エクセル基本操作
ひらがな⇔カタカナの変換

Excelの基本操作についての基礎と応用を入門解説
最終更新日:2020-05-04

ひらがな⇔カタカナの変換


「ひらがな」を「カタカナ」に、「カタカナ」を「ひらがな」に変換する方法の説明です。


ひらがな→カタカナ変換

A1セル「にっぽん たろう」、これをB1セルに「ニッポン タロウ」と表示するには、
B1セルに、
=PHONETIC(A1)
これで、「カタカナ」で表示されたと思います。

さらに、「半角カタカナ」にしたい場合は、
B1セルに、
=ASC(PHONETIC(A1))
これで、「ニッポン タロウ」と表示されます。

PHONETIC関数については以下を参照してください。
PHONETIC関数(文字列からふりがなを抽出)
・PHONETIC関数の書式 ・範囲 ・PHONETIC関数の使用例 ・PHONETIC関数の応用例

カタカナ→ひらがな変換

では、A2セル「ニッポン タロウ」、これをB2セルに「にっぽん たろう」と表示するには、
まず、「ふりがなの設定」を変更します。

2007以降

「ホーム」タブ→フォントグループ右下の「亜(ア)」のアイコン

エクセル Excel ひらがな⇔カタカナ変換

エクセル Excel ひらがな⇔カタカナ変換

ここで、「ひらがな」を選択し、OK

2003まで

、「書式」→「ふりがな」→「設定」

エクセル Excel ひらがな⇔カタカナ変換

ここで、「ひらがな」を選択し、OK

B2セルに、
=PHONETIC(A2)

これで、「ひらがな」で表示されたと思います。

PHONETIC関数の問題点

PHONETIC関数を使った場合、
例えばA3セルに、「東京ハ首都デス」と入っている場合、
B3セルに
=PHONETIC(A3)
これは
「とうきょうはしゅとです」
と表示されてしまいます。

PHONETIC関数は、ふりがなを取得する関数ですから、
漢字もセルに「ふりがな」データがあれば「ひらがな」もしくは「カタカナ」で表示されてしまいます。
これは都合が悪いです。(これで良いと言う場合もあると思いますが)
できたら、「東京は首都です」と表示したいですね。

PHONETIC関数はセルの「ふりがな」を取得するので、漢字に「ふりがな」データが無ければ漢字のままになります。
例えば、他ソフトで入力した文字の場合は漢字のままになります。
これを利用すれば、漢字を除いて変換できそうです。

漢字は変換しない方法

A3セルに、「東京ハ首都デス」と入っている場合、
C3セルに
=A3 & ""
と入力します。
(元の文字列のままになればどんな関数でも良いです。)
C3セルをコピーし、同じC3セルに値の貼り付けをします。
そして、B3セルに
=PHONETIC(C3)
これで、正しく「東京は首都です」と表示されたと思います。

ただし、この方法は、他ソフト(ワード等)に貼り付けて、変換後に戻すことと同じです。
ただ、他ソフトを起動するより少し早く、貼り付け等の操作が簡単だということです。
注意
元のデータのセルに値の貼り付をしてしまうと、セルの漢字の「ふりがな」が失われてしまいます。
貼り付けしなければならないのは少々面倒です。
そこで、関数だけでできないものかという要望になります。

漢字は変換しない方法・・・関数だけでやる方法

かなり難しい数式になりますが、なんとかできます。
A3セルに、「東京ハ首都デス」と入っているとして、
B3セルに、

=CONCAT(CHAR(CODE(MID(A3,ROW(OFFSET($A$1,0,0,LEN(A3),1)),1))-
IF((CODE(MID(A3,ROW(OFFSET($A$1,0,0,LEN(A3),1)),1))>=9505)*
(CODE(MID(A3,ROW(OFFSET($A$1,0,0,LEN(A3),1)),1))<=9587),256,0)))

数式を入れるときにCtrl+Shif+Enterで配列数式として入れます。
{=数式}というように、{}で数式がかこまれて入力されます。

エクセル 数式で カタカナ ひらがな 変換

これだけでB3セルに、「東京は首都です」と表示されたと思います。

※この配列数式の元は
https://twitter.com/excelspeedup/status/1109055485137707008
こちらの先生が私のツイートを受けて作成されたものにもう少し手を加えたものです。

配列数式は非常に難しく、この詳細を解説しているととても長くなってしまいますので、ここでは省略します。
あくまで、こんなこともできますよ、ということで見てもらえれば結構です。
やはり、以下のマクロで処理するのが最も良いと思います。

使用用途にもよりますが、
関数の場合は、数式を入れて変換内容を確認後に値貼り付けしておく必要があります。

やはりマクロ(VBA)で

一回だけなら、上記操作でも問題ないと思われますが、
たびたび、このような変換が必要な場合は、やはりマクロを使用して下さい。
マクロが使える人には説明が不要な気もしますが、
StrConv(テキストデータ, vbHiragana) 'ひらがな変換
StrConv(テキストデータ, vbKatakana) 'カタカナ変換

これだけでできます。
変換したいセル範囲をループさせれば直ぐに完成です。

Sub Kana2Hiragana()
  Dim myRange As Range
  For Each myRange In Range("A2:A10")
    myRange.Offset(, 1).Value = StrConv(myRange.Value, vbHiragana)
  Next
End Sub

A2~A10セルの「カタカナ」を「ひらがな」に変換しています。



同じテーマ「エクセル基本操作」の記事

日付、時刻に関するあれこれ(「元年」表記追加)
数値の書式あれこれ
関数入力のショートカット
ひらがな⇔カタカナの変換
セルの表示形式のショートカット
可視セルのみコピーする(非表示の行・列を除く)
日付表示の桁位置を揃える
覚えておきたいエクセルの操作:Enter編
覚えておきたいエクセルの操作:入力・編集
覚えておきたいエクセルの操作:ジャンプ
覚えておきたいエクセルの操作:数式のコピー


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

シート関数のCOUNTIFS,SUMIFS,MAXIFSと同じ処理|Power Query(M言語)入門(2023-02-28)
新旧マスタの差異比較|Power Query(M言語)入門(2023-02-28)
有効な最新単価の取得|Power Query(M言語)入門(2023-02-26)
有効な最新単価の取得|Power Query(M言語)入門(2023-02-21)
グルーブ内の最小・最大|Power Query(M言語)入門(2023-02-17)
2つのテーブルのマージ|Power Query(M言語)入門(2023-02-15)
「売上」が数値の行のみ取り込む|Power Query(M言語)入門(2023-02-13)
A列のヘッダー名を変更する|Power Query(M言語)入門(2023-02-11)
CSVのA列が日付の行だけを取り込む|Power Query(M言語)入門(2023-02-10)
列数不定のCSVの取り込み|Power Query(M言語)入門(2023-02-09)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.RangeとCellsの使い方|VBA入門
3.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
4.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
5.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
6.マクロって何?VBAって何?|VBA入門
7.並べ替え(Sort)|VBA入門
8.エクセルVBAでのシート指定方法|VBA技術解説
9.Range以外の指定方法(Cells,Rows,Columns)|VBA入門
10.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。



このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