VBA技術解説
入力規則のドロップダウンが消えてしまうマクロ(Shapes内のDrop Down)

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
最終更新日:2019-01-12

入力規則のドロップダウンが消えてしまうマクロ(Shapes内のDrop Down)


シートのShapeを全削除すると、


入力規則のリストのドロップダウンが消えてしまいます。

入力規則のリストのドロップダウンの設定については、
エクセル入門.入力規則.リスト
・リストの入力規則の設定方法 ・リストの入力規則の解説 ・入力規則のリストの応用例
こちらを参照して下さい。

入力規則のリストのドロップダウンが消えてしまう具体的なマクロは、

以下のようなVBAコードになります。

Sub sample1()
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ActiveSheet.Shapes
    sp.Delete
  Next
End Sub


入力規則のリストのドロップダウンが設定してあるシートで、


上記マクロを実行すると、ドロップダウンが表示されなくなります。

入力規則のリスト自体は残っているので、

リスト以外の入力を不可に設定したリストなら、リスト以外の入力はエラーとなります。

しかし、ドロップダウンが表示されないのでは、リストの意味がなくなってしまいますので困ります。

もし、このような状態になってしまった場合は、

シートの引っ越しをして下さい。

つまり、新規シートを作成して、元のシートの全セルをコピペして再作成します。


では、このような状態にならないようにした上で、

オートシェイプの全削除をする場合は、

以下のようなVBAコードにして下さい。


名前で判定



Sub sample2()
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ActiveSheet.Shapes
    If Left(sp.Name, 9) <> "Drop Down" Then
      sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

判断できるプロパティはいくつかありますが、

Nameプロパティは最も解り易く簡単だと思います。

ドロップダウンの名前は、

"Drop Down 1"、"Drop Down 2"、・・・

となりますので、

"Drop Down"

で判断しておけば大丈夫でしょう。



Typeで判定



Sub sample3()
  Dim sp As Shape
  For Each sp In ActiveSheet.Shapes
    If sp.Type <> msoFormControl Then
      sp.Delete
    End If
  Next
End Sub

ShapesのTypeプロパティで判定します。
msoFormControl(値:8)がDrop Downになります。

※ただし、
通常のフォームコントロール(コマンドボタン等)もmsoFormControlになりますので、
フォームコントロールも削除対象外になります。

Shapeの型指定をしてあれば、Typeの値にはVBEで候補が表示されます。

マクロVBA画像

以下は、Typeの一覧です。

Type 内容
msoAutoShape 1 オートシェイプ
msoCallout 2 引き出し線
msoCanvas 20 キャンバス
msoChart 3 グラフ
msoComment 4 コメント
msoDiagram 21 ダイアグラム
msoEmbeddedOLEObject 7 埋め込み OLE オブジェクト
msoFormControl 8 フォーム コントロール
msoFreeform 5 フリーフォーム
msoGroup 6 グループ
msoIgxGraphic 24 SmartArt グラフィック
msoInk 22 インク
msoInkComment 23 インク コメント
msoLine 9 直線
msoLinkedOLEObject 10 リンク OLE オブジェクト
msoLinkedPicture 11 リンク画像
msoMedia 16 メディア
msoOLEControlObject 12 OLE コントロール オブジェクト
msoPicture 13 画像
msoPlaceholder 14 プレースホルダー
msoScriptAnchor 18 スクリプト アンカー
msoShapeTypeMixed -2 図形の種類の組み合わせ
msoTable 19 テーブル
msoTextBox 17 テキスト ボックス
msoTextEffect 15 テキスト効果




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