ExcelマクロVBA入門
第97回.図形オートシェイプ(Shape)

Excelマクロの基礎と応用、エクセルVBAの入門・初級・初心者向け解説
最終更新日:2019-07-11

第97回.図形オートシェイプ(Shape)


マクロ VBA 図形 シェイプ

マクロVBAで、オートシェイプ(図形)を扱う場合の解説です。
オートシェイプ(図形)はShapeオブジェクトであり、
ShapeオブジェクトのコレクションがShapesコレクションになります。


Shapeオブジェクトは、多くのオブジェクトをメンバーに持った複雑なオブジェクトとなっています。
オートシェイプの細部までマクロVBAで扱う為には、多くのオブジェクトを理解する必要があります。

図形オートシェイプ(Shape)関連のオブジェクト群

Shapesコレクション
Shapeオブジェクトのコレクション
Shapeオブジェクト
オートシェイプ、フリーフォーム、OLE オブジェクト、またはピクチャなど、描画レイヤーのオブジェクトを表します。
ShapeRangeオブジェクト
文書の図形セットである図形範囲を表します。
GroupShapes オブジェクト
グループ化した図形を表します。
さらに、Shapeオブジェクトのプロパティで取得できる下位のオブジェクトとして、
FillFormatオブジェクト
図形の塗りつぶしの書式設定を表します。
LineFormatオブジェクト
線と矢印の両端の書式を表します。
TextFrameオブジェクト
レイアウト枠を表します。
TextFrame2オブジェクト
2007から追加されたTextFrameの後継オブジェクト。
これらのコレクション、オブジェクトに、それぞれにメンバーとしてプロパティとメソッドを持っています。
図形(Shape)関連のプロパティ、メソッド一覧
図形(Shape)を構成するオブジェクトには、以下のものがあります。Shapesコレクション…Shapeオブジェクトのコレクション Shapeオブジェクト…オートシェイプ、フリーフォーム、OLEオブジェクト、またはピクチャなど、描画レイヤーのオブジェクトを表します。
上の一覧をご覧いただければわかりますが、非常に多くのプロパティがありますので、とても全てを把握する事は困難です。
そして、決してこれで全てではありません、下位のオブジェクは他にもたくさんあります。

変更したいプロパティやメソッドのみ、都度調べれば良いでしょう。
プロパティの設定値やメソッドの引数について知りたい場合は、
マクロの記録で自動記録されたVBAコードを参考にするのが最も早く簡単です。
※ただし、Excel2007を使っている場合は、正しく記録されません。

上記のプロパティ、メソッド一覧は、
マクロの記録で作成されるVBAコードを読む時の参考にしてください。

図形オートシェイプ(Shape)の追加

図形をワークシートに追加する場合は、
ShapesコレクションのAddShapeメソッドを使います。
Shapesコレクション.AddSahpeメソッド
ワークシートの新しいオートシェイプを表す Shape オブジェクトを返します。
Shapesオブジェクト.AddShape(Type, Left, Top, Width, Height)


名前 必須/オプション データ型 説明
Type 必須 MsoAutoShapeType 作成するオートシェイプの種類を指定します。
MsoAutoShapeType列挙体で指定します。
Left 必須 単精度浮動小数点型 (Single) 文書の左上隅を基準に、オートシェイプの境界ボックスの左上隅となる位置をポイント単位で指定します。
Top 必須 単精度浮動小数点型 (Single) 文書の左上隅を基準に、オートシェイプの境界ボックスの左上隅となる位置をポイント単位で指定します。
Width 必須 単精度浮動小数点型 (Single) オートシェイプの境界ボックスの幅をポイント単位で指定します。
Height 必須 単精度浮動小数点型 (Single) オートシェイプの境界ボックスの高さをポイント単位で指定します。

戻り値は、追加されたShapeオブジェクトです。

Shapesコレクションの使用例
ActiveSheet.Shapes.AddShape(msoShapeRightArrow, 0, 0, 100, 50)
右向きのブロック矢印を挿入(幅100、高さ50)しています。

図形オートシェイプ(Shape)の削除

図形を削除する場合は、ShapeオブジェクトのDeleteメソッドを使います。
Shapeオブジェクト.Delete
Deleteメソッドの使用例
ActiveSheet.Shapes(1).Delete

図形オートシェイプ(Shape)の編集

図形を編集する場合は、Shapeオブジェクトのプロパティ値の変更、
もしくは、
Shapeオブジェクトのプロパティで取得される下位のオブジェクトを操作することで行います。
Shapeオブジェクトのプロパティ値の変更
Shapeオブジェクト.Top = Range("B2").Top
Shapeオブジェクト.Left = Range("B2").Left

B2セルの位置に図形を移動しています。

Shapeオブジェクトのプロパティで取得される下位のオブジェクトの操作
FillFormatオブジェクト ・・・ 図形の塗りつぶしの書式設定を表します。
LineFormatオブジェクト ・・・ 線と矢印の両端の書式を表します。
TextFrameオブジェクト ・・・ レイアウト枠を表します。
TextFrame2オブジェクト ・・・ 2007から追加されたTextFrameの後継オブジェクト。

