VBA技術解説
VBAでのSQLの基礎(SQL:Structured Query Language)

ExcelマクロVBAの問題点と解決策、VBAの技術的解説
最終更新日:2019-12-09

VBAでのSQLの基礎(SQL:Structured Query Language)


SQL(Structured Query Language:構造化問い合わせ言語)は、
データベースの定義や表の操作を行う言語です。


データ定義言語であるDDL(data description language)と
データ操作言語であるDML(data manipulation language)に分けられます。

DDLはデータベースの定義を行うためのSQLです。
DMLはデータベースにおけるデータの操作を行うためのSQLで、データの抽出や更新、追加、削除を行います。
ここでは、DMLのSELECTについて主に解説します。

SQL文

  主に以下の命令文があります。
  SELECT    データの抽出(検索)
  UPDATE    データの更新
  INSERT    データの追加
  DELETE    データの削除

SELECT文

SELECT select_expression [ , select_expression … ] 
[ FROM table_name [ , table_name …] ]
[ WHERE where_expression ]
[ GROUP BY group_expression [ , group_expression …]
[ ORDER BY order_expression [ , order_expression …] ]

select_expression
抽出したいテーブルのフィールドを指定します。
[テーブル名.]フィールド名
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。
フィールド名が他のテーブルと重複していない場合は、テーブル名を省略できます。
フィールドには別名を付けることができます。
[テーブル名.]フィールド名 AS 別名

table_name
テーブル名を指定します。
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。
フィールドには別名を付けることができます。
テーブル名 AS 別名

テーブルの結合


INNER [OUTER] JOIN 内部結合。
結合する両方のテーブルに同一データがある場合のみ対象となります。
LEFT [OUTER] JOIN 左外部結合。
結合する左側のテーブルにデータがある場合は全て対象となります。
RIGHT [OUTER] JOIN 右外部結合。
結合する右側のテーブルにデータがある場合は全て対象となります。
ON 結合条件式を記述します。
AND OR が使用できます。
※[OUTER]は省略可能です。

FROM tableA AS A LEFT JOIN tableB as B ON A.ID = B.ID

SQLでは、半角スペースで区切れる場所で適宜改行することができます。



FROM tableA AS A
LEFT JOIN tableB as B
ON A.ID = B.ID

tableAを別名A、tableBを別名B
AのIDとBのIDで左外部結合(結合しない場合もAがあれば全て)しています。


where_expression
抽出する条件式を記述します。
[テーブル名.]フィールド名 = 値

group_expression
グループ化するフィールドを指定します。
[テーブル名.]フィールド名
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。

order_expression

並べ替えするフィールドを指定します。
[テーブル名.]フィールド名 [ ASC | DESC]
カンマ(,)で区切って、複数の指定が可能です。
ASC  昇順
DESC  降順
省略時はASC

使用できる関数
SQLには使用できる関数が多数用意されています。
ただし、関数についてはデータベースごとに結構違いがありますので注意してください。
例えば、文字列を部分抽出する関数は、
SUBSTR
SUBSTRING
このように関数名が違うものもあります。
扱うデータベースによって書き方を変更する必要があることは常に注意しておいてください。


SQLの簡単な例文
SELECT T.cd,M.name
FROM trn AS T
LEFT JOIN mst M
ON T.cd = M.cd
WHERE T.cd >= 100
ORDER BY T.CD

改行せずに、半角スペースで区切って続けて書いても良いです。
ただし、読みやすいように適宜改行したほうが良いでしょう。

trnのcdとmstのnameを出力
テーブルtrnとテーブルmstをcdで左外部結合
trnのcdが100以上のもののみ対象

データベースごとに管理用のソフトがいろいろとあります。
そこでは、GUIエディターで、ドラッグ&ドロップとクリックでSQLが作成できるものが多数あります。

VBA マクロ SQL

SQLの学習について

SQL文は非常に奥が深く、専門書も多く出ています。
ここでは、基本のSELECTのみ掲載しました。
エクセルVBAで使うSQL分は、ほとんどがSELECTになるでしょう。
SELECTだけでも、使い方・書き方は非常に複雑です。
書籍・WEBページで学習してください。

ただし、何事もそうですが、実際に動かしてみないと覚えられないと思います。
練習用のデータベースを用意して、いろいろ試してみることが一番良いでしょう。
無料のデータベースがいくつもありますので、どれでも良いので環境構築してみてください。

SQLは、データベースによって若干の違い(結構違う部分もある)がありますが、基本的な書き方は変わりません。
一つのデータベースである程度覚えてしまえば、他のデータベースを扱う時はその違いだけ意識すれば良いでしょう。

新シリーズ「SQL入門」を開始しました。
社会的にパソコンで扱うデータ量は近年急激に増えています。これに呼応してエクセルも2003までは65536行まででしたが、2007から飛躍的に増えて1048576行となっています。しかしエクセルで100万行扱えるといっても、データ量としては列数もありますので、実際には100万行はおろか数十万行でもエクセルが重くなって扱いづらくなってしまいます。
データベースの導入からSQLの基礎そして応用まで、より詳しくSQLについて解説しています。

実践例

以下は、ADODBでSQL文を使っているサンプルを掲載している記事です。

ADOでマスタ付加と集計(SQL)
VBAでADOを使用し、マスターデータよりデータ付加します。ADOではSQL文が必要になりますが、ここではSQL文の詳細については説明を料略します。自身の他シートから、マスタ情報を付加し、さらに、集計をします。
ADOでマスタ更新(SQL)
VBAでADOを使用し、マスターデータを更新します。ADOではSQL文が必要になりますが、ここではSQL文の詳細については説明を料略します。自身のブックの、他シートを更新します。シート「顧客マスタ」の、A列が顧客番号、B列が顧客名で、1行目が見出しになっているものとします。
ADOでCSV読み込み(SQL)
VBAでADOを使用し、CSVデータを読み込みます。ADOではSQL文が必要になりますが、ここではSQL文の詳細については説明を省略します。ADO以外の方法については、「CSVの読み込み方法」を参考にして下さい。
ADO(ActiveX Data Objects)の使い方の要点
ADOはMicrosoftが提供するデータベースアクセスのためのソフトウェア部品です。OLEDBをActiveXコントロールの形で使えるようにしたプログラミングインターフェースになります。ここでは、ADOを使用したデータベースへの接続方法を解説します。



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