第23回.セルの結合
はい、セルの結合をやります。
では、マクロの記録から
1.マクロの記録
2.A1~B2を選択
3.セルを結合して中央揃え
4.記録終了
作成れたマクロは・・・
Sub Macro1()
Range("A1:B2").Select
With
Selection
.HorizontalAlignment = xlCenter
.VerticalAlignment =
xlCenter
.WrapText = False
.Orientation = 0
.AddIndent =
False
.IndentLevel = 0
.ShrinkToFit = False
.ReadingOrder =
xlContext
.MergeCells = False
End With
Selection.Merge
End
Sub
うーん、長いですよね、省略できるところは省略しちゃいましょう。
Sub Macro1()
With Range("A1:B2")
.HorizontalAlignment =
xlCenter
.Merge
End With
End Sub
必要なのは、これだけですね。
.HorizontalAlignment = xlCenter
.Merge
では、2007から追加された横方向に結合をやってみましょう。
1.マクロの記録
2.A3~B4を選択
3.横方向に結合
4.記録終了
作成されたマクロは・・・
Sub Macro2()
Range("A3:B4").Select
Selection.Merge True
End
Sub
これも以下に省略できますね。
Sub Macro2()
Range("A3:B4").Merge True
End Sub
.Merge True
この、Trueが、横方向に結合の指定です。
このマクロは、2003でも動作します。
標準では、ツールボタンになかっただけで、
ユーザー設定では追加できたのです、知ってましたか?
では、結合を解除してみましょう。
1.マクロの記録
2.A1~B4を選択
3.セル結合の解除・・・再度、セルの結合でも良いです。
4.記録終了
作成れたマクロは・・・
Sub Macro3()
Range("A1:B4").Select
Selection.UnMerge
End
Sub
これも以下に省略できますね。
Sub Macro3()
Range("A1:B4").UnMerge
End
Sub
.UnMerge
これが、セル結合の解除です。
一番最初のマクロ、セルを結合して中央揃えの時のマクロで、
.MergeCells =
False
とあったのですが、覚えていますか、忘れた・・・もう一度、上に戻ってみて下さい。
これも実は、セル結合の解除なのです。
つまり、
Sub Macro3()
Range("A1:B4").MergeCells = False
End
Sub
これでも、セル結合が解除されます。
さらに、
Sub Macro3()
Range("A1:B4").MergeCells = True
End
Sub
これでも、セルが結合されます。
使い分けは・・・うーん、特に無いと思います。
少し難しい話をすると、
Merge、UnMergeは、メソッドです。
MergeCellsは、プロパティです。
MergeCellsプロパティに
Trueを代入した場合は、Merge
Falseを代入した場合は、UnMerge
と同じことになります。
ただし、そのセルが結合されているかは、
MergeCellsの値を確認します。
If Range("A1").MergeCells = True Then
'結合されている
Else
'結合されていない
End If
のように判定します。
この辺で、オブジェクト、プロパティ、メソッドについて、簡単に説明しておきます。
オブジェクトとは
オブジェクトは、objectであり、物・物体のことです。
VBAで何か操作をしようとする対象となるものがオブシェクトです。
ブックやシート、そしてセルなどを指します。
プロパティとは
プロパティは、propertyであり、財産・資産のことです。
オブジェクトの持つ財産・資産のことであり、オブジェクトの性質を表すデータです。
セルの持つ値や書式は全て、セルのプロパティです。
メソッドとは
メソッドは、methodであり、方法。方式です。
オブジェクトに対する動作・操作を指定します。
セルを選択する、セルを削除する等です。
ここでは、
「.」の後ろが動詞で、その後ろには何もない場合は「を」です。
「.」の後ろが名詞や形容詞で、その後ろに「=」がある場合は、「の」になります。
つまり、
○○○.△△△は、○○○を△△△する
○○○.△△△ = □□□は、○○○の△△△に□□□を入れる
このように説明しました、ですから、
Range("A1:B4").UnMerge
は、Range("A1:B4")をUnMergeする。
Range("A1:B4").MergeCells = False
は、Range("A1:B4")にFalseを入れる。
ここでの、○○○がオブジェクトです。
○○○を△△△する、この△△△がメソッドです。
○○○の△△△に□□□を入れる、この△△△がプロパティです。
オブジェクトとプロパティについて、もう少し詳しい話は、
ここで、解説していますので、興味があれば読んでみて下さい。
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