だまされるな!RangeとCellsの使い分け!
ネットを見ていると、
Range("A" & i)
と言う記述を良く見かけます。
いやいや、何も考えていないのだろうな・・・
何のメリットもないはず。
可読性・保守性が良い訳でもない。
ましてや、処理時間が遅くなるだけの、こんな記述をする意味が理解できない。
このような記述を教えているとしたら、とんでもない事だ。
VBAの基本がまるで分っていないとしか言えない。
以下のテストコードを比べてみてもらいたい。
Sub test1()
Debug.Print Timer
Dim str As String
Dim i As Long
For i = 1 To 1000000
str = Range("A" & i)
Next
Debug.Print Timer
End Sub
Sub test2()
Debug.Print Timer
Dim str As String
Dim i As Long
For i = 1 To 1000000
str = Cells(i, 1)
Next
Debug.Print Timer
End Sub
実行して、処理時間の違いを確認してもらいたい。
このRangeは、2.5倍以上の時間がかかっている事が理解できるはずです。
これ程の速度差がありながら、それでも使う理由があるのなら是非お聞きしたいものです。
もし、このような記述を教わったのなら、その人からはマクロは教わらない方が良いでしょう。
これは、マクロの基本です。
基本を守っていない人には、ちゃんと教えてあげて下さい。
1.特定の固定位置のセルを指定する場合
2.名前定義でセルを参照する場合
3.複数のセル範囲を指定する場合
2と3は、Rangeしか使えないので、当然よいですね。
Offsetは非常に便利で、是非使いこなしてもらいたいのですが、むやみに使うのは問題があります。
Offsetは、やはり処理速度が遅いのです。
以下のコードで確認してみて下さい。
Sub test3()
Debug.Print Timer
Dim str As String
Dim i As Long
For i = 1 To 1000000
str = Range("A1").Offset(i)
Next
Debug.Print Timer
End Sub
どうですか、先のRangeよりも遅いですよね。
それぞれ、使い場所というのがあります。
適切に使い分ける事で、可読性・保守性、そして速度アップ対策が出来るのです。
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