第136回.ActiveXコントロール
リボンの開発タブにコントロールの挿入があります。
ActiveXコントロールをVBAで扱う場合の解説になります。
ただし、過去のバージョンアップで動作に問題が出たこともありますので、使用するときは十分に注意してください。
ActiveXコントロールを追加する

ActiveXコントロール、リンクされたOLEオブジェクト、または埋め込まれているOLEオブジェクトを表します。
引数の説明
名前 | 必須 省略 |
データ型 | 説明 |
ClassType | 省略可能 | Variant | ClassTypeまたはFileNameのいずれかを指定する必要があります。 オブジェクトのプログラムIDを含む文字列を指定します。 ClassTypeが指定されている場合、FileNameおよびLink_は無視されます。 |
FileName | 省略可能 | Variant | ClassTypeまたはFileNameのいずれかを指定する必要があります。 OLEオブジェクトの作成に使用するファイルを示す文字列を指定します。 |
Link | 省略可能 | Variant | この引数にTrueを指定すると、引数FileNameで指定したファイルで作成された新しいOLEオブジェクトをリンクします。 オブジェクトをリンクしない場合は、オブジェクトはそのファイルのコピーとして作成されます。 既定値は、Falseです。 |
DisplayAsIcon | 省略可能 | Variant | 新しいOLEオブジェクトをアイコンまたは通常のピクチャで表示するには、Trueを指定します。 この引数がTrueの場合、引数IconFileNameおよび引数IconIndexを使ってアイコンを指定できます。 |
IconFileName | 省略可能 | Variant | 表示するアイコンのファイルを示す文字列を指定します。 この引数は、DisplayAsIconがTrueの場合にのみ使用されます。 この引数を省略するか、指定したファイルにアイコンがない場合は、OLEクラスの既定のアイコンが使われます。 |
IconIndex | 省略可能 | Variant | アイコンファイルに含まれるアイコンの番号を指定します。 これは、DisplayAsIconがTrueで、IconFileNameがアイコンを含む有効なファイルを参照している場合にのみ使用されます。 この引数で指定したインデックス番号のアイコンが、引数IconFileNameで指定したファイルに存在しないときは、ファイル内の最初のアイコンが使われます。 |
IconLabel | 省略可能 | Variant | アイコンの下に表示するタイトルを示す文字列を指定します。 これは、DisplayAsIcon_がTrueの場合にのみ使用されます。 この引数を省略するか空の文字列("")を指定すると、タイトルは表示されません。 |
Left | 省略可能 | Variant | ワークシートのセルA1の左上隅またはグラフの左上端を基準にして、新しいオブジェクトの初期座標をポイント単位で指定します。 |
Top | 省略可能 | Variant | ワークシートの1行目の上端またはグラフのグラフエリアの上端を基準にして、新しいオブジェクトの初期座標をポイント単位で指定します。 |
Width | 省略可能 | Variant | 新しいオブジェクトの初期幅をポイント単位で指定します。 |
Height | オプション | Variant | 新しいオブジェクトの初期の高さをポイント単位で指定します。 |
ActiveXコントロール | ClassType |
コマント ボタン | Forms.CommandButton.1 |
コンボ ボックス | Forms.ComboBox.1 |
チェック ボックス | Forms.CheckBox.1 |
リスト ボックス | Forms.ListBox.1 |
テキスト ボックス | Forms.TextBox.1 |
スクロール バー | Forms.ScrollBar.1 |
スピン ボタン | Forms.SpinButton.1 |
オプション ボタン | Forms.OptionButton.1 |
ラベル | Forms.Label.1 |
イメージ | Forms.Image.1 |
トグル ボタン | Forms.ToggleButton.1 |
Dim obj As OLEObject
Set obj = ActiveSheet.OLEObjects.Add( _
ClassType:="Forms.CommandButton.1", _
Link:=False, DisplayAsIcon:=False, _
Left:=0, Top:=0, Width:=100, Height:=50)
※実行時の注意
ActiveXコントロールを削除/編集
図形オートシェイプと同様にShapesとして扱えます


ActiveSheet.Shapes(2).Delete
ActiveSheet.Shapes("CommandButton1").Delete
インデックスは数値または名称で指定できます。
With ActiveSheet.Shapes(1)
.Name = "名前"
.Top = 10
.Left = 10
.Width = 100
.Height = 50
End With
以下を参照してください。
図形(Shape)関連のプロパティ、メソッド一覧


この「オブジェクト名」つまりNameプロパティとShapeのNameプロパティは別々のものになります。
Shapeとしての名前と、ActiveXコントロールとしての名前は別だという事です。
With ActiveSheet.OLEObjects(1)
.Name = "名前"
.Top = 10
.Left = 10
.Width = 100
.Height = 50
End With
With ActiveSheet.OLEObjects("CommandButton1")
.Delete
End With
ActiveXコントロールの設定/情報取得
シートモジュールで、


ActiveXコントロールは、コントロールごとに扱い方が変わりますので、
ここでは代表としてコンボボックスとチェックボックスについて使用例を掲載します。
Me.ComboBox1.ListFillRange = Me.Range("A1:A10").Address
Me.ComboBox1.ListFillRange = Sheet1.Range("A1:A10").Address(external:=True)
Me.ComboBox1.ListFillRange = ""
Me.ComboBox1.AddItem "A"
Me.ComboBox1.AddItem "B"
Me.ComboBox1.AddItem "C"
ListFillRangeに設定済の場合はAddItemがエラーになるので、事前にListFillRangeを消去しておきます。
MsgBox Me.ComboBox1.Value
値の取得は、.Textでも取得できます。
Sub sample1()
Dim ws As Worksheet
Set ws = ActiveSheet
Dim obj As OLEObject
For Each obj In ws.OLEObjects
If obj.progID = "Forms.CheckBox.1" Then
obj.Object.Value = True
End If
Next
End Sub
OLEObjectsコレクションからOLEObjectオブジェクトを取り出し、
その中のObjectプロパティで取得されるオブジェクトに目的のコントロールが入っています。
イベントプロシージャーの作成
ワークシートやブックのイベント作成手順と同じになります。


これはそのままにして勧めてください、不要な場合は後で削除します。
右のドロップダウンでイベントを選択します。

引数が必要な場合はそれも含めて自動的にプロシージャーが追加作成されます。
この追加されたプロシージャーの中に、必要なVBAコードを記述します。
Private Sub ComboBox1_Change()
If Me.ComboBox1.Value = "" Then
MsgBox "コンボボックスの値が消去されました。"
Else
MsgBox Me.ComboBox1.Value
End If
End Sub
ActiveXコントロールの最後に
大抵の場合は、フォームコントロールで対応できますので、まずはそちらで検討してみてください。
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第136回.フォームコントロール
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