第17回.繰り返し処理(Do Loop)
繰り返し処理として前回はFor~Nextをやりました。
今回はDo~Loopです。
Do~Loopは、繰り返す回数ではなく、繰り返す条件を指定するものです。
Do~Loopの構文
[statements]
[Exit Do]
[statements]
Loop
[statements]
[Exit Do]
[statements]
Loop [{While | Until} condition]
condition | 省略可能です。 真 (True) または偽 (False) を評価する数式、あるいは文字列式を指定します。 引数 condition の値が Null 値の場合、引数 condition は偽 (False) であるとみなされます。 |
statements | 引数 condition が真 (True) である間、または引数 condition が真 (True) になるまで繰り返し実行される、 任意の行数のステートメントを記述します。 |
これは、Excelのヘルプからの抜粋です。
これを読んでわかるなら苦労しないし、このサイトは訪れないと思いますので、
もう少し詳しく、説明します。
余分なものを消して、さらに日本語で書くと
・・・処理・・・
Loop
・・・処理・・・
Loop
Untilは、条件を満たす迄、・・・処理・・・を実行します。
・・・処理・・・
Loop [{While | Until} 条件式]
これは、必ず1回は処理を行い、処理の後で条件判定されます。
条件式
文字列式とは、文字列と比較演算子・論理演算子の組み合わせです。
比較演算子 | 意味 |
= | 等しい |
<> | 等しくない |
> | より大きい |
>= | 以上 |
< | より小さい |
<= | 以下 |
論理演算子 | 意味 |
And | 論理積 |
Or | 論理和 |
Xor | 排他論理和 |
Eqv | 論理等価 |
Imp | 論理包含 |
And、Or、Notだけ理解できていれば問題ありません。
Do Loop 例文
Sub 練習1()
Dim i
i = 1
Do While i <= 10
Cells(i, 1) = 1
i = i + 1
Loop
End Sub
または
Sub 練習2()
Dim i
i = 1
Do Until i > 10
Cells(i, 1) = 1
i = i + 1
Loop
End Sub
Untilは、条件を満たす迄
WhileとUntilの条件は、補集合の関係になります。
つまり、
Whileの条件 = Not(Untilの条件)
i = 1
これは、変数iに1を入れています。
そして、
i = i + 1
これは、変数iに1を足して、変数iに入れ直しています。
つまり、変数iは1増える事になります。
1行ずつ説明を書くと
Sub 練習1()
Dim i '変数iを宣言
i = 1 '変数iに1を入れる
Do While i <= 10 '変数iが10以下の間処理を続ける
Cells(i, 1) = 1 'A列のi行に1を入れる
i = i + 1 '変数iを1増やす
Loop 'Doの処理範囲はここまで
End Sub
マクロVBAコードとコメントを見比べながら、しっかりと理解してください。
i = i + 2
こうすれば良い事は直ぐに理解できるでしょう。
ただし、基本的にはどちらか一方を主に使うようにしましょう。
混在して使うと、プログラムが読みづらくなってしまう場合があります。
Exit Do
Do~Loopのループ処理を終了したい場合に使用します。
良く使う場合としては、
処理を終了したい時に、Exit Do
Loop
そのループの中で、終了条件を判定し、処理を終了する場合です。
Do~Loopのネスト(入れ子)
Sub 練習3()
Dim i, j
i = 1
Do Until i > 10
j =
1
Do Until j > 10
Cells(i, j) = 1
j = j +
1
Loop
i = i + 1
Loop
End
Sub
F8ステップインで実行して、内側のDoから外側のDoに移る様子を確認して下さい。
最後に一言
しかしVBAが上達していき、いろいろな処理を書き始めると、繰り返し回数が不明な場合も増えてきます。
外部入力が完了するまでVBA内で待っているというような場合には必須になってきます。
もちろん、これらが必要になった時に詳細を確認すれば良いです。
まずは、基本文型を把握しておいてください。
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