エクセル基本操作
ひらがな⇔カタカナの変換

Excelの基本操作についての基礎と応用を入門解説
公開日:2013年5月以前 最終更新日:2020-05-04

ひらがな⇔カタカナの変換


「ひらがな」を「カタカナ」に、「カタカナ」を「ひらがな」に変換する方法の説明です。


ひらがな→カタカナ変換

A1セル「にっぽん たろう」、これをB1セルに「ニッポン タロウ」と表示するには、
B1セルに、
=PHONETIC(A1)
これで、「カタカナ」で表示されたと思います。

さらに、「半角カタカナ」にしたい場合は、
B1セルに、
=ASC(PHONETIC(A1))
これで、「ニッポン タロウ」と表示されます。

PHONETIC関数については以下を参照してください。
PHONETIC関数(文字列からふりがなを抽出)
・PHONETIC関数の書式 ・範囲 ・PHONETIC関数の使用例 ・PHONETIC関数の応用例

カタカナ→ひらがな変換

では、A2セル「ニッポン タロウ」、これをB2セルに「にっぽん たろう」と表示するには、
まず、「ふりがなの設定」を変更します。

2007以降

「ホーム」タブ→フォントグループ右下の「亜(ア)」のアイコン

エクセル Excel ひらがな⇔カタカナ変換

エクセル Excel ひらがな⇔カタカナ変換

ここで、「ひらがな」を選択し、OK

2003まで

、「書式」→「ふりがな」→「設定」

エクセル Excel ひらがな⇔カタカナ変換

ここで、「ひらがな」を選択し、OK

B2セルに、
=PHONETIC(A2)

これで、「ひらがな」で表示されたと思います。

PHONETIC関数の問題点

PHONETIC関数を使った場合、
例えばA3セルに、「東京ハ首都デス」と入っている場合、
B3セルに
=PHONETIC(A3)
これは
「とうきょうはしゅとです」
と表示されてしまいます。

PHONETIC関数は、ふりがなを取得する関数ですから、
漢字もセルに「ふりがな」データがあれば「ひらがな」もしくは「カタカナ」で表示されてしまいます。
これは都合が悪いです。(これで良いと言う場合もあると思いますが)
できたら、「東京は首都です」と表示したいですね。

PHONETIC関数はセルの「ふりがな」を取得するので、漢字に「ふりがな」データが無ければ漢字のままになります。
例えば、他ソフトで入力した文字の場合は漢字のままになります。
これを利用すれば、漢字を除いて変換できそうです。

漢字は変換しない方法

A3セルに、「東京ハ首都デス」と入っている場合、
C3セルに
=A3 & ""
と入力します。
(元の文字列のままになればどんな関数でも良いです。)
C3セルをコピーし、同じC3セルに値の貼り付けをします。
そして、B3セルに
=PHONETIC(C3)
これで、正しく「東京は首都です」と表示されたと思います。

ただし、この方法は、他ソフト(ワード等)に貼り付けて、変換後に戻すことと同じです。
ただ、他ソフトを起動するより少し早く、貼り付け等の操作が簡単だということです。
注意
元のデータのセルに値の貼り付をしてしまうと、セルの漢字の「ふりがな」が失われてしまいます。
貼り付けしなければならないのは少々面倒です。
そこで、関数だけでできないものかという要望になります。

漢字は変換しない方法・・・関数だけでやる方法

かなり難しい数式になりますが、なんとかできます。
A3セルに、「東京ハ首都デス」と入っているとして、
B3セルに、

=CONCAT(CHAR(CODE(MID(A3,ROW(OFFSET($A$1,0,0,LEN(A3),1)),1))-
IF((CODE(MID(A3,ROW(OFFSET($A$1,0,0,LEN(A3),1)),1))>=9505)*
(CODE(MID(A3,ROW(OFFSET($A$1,0,0,LEN(A3),1)),1))<=9587),256,0)))

数式を入れるときにCtrl+Shif+Enterで配列数式として入れます。
{=数式}というように、{}で数式がかこまれて入力されます。

エクセル 数式で カタカナ ひらがな 変換

これだけでB3セルに、「東京は首都です」と表示されたと思います。

※この配列数式の元は
https://twitter.com/excelspeedup/status/1109055485137707008
こちらの先生が私のツイートを受けて作成されたものにもう少し手を加えたものです。

配列数式は非常に難しく、この詳細を解説しているととても長くなってしまいますので、ここでは省略します。
あくまで、こんなこともできますよ、ということで見てもらえれば結構です。
やはり、以下のマクロで処理するのが最も良いと思います。

使用用途にもよりますが、
関数の場合は、数式を入れて変換内容を確認後に値貼り付けしておく必要があります。

やはりマクロ(VBA)で

一回だけなら、上記操作でも問題ないと思われますが、
たびたび、このような変換が必要な場合は、やはりマクロを使用して下さい。
マクロが使える人には説明が不要な気もしますが、
StrConv(テキストデータ, vbHiragana) 'ひらがな変換
StrConv(テキストデータ, vbKatakana) 'カタカナ変換

これだけでできます。
変換したいセル範囲をループさせれば直ぐに完成です。

Sub Kana2Hiragana()
  Dim myRange As Range
  For Each myRange In Range("A2:A10")
    myRange.Offset(, 1).Value = StrConv(myRange.Value, vbHiragana)
  Next
End Sub

