ExcelマクロVBA入門
第96回.グラフ(Chart)

ExcelマクロVBAの基本と応用、エクセルVBAの初級・初心者向け解説
最終更新日:2019-11-01

第96回.グラフ(Chart)


マクロVBAでグラフを扱う時の解説になりますが、
グラフの全ては解説しきれませんし、マクロVBAでグラフを全て作成しようとするのはかなり大変です。
雛形のグラフを作成しておき、VBAでは必要な部分のみ変更するようにした方が良いでしょう。


マクロVBAでグラフを扱うには、数多くのオブジェクトを理解する必要があります。

グラフ(Chart)関連のオブジェクト群

VBAでグラフを扱う場合は、以下のオブシェクを使います。
ChartObjectsコレクション
ChartObjectオブジェクトのコレクション
ChartObjectオブジェクト
ワークシートの埋め込みグラフを表します。
Chartsコレクション
Chartオブジェクトのコレクション
Chartオブジェクト
ブック内のグラフを表します。

さらに、Chartオブジェクトのプロパティで参照する下位のオブジェクとして、
ChartGroupsコレクション
ChartGroupオブジェクのコレクション
ChartGroupオブジェク
同じ形式のグラフにプロットされた 1 つまたは複数のデータ系列を表します。
SeriesCollectionコレクション
Seriesオブジェクトのコレクション
Seriesオブジェクト
グラフのデータ系列を表します。

これらのコレクション、オブジェクトに、それぞれのプロパティとメソッドがあります。
グラフ(Chart)関連のプロパティ、メソッド一覧
グラフ(Chart)を構成するオブジェクトには、以下のものがあります。ChartObjectsコレクション…ChartObjectオブジェクトのコレクション ChartObjectオブジェクト…ワークシートの埋め込みグラフを表します。Chartsコレクション…Chartオブジェクトのコレクション Chartオブジェクト…ブック内のグラフを表します。
上の一覧をご覧いただければわかりますが、非常に多くのプロパティがありますので、とても全てを把握する事は困難です。
そして、
決してこれで全てではありません、下位のオブジェクは他にもたくさんあります。
変更したいプロパティやメソッドのみ、都度調べれば良いでしょう。
プロパティの設定値やメソッドの引数について知りたい場合は、
マクロの記録で自動記録されたVBAコードを参考にするのが最も早く簡単です。
上記の一覧は、
マクロの記録で作成されるVBAコードを読む時の参考にしてください。

単純な棒グラフの作成

グラフの全てを説明する事はできませんので、以下のサンプルを元に解説します。

VBA マクロ 画像

この表を元に、棒グラフと、折れ線グラフの2軸グラフを作成します。


Sub sample1()
  Dim chartObj As ChartObject
  Dim MyRange As Range
  Set MyRange = Range("A1").CurrentRegion
  Set chartObj = ActiveSheet.ChartObjects.Add(MyRange.Width, MyRange.Top, 300, 200)
  With chartObj.Chart
    .SetSourceData MyRange
    .ChartType = xlColumnClustered
  End With
End Sub

ChartObjectオブジェクトは、Chartオブジェクトのコンテナーで、
グラフの入れ物として、グラフの外観と大きさを制御します
ChartObjects.Add
これでグラフを追加しています。

chartObj.Chart
chartObjはChartObjectのオブジェクト変数なので、
これで、ChartObject内の、Chartオブジェクトを取得できることになります。

.ChartType = xlColumnClustered
これで、Chartオブジェクトに対して、グラフ種類を棒グラフに指定しています。

VBA マクロ 画像

もちろんこのデータの場合は、このグラフではダメですが、
あくまで、単純な棒グラフのVBAコードの参考ということで理解してください。

2軸グラフの作成と、グラフタイトルをA1セルにリンク



Sub sample2()
  Dim chartObj As ChartObject
  Dim MyRange As Range
  Set MyRange = Range("A1").CurrentRegion
  Set chartObj = ActiveSheet.ChartObjects.Add(MyRange.Width, MyRange.Top, 300, 200)
  With chartObj.Chart
    .SetSourceData MyRange
    .SeriesCollection(1).ChartType = xlColumnClustered
    .SeriesCollection(2).ChartType = xlLineMarkersStacked
    .SeriesCollection(1).AxisGroup = 1
    .SeriesCollection(2).AxisGroup = 2
    .HasTitle = True
    .ChartTitle.Text = "=" & MyRange.Cells(1, 1).Address(ReferenceStyle:=xlR1C1, External:=True)
  End With
End Sub

.SeriesCollection(1).ChartType = xlColumnClustered
.SeriesCollection(2).ChartType = xlLineMarkersStacked

この部分で、系列毎に、グラフの種類を変更しています。
最初の棒グラフの場合は、
.ChartType = xlColumnClustered
このように、Chartオブジェクトに対して、グラフ種類を指定しましたが、
今度は、グラフの系列に対して指定している点に注意して下さい。
この種類で指定する定数は、XlChartTypeクラスの定数になります。
非常に多い事と、あまり使用しないものも多いので、ここでの紹介は割愛します。
ヘルプで、XlChartTypeクラスの定数を調べて下さい。

