マクロ記録でVBA
セルの結合

Excelマクロの自動記録を使って、エクセルVBAの初心者向け入門解説
最終更新日:2013-09-04

第23回.セルの結合


はい、セルの結合をやります。


では、マクロの記録から


1.マクロの記録

2.A1~B2を選択

3.セルを結合して中央揃え

4.記録終了


作成れたマクロは・・・


Sub Macro1()
  Range("A1:B2").Select
  With Selection
    .HorizontalAlignment = xlCenter
    .VerticalAlignment = xlCenter
    .WrapText = False
    .Orientation = 0
    .AddIndent = False
    .IndentLevel = 0
    .ShrinkToFit = False
    .ReadingOrder = xlContext
    .MergeCells = False
  End With
  Selection.Merge
End Sub


うーん、長いですよね、省略できるところは省略しちゃいましょう。


Sub Macro1()
  With Range("A1:B2")
    .HorizontalAlignment = xlCenter
    .Merge
  End With
End Sub


必要なのは、これだけですね。


.HorizontalAlignment = xlCenter
横位置を中央揃えに指定しています。


.Merge
セルの結合です。



では、2007から追加された横方向に結合をやってみましょう。


1.マクロの記録

2.A3~B4を選択

3.横方向に結合

4.記録終了


作成されたマクロは・・・


Sub Macro2()

  Range("A3:B4").Select
  Selection.Merge True
End Sub


これも以下に省略できますね。




Sub Macro2()

  Range("A3:B4").Merge True
End Sub


.Merge True

この、Trueが、横方向に結合の指定です。


このマクロは、2003でも動作します。

標準では、ツールボタンになかっただけで、

ユーザー設定では追加できたのです、知ってましたか?



では、結合を解除してみましょう。


1.マクロの記録

2.A1~B4を選択

3.セル結合の解除・・・再度、セルの結合でも良いです。

4.記録終了


作成れたマクロは・・・


Sub Macro3()
  Range("A1:B4").Select
  Selection.UnMerge
End Sub


これも以下に省略できますね。


Sub Macro3()
  Range("A1:B4").UnMerge
End Sub


.UnMerge

これが、セル結合の解除です。


一番最初のマクロ、セルを結合して中央揃えの時のマクロで、
.MergeCells = False
とあったのですが、覚えていますか、忘れた・・・もう一度、上に戻ってみて下さい。

これも実は、セル結合の解除なのです。


つまり、

Sub Macro3()
  Range("A1:B4").MergeCells = False
End Sub


これでも、セル結合が解除されます。


さらに、



Sub Macro3()
  Range("A1:B4").MergeCells = True
End Sub


これでも、セルが結合されます。


使い分けは・・・うーん、特に無いと思います。


少し難しい話をすると、


Merge、UnMergeは、メソッドです。

MergeCellsは、プロパティです。

MergeCellsプロパティ

Trueを代入した場合は、Merge

Falseを代入した場合は、UnMerge

と同じことになります。


ただし、そのセルが結合されているかは、

MergeCellsの値を確認します。


If Range("A1").MergeCells = True Then

  '結合されている

Else

  '結合されていない

End If


のように判定します。



この辺で、オブジェクト、プロパティ、メソッドについて、簡単に説明しておきます。


オブジェクトとは

オブジェクトは、objectであり、物・物体のことです。

VBAで何か操作をしようとする対象となるものがオブシェクトです。
ブックやシート、そしてセルなどを指します。


プロパティとは

プロパティは、propertyであり、財産・資産のことです。

オブジェクトの持つ財産・資産のことであり、オブジェクトの性質を表すデータです。

セルの持つ値や書式は全て、セルのプロパティです。


メソッドとは

メソッドは、methodであり、方法。方式です。

オブジェクトに対する動作・操作を指定します。

セルを選択する、セルを削除する等です。


第2回.セルに文字を入れる

前回の復習、ちゃんとやりましたか(笑) もう一度だけ書きます、これでお終いです、覚えて下さい。では、前回作成したマクロの中身をみてみましょう。SubMacro1()''Macro1Macro' 'ActiveCell.FormulaR1C1= "マクロの記録で覚えるVBA"ActiveCell.Characters…

ここでは、

「.」の後ろが動詞で、その後ろには何もない場合は「を」です。

「.」の後ろが名詞や形容詞で、その後ろに「=」がある場合は、「の」になります。

つまり、

○○○.△△△は、○○○を△△△する

○○○.△△△ = □□□は、○○○の△△△に□□□を入れる


このように説明しました、ですから、

Range("A1:B4").UnMerge
は、Range("A1:B4")をUnMergeする。

Range("A1:B4").MergeCells = False
は、Range("A1:B4")にFalseを入れる。


ここでの、○○○オブジェクトです。

○○○を△△△する、この△△△がメソッドです。

○○○の△△△に□□□を入れる、この△△△がプロパティです。


オブジェクトとプロパティについて、もう少し詳しい話は、

オブジェクトとプロパティの真実

オブジェクトとプロパティについて、解説をします。対象は、VBA中級以上になると思いますが、初級の方でも、VBAって奥が深いんだなーと感動位は出来ると思います。(笑) ただし、あまり役には立たないかもしれませんので、あしからず。

ここで、解説していますので、興味があれば読んでみて下さい。





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