第8回.セルに文字を入れるとは(RangeオブジェクトのValueプロパティ)
前回実行したマクロを、もう少し詳しく見てみましょう。
どうやってVBAを読んだらよいのか。
前回書いたVBAコード
前回書いたVBAは以下の通りです。
これを少しだけ詳しく解説します。
Sub 練習1()
Range("A1") = "おはよう!"
End
Sub
これを少しだけ詳しく解説します。
セル番地ついて
先のVBAで、とにかくA1セルに、「おはよう!」と入る事がわかりました。
セルに文字を入れる場合は、
Range("セルの番地") = "入れる文字"
セル番地は、列記号+行番号です、A列1行目のセルなのでA1になります。
セルに文字を入れる場合は、
= 記号について
この「=」が少し理解しづらいかもしれません。
この場合の「=」は、「←」とでも考えて下さい。
「=」の右側の文字・数値を左側に入れると言う事です。
Range("A1") = "おはよう!"
Range("A1") ← "おはよう!"
シートの関数と同じで、文字は"ダブルクォーテーションで囲みます。
このようにVBAを書くことで、セルに文字を入れられる訳です。
Range("B2") = "こんにちは"
これなら、B2セルに、「こんにちは」と入ります。
「入ります」と書きましたが、セルにその文字が表示されると言う事です。
「=」の右側の文字・数値を左側に入れると言う事です。
Range("A1") ← "おはよう!"
Range("B2") = "こんにちは"
これなら、B2セルに、「こんにちは」と入ります。
「入ります」と書きましたが、セルにその文字が表示されると言う事です。
値はValue
セルは色々な側面を持っています。
表示する文字、文字の大きさ、文字の色、背景色、罫線等々
セルの何を、どのようにしたいのか・・・
ここでは、セルの値として文字を入れています。
値は、Valueであり、本来は、
Range("セル番地").Value = "文字"
↑ ↑ ↑
セル の 値 に 文字を入れる。
このように書きます。
ただし、.Valueは書かなくても良いので先のVBAのように.Valueは省略しても構いません。
表示する文字、文字の大きさ、文字の色、背景色、罫線等々
セルの何を、どのようにしたいのか・・・
ここでは、セルの値として文字を入れています。
↑ ↑ ↑
セル の 値 に 文字を入れる。
ただし、.Valueは書かなくても良いので先のVBAのように.Valueは省略しても構いません。
Rangeオブジェクト.Valueの省略について
VBAを書き慣れてきたら、適宜.Valueを書くようにしてください。
この.Valueの省略についてしっかり理解出来たら、初心者卒業と言っても良いでしょう。
エクセルVBAを教えていて、これほど多く聞かれる質問はないでしょう、RangeやCellsの.Valueは省略したほうが良いか、書いた方が良いか、当然、省略出来ない場合もあれば、オブジェクトとして扱うために.Valueは書けない場合もあります。ですので、結論から言えば、書きたければ書けば良いし、書きたくなければ書か…
VBAを書き慣れてきたら、適宜.Valueを書くようにしてください。
この.Valueの省略についてしっかり理解出来たら、初心者卒業と言っても良いでしょう。
オブジェクトとは、プロパティとは
値以外を扱う場合、例えば、文字の大きさを指定する時は、
Range("セルの番地").Font.Size = 11
このように、セル以降にいろいろと指定が必要です。
(これについては、今後徐々に説明します。)
ここでの、セルはオブジェクトと言います。
そして、Valueはプロパティと言います。
つまり、
オブジェクト のプロパティに値を入れる。
↓ ↓ ↓
Range("セル番地").Value = "文字"
↑ ↑ ↑
セル の 値 に 文字を入れる。
RangeオブジェクトのValueプロパティに文字を入れています。
オブジェクト.プロパティ = 値
このように、オブジェクトの次に「.」を挟んで、プロパティを指定します。
そして、「=」で、値を入れます。
このオブジェクトと呼ばれるものは他にもたくさんあります。
ワークシートもブックもオブジェクトです。
そして、セルはRangeオブジェクトと呼びます。
Rangeオブジェクトには多くのプロパティがあります。
(今後徐々にでてきます。)
※Value以外のプロパティは省略できません。
オブジェクトは対象物、プロパティはその属性になります。
(これについては、今後徐々に説明します。)
そして、Valueはプロパティと言います。
↓ ↓ ↓
Range("セル番地").Value = "文字"
↑ ↑ ↑
セル の 値 に 文字を入れる。
そして、「=」で、値を入れます。
ワークシートもブックもオブジェクトです。
Rangeオブジェクトには多くのプロパティがあります。
(今後徐々にでてきます。)
※Value以外のプロパティは省略できません。
今、私が飲んでいる缶ビールをオブジェクトとすると(笑)
入っているビールの量がValueです。
中のビールだって、ドライにラガーといろいろ種類があります。
缶の表面にはいろいろと印刷されています。
これらが、プロパティです。
入っているビールの量がValueです。
中のビールだって、ドライにラガーといろいろ種類があります。
缶の表面にはいろいろと印刷されています。
これらが、プロパティです。
エクセルの言葉を理解しましょう
エクセルやVBAが出力するメッセージは、エクセルの言葉で書かれています。
分かりづらい日本語も多々ありますし専門用語も使われています。
これらの用語について深く知らなくても問題ありませんが、概ねどんなことを言っているのかくらいは理解する必要があります。
VBA再入門の第12回.エクセルの言葉を理解する(オブジェクト、プロパティ、メソッド)
分かりづらい日本語も多々ありますし専門用語も使われています。
これらの用語について深く知らなくても問題ありませんが、概ねどんなことを言っているのかくらいは理解する必要があります。
VBA再入門の第12回.エクセルの言葉を理解する(オブジェクト、プロパティ、メソッド)
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セルに文字を入れるとは
セルに文字を入れる・表示すると言う事は、
セル(Rangeオブジェクト)のValue(プロパティ)に、文字を入れると言う事なのです。
結果として、指定したセルに文字が入り表示される事になります。
オブジェクト、プロパティと言った用語は、直ぐには理解しがたいと思います。
まずは、そのような言い方をするのだとだけ覚えて下さい。
これらについての詳細な解説は、今後少しずつ説明を深めていきます。
まずは、そのような言い方をするのだとだけ覚えて下さい。
これらについての詳細な解説は、今後少しずつ説明を深めていきます。
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間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
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