.SeriesCollection(1).AxisGroup = 1
.SeriesCollection(2).AxisGroup = 2

この部分で、系列毎に、第1軸と第2軸を変更しています。
.HasTitle = True
これで、タイトルを表示して、
.ChartTitle.Text = "=" & MyRange.Cells(1, 1).Address(ReferenceStyle:=xlR1C1, External:=True)
これで、タイトルをA1セルにリンクさせています。
引数の、ReferenceStyle:=xlR1C1, External:=True
この指定をしないと、バージョンによりエラーがでてしまいます。

VBA マクロ 画像

マクロVBAでのグラフの扱いについて

最初に説明した通り、マクロでグラフの全てを扱うのは困難ですので、
グラフはあらかじめ作成しておき、
データによって変更される部分等のみマクロで変更するようにすれば良いでしょう。

また、使用するプロパティ、メソッドや、その引数のを知りたい場合は、
マクロの記録を使って自動記録されるVBAコードを調べて下さい。
以下のページも参考にして下さい。
グラフ(Chart)に関連する記事
円グラフの色設定
円グラフの色を、元の表から設定します。以下は、ウイザードでグラフを作成した状態です。A列に指定した、塗りつぶし色を、グラフに反映させます。たった、これだけです。手作業よりは、はるかに簡単ですし、応用範囲が広いと思います。
棒グラフ・折れ線グラフのサンプルマクロ
グラフはプロパティ・メソッドも多いので、自分の覚書もかねて掲載しました。この元データから、以下のグラフが作成されます。解説は、プログラム内のコメントを参考にして下さい。系列データのデータ数が増えた時に、データ範囲を変更するマクロも掲載しておきます。
グラフのデータ範囲を自動拡張するマクロ
グラフのデータ範囲を自動で拡張・縮小するマクロVBAになります、グラフのデータ範囲を変更する事は度々ありますが、作業自体は大した事はないのですが、やはり面倒ですし、グラフの数が多いと、結構な手間になります。注意 以下は、棒グラフ・折れ線グラフの場合になります。
人口ピラミッドのグラフをマクロで作成
人口ピラミッドのグラフ作成は、設定項目が多く、かなり面倒です。マクロでサクッと作って、細かい部分を手動で設定できれば楽です。この表から、以下のグラフを作成します。手動で設定すると、かなり多くの手順が必要になります。
グラフのデータ範囲を可変にする
データの範囲に合わせて、自動的にグラフのデータ範囲が変更されるようにします。グラフのデータ個数が増えるたびに、「データの選択」(2003は元データ)を変更するのは、いかにも面倒です。できれば、マクロでやりたいところですが、マクロはちょっという人用に解説します。



同じテーマ「マクロVBA入門」の記事

第93回.ピボットテーブル(PivotTable)
第94回.コメント(Comment)
第95回.ハイパーリンク(Hyperlink)
第96回.グラフ(Chart)
第97回.図形オートシェイプ(Shape)
第98回.Findメソッド(Find,FindNext,FindPrevious)
第99回.Replaceメソッド(置換)
第100回.InputBoxメソッド(インプットボックス)
第101回.Midステートメント
第102回.Intersectメソッド
第103回.Unionメソッド


新着記事NEW ・・・新着記事一覧を見る

VBAにおける変数のメモリアドレスについて|VBA技術解説(11月8日)
空文字列の扱い方と処理速度について(""とvbNullString)|VBA技術解説(1月7日)
Errオブジェクトとユーザー定義エラー|VBA入門(11月5日)
シングルクォートの削除とコピー(PrefixCharacter)|VBA技術解説(11月4日)
ユーザー定義型の制限とクラスとの使い分け|VBA技術解説(11月3日)
クリップボードに2次元配列を作成してシートに貼り付ける|VBA技術解説(11月1日)
VBAクラスを使ったイベント作成(Event,RaiseEvent,WithEvents)|VBA技術解説(10月31日)
VBAクラスのAttributeについて(既定メンバーとFor Each)|VBA技術解説(10月19日)
VBAの用語について:ステートメントとは|VBA技術解説(10月16日)
VBAのマルチステートメント(複数のステートメントを同じ行に)|VBA技術解説(10月14日)


アクセスランキング ・・・ ランキング一覧を見る

1.最終行の取得(End,Rows.Count)|VBA入門
2.セルのコピー&値の貼り付け(PasteSpecial)|VBA入門
3.RangeとCellsの使い方|ExcelマクロVBA入門
4.Range以外の指定方法(Cells,Rows,Columns)|VBA入門
5.変数宣言のDimとデータ型|ExcelマクロVBA入門
6.繰り返し処理(For Next)|ExcelマクロVBA入門
7.マクロって何?VBAって何?|ExcelマクロVBA入門
8.ひらがな⇔カタカナの変換|エクセル基本操作
9.空白セルを正しく判定する方法(IsEmpty,IsError,HasFormula)|VBA技術解説
10.セルに文字を入れるとは(Range,Value)|VBA入門



  • >
  • >
  • >
  • グラフ(Chart)

  • このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。


    記述には細心の注意をしたつもりですが、
    間違いやご指摘がありましたら、「お問い合わせ」からお知らせいただけると幸いです。
    なお、掲載のVBAコードは自己責任で使ってください。万一データ破損等の損害が発生しても責任は負いません。




    このサイトがお役に立ちましたら「シェア」「Bookmark」をお願いいたします。
    本文下部へ