ExcelマクロVBA技術解説
特殊フォルダの取得(WScript.Shell,SpecialFolders)

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、エクセルVBAの技術的解説
最終更新日:2019-01-01

特殊フォルダの取得(WScript.Shell,SpecialFolders)

デスクトップのフォルダ、スタートメニューのフォルダ、個人用ドキュメントのフォルダなど、
Windows の特殊フォルダを取得するには、
ネイティブのWindowsシェルへのアクセスを提供するWScript.ShellのSpecialFoldersプロパティを使用します。


CreateObject関数で作成したWscript.ShellのSpecialFoldersプロパティで、
特殊フォルダを示す文字列を引数に指定して特殊フォルダを取得します。



WScript.Shell
WScript.Shellを使うには、
CreateObject関数(ActiveXオブジェクトへの参照を作成して返す)を使います。

Dim wsh As Variant
Set wsh = CreateObject("Wscript.Shell")

WScript.Shellのプロパティ一覧

プロパティ 説明
CurrentDirectory プロパティ 現在アクティブになっているディレクトリを取得または変更します。
Environment プロパティ WshEnvironment オブジェクト (環境変数のコレクション) を返します。
SpecialFolders プロパティ SpecialFolders オブジェクト (特殊フォルダのコレクション) を返します。

WScript.Shellのメソッド一覧

メソッド 説明
AppActivate メソッド アプリケーション ウィンドウをアクティブにします。
CreateShortcut メソッド ショートカットまたは URL ショートカットへのオブジェクト参照を作成します。
ExpandEnvironmentStrings メソッド 環境変数を展開した値を返します。
LogEvent メソッド イベント エントリをログ ファイルに追加します。
Popup メソッド ポップアップ メッセージ ボックスにテキストを表示します。
RegDelete メソッド レジストリから指定されたキーまたは値を削除します。
RegRead メソッド レジストリ内のキー名または値名の値を返します。
RegWrite メソッド 新しいキーの作成、新しい値名の既存キーへの追加 (および値の設定)、既存の値名の値変更などを行います。
Run メソッド 新しいプロセス内でプログラムを実行します。
SendKeys メソッド キーボードから入力したときのように、1 つ以上のキー ストロークをアクティブなウィンドウに送ります。


※各プロパティ・メソッドの詳細について
VBAで通常使われるのは、SpecialFoldersプロパティくらいでしょう。
以下では、SpecialFolders プロパティ の解説をしています。

他のプロパティ・メソッドの詳細については、MSDNの、
WshShell オブジェクトのプロパティとメソッド
こちらを参照してください。


SpecialFolders プロパティ

SpecialFoldersはWshSpecialFoldersオブジェクトのコレクションです。
このオブジェクトには、
デスクトップのフォルダ、[スタート] メニューのフォルダ、個人用ドキュメントのフォルダなど、
Windowsの特殊フォルダ セット全体が格納されます。

目的の特殊フォルダを取得するには、フォルダ名をコレクション内のインデックスとして使用します。
要求したフォルダを使用できない場合は、NULL が返されます。

特殊フォルダ名 説明 一般的Windows10の具体的なフォルダ
AllUsersDesktop すべてのユーザーに共通のデスクトップ C:\Users\Public\Desktop
AllUsersStartMenu すべてのユーザーに共通のプログラムメニュー C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu
AllUsersPrograms すべてのユーザーに共通の全てのプログラム C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs
AllUsersStartup すべてのユーザーに共通のスタートアップ C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\StartUp
Desktop デスクトップ C:\Users\[username]\Desktop
Favorites お気に入り C:\Users\[username]\Favorites
Fonts インストールされているフォント C:\Windows\Fonts
MyDocuments マイドキュメント C:\Users\[username]\Documents
NetHood ネットワークに表示される共有フォルダの情報 C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Network Shortcuts
PrintHood プリンタフォルダ C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Printer Shortcuts
Programs ログインユーザーのプログラムメニュー C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs
Recent 最近使ったファイル C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Recent
SendTo 送るメニュー C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\SendTo
StartMenu スタートメニュー C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu
Startup ログインユーザーのスタートアップ C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup
Templates 新規作成のテンプレート C:\Users\[username]\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Templates


マクロ(VBA)使用例

まずデスクトップのフォルダを取得する場合です。

Sub デスクトップの取得()
  Dim wsh As Variant
  Set wsh = CreateObject("Wscript.Shell")
  MsgBox wsh.SpecialFolders("Desktop")
  Set wsh = Nothing
End Sub


以下では、少し汎用的なFunctionプロシージャーを作成して、
・すべてのユーザーに共通のデスクトップ
・マイドキュメント
・送るメニュー
これらを取得して、イミィディエイト ウインドウに表示しています。

Sub sample()
  Dim sFolder As String
  Debug.Print getSpecialFolder("Desktop")
  Debug.Print getSpecialFolder("MyDocuments")
  Debug.Print getSpecialFolder("SendTo")
End Sub

Function getSpecialFolder(ByVal strFolder As String)
  Dim wsh As Variant
  Set wsh = CreateObject("Wscript.Shell")
  getSpecialFolder = wsh.SpecialFolders(strFolder & "")
  '以下の書き方でも
'  getSpecialFolder = wsh.SpecialFolders((strFolder))
'  getSpecialFolder = wsh.SpecialFolders(CStr(strFolder))
  Set wsh = Nothing
End Function

wsh.SpecialFolders(strFolder & "")
この部分については、引数を直接引き渡して、
wsh.SpecialFolders(strFolder)
このように記述すれば良さそうですが、
これではなぜか正しく取得できません。
理由についての詳細ははっきりしませんが、
MSDNを見ると、
object.SpecialFolders(objWshSpecialFolders)
このように書かれているので、
引数が単なる文字列としては扱われていないのではないかと推測されます。
そこで、
& "
()
Cstr()
これらを使うことで、文字列として値の評価を行ってから引き渡すことで解決しています。


本来は、VBAでこれらの特殊フォルダは使わないほうが良いのですが、時には使うことで便利な場合もあります。
例えば、マクロの結果出力先として、「デスクトップ」を使うことは時々あります。
出力先をデスクトップにすることで、わかりやすく探さなくて済むという利点は確かにあるようです。





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