VBA練習問題解答
練習問題29(ロット引き当て)解答

Excelマクロ練習問題集、エクセルVBAの学習教材
公開日:2013年5月以前 最終更新日:2019-11-03

練習問題29(ロット引き当て)解答

マクロVBA練習問題29の解答ページです。


マクロVBA練習問題

入荷後の在庫を、注文に対して割り振ります。
以下の表をみて下さい。

  A B C D E F G H I J K
1 注文番号 注文数   ロット番号 入荷数 出荷数   注文番号 注文数 ロット番号 出荷数
2 B0001 1100   A0001 200            
3 B0002 900   A0002 180            
4 B0003 1200   A0003 200            
5 B0004 1000   A0004 200            
6       A0005 180            
7       A0006 190            
8       A0007 250            
9       A0008 250            
10       A0009 170            
11       A0010 180            
12       A0011 250            
13       A0012 200            
14       A0013 220            
15       A0014 250            
16       A0015 250            
17       A0016 190            
18       A0017 200            
19       A0018 250            
20       A0019 250            
21       A0020 200            
22       A0021 250            
23       A0022 200            
24       A0023 220            
25       A0024 250            
26       A0025 250            
27                      

この表において、
F列と、H列~K列を埋めます。

注文数に見合った、入荷数を割り振ります。
本来なら、別々のシートにするところですが、
説明の便宜上とマクロの理解しやすさの点を考慮して、1シートにしています。
結果は以下のようになります。

  A B C D E F G H I J K
1 注文番号 注文数   ロット番号 入荷数 出荷数   注文番号 注文数 ロット番号 出荷数
2 B0001 1100   A0001 200 200   B0001 1100 A0001 200
3 B0002 900   A0002 180 180       A0002 180
4 B0003 1200   A0003 200 200       A0003 200
5 B0004 1000   A0004 200 200       A0004 200
6       A0005 180 180       A0005 180
7       A0006 190 190       A0006 140
8       A0007 250 250   B0002 900 A0006 50
9       A0008 250 250       A0007 250
10       A0009 170 170       A0008 250
11       A0010 180 180       A0009 170
12       A0011 250 250       A0010 180
13       A0012 200 200   B0003 1200 A0011 250
14       A0013 220 220       A0012 200
15       A0014 250 250       A0013 220
16       A0015 250 250       A0014 250
17       A0016 190 190       A0015 250
18       A0017 200 200       A0016 30
19       A0018 250 250   B0004 1000 A0016 160
20       A0019 250 250       A0017 200
21       A0020 200 140       A0018 250
22       A0021 250         A0019 250
23       A0022 200         A0020 140
24       A0023 220            
25       A0024 250            
26       A0025 250            
27                      

練習問題用のExcelファイル
※上記表の全体を選択し、コピー(Ctrl+C)の後、エクセルのシートのA1セルに貼り付け(Ctrl+V)してください。

まずは、処理内容を理解して下さい。
特に、ロットA0006のように、受注の切り替わり時に注意して下さい。
マクロを書く上で、最も重要なことは処理内容を正確に把握することです。
そして、処理内容を箇条書きで書き出し、よく理解整理してからマクロVBAを書き始めてください。

では、お考えください。
すぐに解答を見ずに、必ず自力で書けるとこまででも良いので書きましょう。

シンキングタイム

シンキングタイム開始


シンキングタイム終了

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ExcelマクロVBA入門
VBA入門シリーズは、マクロVBAを実務で自在に使いこなし業務を効率化・自動化できるようになることを目的としています。始めはより詳しく丁寧に解説しつつ少しずつ難易度を上げることで無理なく学習を進められるようにしています。「マクロ」と「VBA」の違い マクロはエクセルの操作を自動化する機能であり、

書くべきマクロVBAが分からない時は、
ここでじっくり勉強してから再チャレンジしてください。

マクロVBA練習問題解答

では解答のマクロVBAコードです。
※.Valueは適宜省略しています。

Sub 練習問題29()
  Dim i As Long '注文の行位置
  Dim j As Long '入荷の行位置
  Dim k As Long '出荷の行位置
  Dim cntOrder As Long '注文数の減算用
  Dim cntStock As Long '入荷数の計算用
  Dim cntRemain As Long '入荷数の出荷算
  Range("H1").CurrentRegion.Offset(1).ClearContents
  Intersect(Range("D1").CurrentRegion.Offset(1), Columns(6)).ClearContents
  j = 2
  k = 2
  cntRemain = 0
  '注文番号の全行に対する処理
  For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
    Cells(k, 8) = Cells(i, 1) '注文番号
    Cells(k, 9) = Cells(i, 2) '注文数
    cntOrder = Cells(i, 2)
    Do Until cntOrder <= 0 Or _
         Cells(j, 4) = ""
      Cells(k, 10) = Cells(j, 4) 'ロット番号
      '出荷残があれば使用、無ければ入荷数
      If cntRemain > 0 Then
        cntStock = cntRemain
      Else
        cntStock = Cells(j, 5)
      End If
      '注文数が入荷数以上かどうかで処理分岐
      If cntOrder >= cntStock Then
        Cells(k, 11) = cntStock '出荷数←入荷数
        Cells(j, 6) = Cells(j, 6) + cntStock '出荷数を加算
        cntOrder = cntOrder - cntStock '注文数-入荷数
        cntRemain = 0 '入荷数を使いきり
        j = j + 1 '次の入荷へ進む
      Else
        Cells(k, 11) = cntOrder '出荷数←注文残
        Cells(j, 6) = Cells(j, 6) + cntOrder '出荷数を加算
        cntRemain = cntStock - cntOrder '出荷残の算出
        cntOrder = 0 '次の注文に進む為、Until条件を設定
      End If
      k = k + 1
    Loop
  Next
End Sub
※ロジックが難しいため、あえてシート指定等は省略して読みやすくしています。

今回は、新しいメソッドやプロパティは登場しません。
むしろ、多くの場合、既知の技術で解決できるはずです。
要は、ロジックの組み立て方になります。

当然のことながら、今回の回答も、あくまで例に過ぎず、
これが決してベストだというわけではありません。
もっと良い方法や書き方は当然沢山あります。

それでも処理の流れとしては、概ねこのような考え方で処理することになろうとは思います。
このような問題の場合、VBAそのものと言うより、
課題の内容を理解して、行うべき処理の流れをしっかり把握することが大切です。

Intersect(Range("D1").CurrentRegion.Offset(1), Columns(6)).ClearContents
この部分は、いろいろと書き方がありますね。
Range(Range("F2"), Cells(Rows.Count, 6).End(xlUp).Offset(1)).ClearContents
こんな書き方でも良いです。

コード内にコメントを記していますので、
ステップインで、変数の動きを確認しつつ読み解いて下さい。



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