ExcelマクロVBA技術解説 | Dictionary(ディクショナリー)連想配列の使い方について | ExcelマクロVBAの問題点と解決策、エクセルVBAの技術的解説



最終更新日:2017-12-12

Dictionary(ディクショナリー)連想配列の使い方について

エクセル掲示板で、

Dictionaryオブジェクトについて簡単な使用例を上げて解説して欲しいです。検討お願いしますm(_ _)m

と頂いたので、分かる範囲内で解説します。

実際は、私はあまり使う事はありません。


なぜなら、配列処理で可能ですので、特にDictionaryを使う必要がないからです。

しかし、便利な時もあるので、一応は押さえておきたい機能ではあります。

Dictionary(ディクショナリー)は名前の通り、辞書機能です。

この辞書には、重複は許されません。

また、この辞書には、キーとデータの2つが存在します。

そこで、最も簡単な例として、重複を除く場合の使い方で解説します。


このような表があったとして、

KEY(A列)で重複をなくして、他のシートにコピーする場合を想定しました。

Sub sample1()
  Dim myDic As New Dictionary
  Dim i As Long
  
  With Worksheets("Sheet1")
    For i = 2 To .Cells(.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
      myDic(.Cells(i, 1).Value) = .Cells(i, 2).Value
    Next i
  End With
  With Worksheets("Sheet2")
    For i = 0 To myDic.Count - 1
      .Cells(i + 1, 1).Value = myDic.Keys(i)
      .Cells(i + 1, 2).Value = myDic.Items(i)
    Next i
  End With
  Set myDic = Nothing
End Sub


まず、

Dim myDic As New Dictionary

これを使う為には、

「ツール」→「参照設定」で、

Microsoft Scripting Runtime

これを参照設定して下さい。

参照設定しない場合は、

Dim myDic As Object
Set myDic = CreateObject("Scripting.Dictionary")

として下さい。

コードの説明は、さほど必要がないようにも思えます。

太字部分だけになります。

myDic(.Cells(i, 1).Value) = .Cells(i, 2).Value

これで、Dictionaryに、キーが.Cells(i, 1).Valueで、値が.Cells(i, 2).Value

が追加されます。

既に同一キーが存在していた場合は、値が上書きされます。

myDic.Keys(i)

これで、Dictionaryから指定位置のキーを取り出します。

myDic.Items(i)

これで、Dictionaryから指定位置のデータを取り出します。

myDic(.Cells(i, 1).Value) = .Cells(i, 2).Value

これは上書きになっていますが、上書きしたくない場合もあります。

その場合は、

Sub sample2()
  Dim myDic As New Dictionary
  Dim i As Long

  With Worksheets("Sheet1")
    For i = 2 To .Cells(.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
      If Not myDic.Exists(.Cells(i, 1).Value) Then
        myDic.Add .Cells(i, 1).Value, .Cells(i, 2).Value
      End If

    Next i
  End With
  With Worksheets("Sheet2")
    For i = 0 To myDic.Count - 1
      .Cells(i + 1, 1).Value = myDic.Keys(i)
      .Cells(i + 1, 2).Value = myDic.Items(i)
    Next i
  End With
  Set myDic = Nothing
End Sub


sample1との大きな違いは、太字の部分だけです。

しかし、ここの違いが大きいのです。

myDic.Add .Cells(i, 1).Value, .Cells(i, 2).Value

これは、Dictionaryに、キーとデータを追加しますが、

この書き方の場合、既に存在している場合は、エラーとなってしまいます。

On Err で回避しているコードを見かける事がありますが、On Errは最終手段として使って下さい。

myDic.Exists(.Cells(i, 1).Value)

これで、キーがDictionaryに存在しているかの判定をしています。

存在している場合に、Trueが帰ってきます。

後は、sample1と全く同様になります。


では、最期に、sample1とsample2の合わせ技で、

A列のキーの存在個数をカウントするプログラムを掲載します。

解読してみて、Dictionaryの使い方を覚えて下さい。

Sub sample3()
  Dim myDic As New Dictionary
  Dim i As Long

  With Worksheets("Sheet1")
    For i = 2 To .Cells(.Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
      If myDic.Exists(.Cells(i, 1).Value) Then
        myDic(.Cells(i, 1).Value) = myDic(.Cells(i, 1).Value) + 1
      Else
        myDic.Add .Cells(i, 1).Value, 1
      End If
    Next i
  End With
  With Worksheets("Sheet2")
    For i = 0 To myDic.Count - 1
      .Cells(i + 1, 1).Value = myDic.Keys(i)
      .Cells(i + 1, 2).Value = myDic.Items(i)
    Next i
  End With
  Set myDic = Nothing
End Sub



掲示板で、質問されましたので、追記です。

myDic(.Cells(i, 1).Value)

この、.Valueは省略しないで下さい。

Dictionaryの引数は、オブジェクトを受け入れるので、

.Valueを省略してしまうと、セルである、Rangeオブジェクトが格納されます。

セルの値ではなく、Rangeオブジェクトなので、

値が同じでも、セル位置が違えば、違うオブジェクトとして格納されます。


※ここに掲載したVBAコードは実行速度が非常に遅いものです。
それでも、数百件、数千件程度なら何も問題はないと思いますが、
数万件になると、処理時間がかなりかかります。
処理速度を考慮したDictionaryの使い方については、
以下を三仕様してください。
Dictionary(ディクショナリー)のパフォーマンスについて




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