複数条件の合計・件数
複数条件の合計、複数条件の件数を求める関数式です。
それをOffice365でスピルが実装されてからスピルと新関数の方法を追記しました。
サンプルデータ
以下の表で説明します。
A | B | C | |
1 | 品名 | サイズ | 売上 |
2 | りんご | L | 180 |
3 | みかん | S | 150 |
4 | りんご | L | 300 |
5 | りんご | M | 200 |
6 | みかん | M | 450 |
7 | りんご | S | 200 |
8 | みかん | L | 280 |
9 | みかん | M | 200 |
10 | みかん | L | 120 |
複数条件の合計
「みかん」の「M」の合計売上を求めます。
SUMIFS関数
まず、2007以降ならSUMIFSが使えますので、問題はないと思います。
=SUMIFS(C2:C10,A2:A10,"みかん",B2:B10,"M")
SUMIFS(合計範囲,条件範囲1,条件値1[,条件範囲2,条件値2,...]),
SUMPRODUCT関数
しかし、2003ではSUMIFSは使えません。
では、どうするか、
=SUMPRODUCT(C2:C10*(A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"))
SUMPRODUCT(配列1,配列2,・・・)
SUMPRODUCT関数は、配列を乗算しその合計を求めます。
では、どうするか、
SUMPRODUCT関数は、配列を乗算しその合計を求めます。
配列数式(CSE)
さらに別の方法で、配列数式を使用します。
{=SUM(C2:C10*(A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"))}
=SUM(C2:C10*(A2:A10="みかん")*(B2:B10="M")) これを入力し、Ctrl+Shift+Enterで確定させる。
Ctrl+Shift+Enterは、配列数式の入力です。
SUMIFS以外は、ちょっと理解しづらいと思います。Ctrl+Shift+Enterは、配列数式の入力です。
エクセルでは、論理値は、真(true)は1、偽(False)は0です。
つまり、1つでも条件を満たさない行は、*0が入るので、全て真の行のみ合計されるという理屈です。
まあ、そんなものだと理解しておく程度で構いません。
複数条件の件数
「みかん」の「M」の件数を求めます。
考え方は合計とほぼ同様です。
考え方は合計とほぼ同様です。
SUMIFS関数
まず、2007以降ならCOUNTIFSが使えますので、問題はないと思います。
=COUNTIFS(A2:A10,"みかん",B2:B10,"M")
COUNTIFS(条件範囲1,条件値1[,条件範囲2,条件値2,...]),
SUMPRODUCT関数
しかし、2003ではCOUNTIFSは使えません。
では、どうするか、
=SUMPRODUCT((A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"))
SUMPRODUCT(配列1,配列2,・・・)
SUMPRODUCT関数は、配列を乗算しその合計を求めます。
では、どうするか、
SUMPRODUCT関数は、配列を乗算しその合計を求めます。
配列数式(CSE)
さらに別の方法で、配列数式を使用します。
{=COUNT(IF((A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"),1))}
=COUNT(IF((A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"),1)) これを入力し、Ctrl+Shift+Enterで確定させる。
Ctrl+Shift+Enterは、配列数式の入力です。
売上の場合はそのまま合計しましたが、件数なので代わりに、「1」を指定しています。
Ctrl+Shift+Enterは、配列数式の入力です。
スピルと新関数
新関数のFILTER関数で絞り込んでから、合計したり件数をカウントすることができます。
上のSUMが合計、下のCOUNTが件数です。
=SUM(FILTER(C2:C10,(A2:A10="みかん")*(B2:B10="M")))
=COUNT(FILTER(C2:C10,(A2:A10="みかん")*(B2:B10="M")))
しかし、そもそもスピルするのですから配列をそのままSUMやCOUNTすることができます。
=SUM(C2:C10*(A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"))
=COUNT(IF((A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"),1))
これらは配列数式で入れた数式と全く同じです。
つまり、スピル以前は配列数式(CSE)で入れる必要があった数式が、そのままの数式として入れることが出来るようになったという事です。
スピルについては以下を参照してください。
上のSUMが合計、下のCOUNTが件数です。
=COUNT(FILTER(C2:C10,(A2:A10="みかん")*(B2:B10="M")))
=COUNT(IF((A2:A10="みかん")*(B2:B10="M"),1))
つまり、スピル以前は配列数式(CSE)で入れる必要があった数式が、そのままの数式として入れることが出来るようになったという事です。
スピルについては以下を参照してください。
スピルについて
・スピルとは ・スピルの数式例 ・ゴースト ・スピル範囲での独特な挙動について ・スピルのエラー表示 ・スピル範囲演算子 ・暗黙的なインターセクション演算子 ・従来のスピルしないエクセルとの互換性についての注意点 ・スピル関連記事
FILTER関数(範囲をフィルター処理)・FILTER関数の書式 ・FILTER関数使用例のサンプルデータ ・FILTER関数の基本 ・空白セルを0ではなく空白にする場合 ・複数条件のフィルター ・関数を使ってフィルター ・横(列)でフィルター ・表示する列を選択する ・FILTER関数の結果を他の関数で使う ・スピルによって新しく追加された関数
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