VBA関数
IsMissing関数

Excelマクロで必須のVBA関数を入門・初級・初心者向けに詳細解説
最終更新日:2021-10-13

IsMissing関数


プロシージャを呼び出すときに省略可能なバリアント型 (Variant) の引数がプロシージャに渡されたかどうかを調べるために使用します。


IsMissing関数

IsMissing(argname)

argname
引数 argname は必ず指定します。
引数 argname には、プロシージャの省略可能なバリアント型 (Variant) の引数の名前を指定します。

指定した引数が渡されていない場合は、真 (True) を返します。
それ以外は、偽 (False) を返します。

IsMissing関数が、ある引数に対して真(True)を返すとき、つまり引数が省略されている場合は、
その引数を他のコード内で使うと、ユーザー定義エラーが発生することがあります。

キーワード ParamArray を指定した引数に IsMissing 関数を使うと、常に偽 (False) が返されます。
キーワード ParamArray を指定した引数が空であるかどうかを調べるには、配列の上限が下限よりも小さいかどうかをテストします。
VBAリファレンスには、上記のように書かれていますが、
IsMissing関数は、ParamArray引数が渡されていない場合はTrue、渡された場合はFalseを返します。

IsMissing関数では、バリアント型ではない、整数型や倍精度浮動小数点型などの通常のデータ型に対しては無効です。
これは、整数型などのデータ型では、引数が指定されたかどうかを判断するためのフラグが提供できないためです。
よって、バリアント型以外の引数を判別したい場合は、プロシージャの構文内で変数の既定値を代入しておきます。

IsMissingの致命的な問題
特定条件下でIsMissing関数を使用した場合、Excelそのものが強制してしまいます。
VBA.IsMissingの致命的な問題

IsMissing関数の使用例

Sub sample()
  Call sample2("引数")
  Call sample2
  Call sample3
End Sub

Sub sample2(Optional sMsg = "初期値")
  MsgBox sMsg
End Sub

Sub sample3(Optional sMsg)
  If IsMissing(sMsg) Then
    sMsg = "省略"
  End If
  MsgBox sMsg
End Sub

sample2では、初期値を指定していますので、
Callで省略されたときは、その初期値を受け取ることになります。

sample3では、初期値を指定していないので、
IsMissing関数で、引数が省略されているかどうかを判定しています。

上記の実行結果は、
引数
初期値
省略
この順に、メッセージボッスに出力されます。

初期値を省略したOptionalをIsMissing関数で判定する事はかなり限られています。
何よりデータ型を指定した場合は出番がないという事です。
Variantの場合でも、特定の初期値を指定して判定すれば済みますので、
IsMissing関数の使用場面はかなり限られてきます。

Is○○関数一覧

関数名 機能
IsArray関数 変数が配列かどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。
IsDate関数 式が日付であるかを示すブール型(Boolean)の値を返します。
IsEmpty関数 変数が初期化されているかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。
IsError関数 式がエラー値かどうかを示すBoolean値を返します。
IsMissing関数 オプション(Optional)のVariant引数がプロシージャに渡されたかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。
IsNull関数 式に無効なデータ(Null)が含まれていないかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。
IsNumeric関数 式を数値として評価できるかどうかを示すブール型(Boolean)の値を返します。
IsObject関数 識別子がオブジェクト変数を表しているかどうかを示すBoolean値を返します。


Office VBA リファレンス データ型変換関数


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