Shapeオブジェクト.Fill.ForeColor.RGB = RGB(0, 176, 80)
Shapeオブジェクト.Line.ForeColor.RGB = vbRed


緑で塗りつぶし、枠の色を赤にしています。

図形オートシェイプ(Shape)の扱い方を工夫する

Shapeオブジェクトの中に、さらにオブジェクトが含まれています。
そして、
それぞれのオブジェクトのプロパティ値の指定方法は違いますし、メソッドの引数もそれぞれ違います。
これらを全て覚える事は無理でしょう。
まずは、
マクロの記録を参照するようにしてください。
(Excel2007はオートシェイプの操作が正しくマクロ記録されません。)
しかし、
マクロの記録で作成されるVBAコードは少々難点が多く、そのまま使えない場合が多くあります。

そして、
自動作成されたVBAコードを直して、目的の図形にするのも結構大変な事が多いものです。
お勧めの方法としては、
作業用のシートに雛形のオートシェイプを作成しておき、
それをマクロでコピーするようにして、サイズ・位置等を変更するのが簡単です。
この方法が最も簡単ですので、複雑な事を考える前にこのような方法を検討するようにしてみてください。

オートシェイプ(Shape)を扱う実践例

Sub sample()
  With ActiveSheet.Shapes.AddShape(msoShapeRightArrow, 0, 0, 100, 50)
    .Fill.ForeColor.RGB = RGB(0, 176, 80)
    .Line.ForeColor.RGB = vbRed
    With .TextFrame.Characters
      .Text = "右へ移動"
      .Font.Size = 14
      .Font.Bold = True
    End With
    .Top = Range("B2").Top
    .Left = Range("B2").Left
  End With
End Sub

このマクロでは、以下の事を行っています。
1.右向きのブロック矢印を挿入(幅100、高さ50)
2.塗りつぶし色を緑
3.枠の色を赤
4.「右へ移動」の文字追加
5.文字のフォントサイズを14で太字
6.B2セルの位置へ移動

AddShapeの第一引数は、MsoAutoShapeType列挙体になります。
非常にたくさん(140個程度)ありますし、その中から目的の図形を探すのは大変です。
作成する図形のMsoAutoShapeTypeを知りたい場合は、
マクロの記録を使うと良いでしょう。
(一覧の名称から探すのは極めて困難です。)

上記のように、全てマクロで作成するより、
前述したとおり、
雛形のオートシェイプを用意し、それをコピーして必要な部分だけを変更して使用する事をお勧めします。

VBA マクロ 画像

図形オートシェイプ(Shape)に関連する記事

以下も参考にして下さい。
オートシェイプを他ブックの同じ位置に貼り付ける
コメントでリクエストを頂きました。「1つのシートにバラバラにあるオートシェープを一度に選択して、コピーし、ほかのブックのあるシートの同じ位置にペーストしたい」というもの。これには色々な問題が含まれています。
図をセル内に強制的に収める(Shape)
図(画像等)をエクセルに貼り付けた後、セルの移動と一緒に動かない場合があります。もちろん、図の書式のプロパティでは、「セルに合わせて移動」にしてある場合の話です。図がセルを大きくはみ出しているいる場合(隣のセルよりさらにはみだしている場合)は、セルのコピー、移動にくっていてきません。
図を確認しながら消していく(Shape)
行削除や、列削除等により、図が見えなくなってしまう事があります。しかも、セルのコピーで沢山出来てしまい、困った事ありませんか。「ジャンプ」→「セル選択」で、オブジェクトで一括選択して削除する事は出来ます。
写真の取込方法について(Pictures.Insert,Shapes.AddPicture)
写真を取り込んでアルバムのようにしたり各種の資料を作ったりと写真をエクセルに取り込む機会は多いようです。しかし最近は写真のサイズも大きくなり手動で取り込んだままではスクロールもままならない状態となってしまいます。そこで写真ファイルを指定しA列に上から順番に貼り付けさらにセル内に収まるように縮小するマクロになります。
入力規則のドロップダウンが消えてしまうマクロ(Shapes内のDrop Down)
シートのShapeを全削除すると、入力規則のリストのドロップダウンが消えてしまいます。入力規則のリストのドロップダウンの設定については、エクセル入門.入力規則.リスト こちらを参照して下さい。入力規則のリストのドロップダウンが消えてしまう具体的なマクロは、以下のようなVBAコードになります。
オブジェクトの探索方法
VBAを書き進めて行くと、どうしてもオブジェクトの扱い時に分からないことがでてきます、何が分からないかというと、オブジェクトの中の目的の要素をどのように指定したら良いのかということです、オブジェクトの中を探索して、目的の要素にたどり着く方法を説明します。ローカルウィンドウを主体に説明します。



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第103回.Unionメソッド
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