドの絞り込みを解除する。
どちらかの方法になります。
1.一度、フィルタを解除してから行う
Sub Macro4()
If ActiveSheet.AutoFilterMode
Then
ActiveSheet.AutoFilter
End
If
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=1, Criteria1:="1"
End Sub
ActiveSheet.AutoFilter
解除するには、
ActiveSheet.AutoFilterMode = False
でもできます。
2.全てのフィールドの絞り込みを解除する
Sub Macro4()
Dim i As Long
If ActiveSheet.AutoFilterMode = True Then
For i =
1 To ActiveSheet.AutoFilter.Filters.Count
If
ActiveSheet.AutoFilter.Filters(i).On = True
Then
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=i
End
If
Next i
End If
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=1, Criteria1:="1"
End Sub
えーと、ひょっとして、
For~Next
って、初めて出てきたかもしれませんね。
すでに説明している、
Do While~Loop
と同じです、
書き直すと、
Sub Macro4()
Dim i As Long
If ActiveSheet.AutoFilterMode = True Then
i =
1
Do While i <= ActiveSheet.AutoFilter.Filters.Count
If
ActiveSheet.AutoFilter.Filters(i).On = True
Then
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=i
End
If
i = i + 1
Loop
End
If
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=1, Criteria1:="1"
End Sub
つまり、Forでは自分でカウントアップする必要がなくなります。
For i = 1 to 10
・・・
Next
↓
i = 1
Do While i <= 10
・・・
i = i + 1
Loop
これらは、10回繰り返し処理することになります。
ActiveSheet.AutoFilter.Filters.Count
つまり、フィルタのフィールドの数分の繰り返し処理をしています。
ActiveSheet.AutoFilter.Filters(i).On = True
絞り込みがされている場合は、
True
絞り込みがされていない場合は、
False
になります。
ActiveSheet.Range("$A$1:$C$4").AutoFilter Field:=i
Criteria
を指定していないので、全て選択になります。
フィルタでは、表示形式によって抽出されますので注意が必要です。
特に、数値・日付の場合は、表示形式の違いで抽出されない場合があります。
これは、手作業でやっても同じことなのですが、マクロでは大問題です。
次回は、オートフィルタの続きとして、
表示形式の違いによる、注意点、対処方法等を紹介しましょう。
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