A2~A10セルの「カタカナ」を「ひらがな」に変換しています。



同じテーマ「エクセル基本操作」の記事

日付、時刻に関するあれこれ(「元年」表記追加)

1.曜日の表示方法 2.数値を日付にする方法 3.24時以降(26時等)の表示書式 4.日付と日付の間隔(年齢等)の求め方、DATEDIFに関して 5.日付、時刻のシリアル値(数値) 6.和暦表示について「元年」表記」1.曜日の表示方法 曜日の書式に関しては、「セルの書式設定」にサンプルが出ていない為、
数値の書式あれこれ
1.千単位、百万単位 2.不要な0を表示せずに、小数点位置を揃える 3.ユーザー定義書式で条件付き書式を使う 4.Excel2003で、条件によりフォント色を5段階で表示する方法。1.千単位、百万単位 もちろん、1,000、1,000,000で割った数値を入力すればよいのですが、セルの数値(データ)自体はそのままで、
関数入力のショートカット
関数入力時に使う、ショートカットです。例えば、=IF ここまで入れて、Ctrl+Shift+A(CtrlキーとShiftキーを押したまま、A) すると、=IF(論理式,真の場合,偽の場合) と自動で入力されます。こけは、関数名に対応する引数が、日本語名で表示されるものです。
ひらがな⇔カタカナの変換
セルの表示形式のショートカット
セルの表示形式に関するショートカットはたくさんあります。まずは、「セルの書式設定」ダイアログを表示する、Ctrl+1 ただ、このダイアログ、エクセル起動後に初めて表示する場合は、2007から表示に時間かかるようになってしまいました。この時間が結構いらいらするものです。
可視セルのみコピーする(非表示の行・列を除く)
ツイッターを見ていて、ふと… そういえば、確か、範囲選択して、範囲内に、非表示の行・列があった時に、可視セル(表示されているセル)だけコピーする方法あったよね。ということで、ちょっと紹介します。範囲選択したら、Alt+; Altキーを押しながら;(セミコロン)を押して下さい。
日付表示の桁位置を揃える
日付表示で月日が1桁の時に、/スラッシュの位置を揃える表示形式の指定方法です。12/19 12/8 この場合の、表示位置を揃えるというものです。そのサイトの案内では、m/dこれをm/""d このようにすれば良いと書いてありました。
覚えておきたいエクセルの操作:Enter編
しっかり覚えておいてほしいエクセルの操作です、今回は Enterです、通常はEnterで下(オプションにより右)に移動します。そこで、Shift+Enter 上(オプションにより左)に移動します。これは、値を入れた時も、何も入れなくても移動します。
覚えておきたいエクセルの操作:入力・編集
まずはしっかり覚えておいてほしいエクセルの操作です。今回は、入力・編集です。関数を入力する場合、= から入力を始めます。この時、エクセルのウインドウの左下は、このように、入力と表示されます。入力前は、「準備完了」と表示されている場所です。
覚えておきたいエクセルの操作:ジャンプ
しっかり覚えておいてほしいエクセルの操作です、今回は、ジャンプのセル選択です、ジャンプのショーカットはCtrl+GまたはF5です。エクセル2003なら、「編集」→「ジャンプ」エクセル2007以降なら、「ホーム」→「検索と選択」→「ジャンプ」この画面自体は、何のためにあるのか???です。
覚えておきたいエクセルの操作:数式のコピー
しっかり覚えておいてほしいエクセルの操作です、今回は、数式のコピーです。エクセルでセルをコピーする場合、・セルの全てをコピー ・セルの値のみコピー ・セルの数式のみコピー このあたりが一番多い操作になるでしょう。セルの全てをコピーは、普通のコピーですね、セルの値のみコピーは、定番の値貼り付けになります。


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

VBA10大躓きポイント(初心者が躓きやすいポイント)|VBA技術解説(2024-03-05)
テンキーのスクリーンキーボード作成|ユーザーフォーム入門(2024-02-26)
無効な前方参照か、コンパイルされていない種類への参照です。|エクセル雑感(2024-02-17)
初級脱出10問パック|VBA練習問題(2024-01-24)
累計を求める数式あれこれ|エクセル関数応用(2024-01-22)
複数の文字列を検索して置換するSUBSTITUTE|エクセル入門(2024-01-03)
いくつかの数式の計算中にリソース不足になりました。|エクセル雑感(2023-12-28)
VBAでクリップボードへ文字列を送信・取得する3つの方法|VBA技術解説(2023-12-07)
難しい数式とは何か?|エクセル雑感(2023-12-07)
スピらない スピル数式 スピらせる|エクセル雑感(2023-12-06)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.RangeとCellsの使い方|VBA入門
3.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
4.繰り返し処理(For Next)|VBA入門
5.変数宣言のDimとデータ型|VBA入門
6.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)|VBA入門
7.並べ替え(Sort)|VBA入門
8.条件分岐(IF)|VBA入門
9.セルのクリア(Clear,ClearContents)|VBA入門
10.マクロとは?VBAとは?VBAでできること|VBA入門




このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


記述には細心の注意をしたつもりですが、
間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
掲載のVBAコードは動作を保証するものではなく、あくまでVBA学習のサンプルとして掲載しています。
掲載のVBAコードは自己責任でご使用ください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。



このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
本文下部へ