論理式とは条件式とは(IF関数,AND関数,OR関数)
エクセルを使いこなす上で論理式はとても重要です、
そもそも論理式とは何か、どうして論理式というのか、
論理式の作り方、論理式の使い方について解説します。
なぜエクセルでは論理式というのか・・・
Microsoftのヘルプによると、
構文: IF(logical_test, value_if_true, [value_if_false])
logical_test - A value or logical expression that can be evaluated as TRUE or FALSE.
value_if_true - [optional] The value to return when logical_test evaluates to TRUE.
value_if_false - [optional] The value to return when logical_test evaluates to FALSE.
If condition Then [statements] [Else elsestatements]
このように書かれていますので、そのまま訳せば条件式になるでしょう。
しいて言うなら、
複数の条件式を論理演算子で組み合わせたものが論理式
くらい感じでしょうか。
しかし、各プログラミング言語によって使い方はまちまちになります。
エクセルにおいても、IF関数は論理式と書かれますが、
同じように論理式を使う場合でも、条件付き書式のように条件という言い方をします。
式とは評価された値を持ちます。
論理式は、真(True)か偽(False)のどちらかの値になります。
注意してもらいたいのは、真の値は1つではないことです。
エクセルにおいては、
偽(False)は0です、そして真(True)は0以外の数値です。
偽(False)=0
真(True)<>0
になります、通常は真(True)=1ですが、0以外は全て真(True)と判定されます。
AND(論理式1, [論理式2], ...)
すべての引数がTRUE(真)と評価された場合はTRUE(真)を返します。
引数のうち一つでもFALSE(偽)と評価された場合はFALSE(偽)を返します。
OR(論理式1, [論理式2], ...)
いずれかの引数がTRUE(真)のとき、TRUE(真)を返します。
引数がすべてFALSE(偽)である場合は、FALSE(偽)を返します。
AND関数は、各引数の値(真=1,偽=0)を掛け算します。
OR関数は、各引数の値(真=1,偽=0)を足し算します。
その結果が、0なら偽(False)、0以外なら真(True)となります。
関数なので、ネストが出来ます。
AND(AND(・・・), OR(・・・))
常に内側から判定し真(1)偽(0)の値にしていきます。
算数、国語、英語という名前のセルがあるとして
=IF(算数>=80,IF(国語>=80,IF(英語>=80,"合格","不合格"),"不合格"),"不合格")
これをAND関数を使えば、
=IF(AND(算数>=80,国語>=80,英語>=80),"合格","不合格")
=IF(算数>=80,"合格",IF(国語>=80,"合格",IF(英語>=80,"合格","不合格")))
=IF(OR(算数>=80,国語>=80,英語>=80),"合格","不合格")
=IF(算数>=80,IF(国語>=80,"合格",IF(英語>=80,"合格","不合格")),IF(国語>=80,IF(英語>=80,"合格","不合格"),"不合格"))
=IF(OR(AND(算数>=80,国語>=80),AND(算数>=80,英語>=80),AND(国語>=80,英語>=80)),"合格","不合格")
しかし、良く考えを整理して、論理的思考をめぐらすと、
=IF(IF(算数>=80,1,0)+IF(国語>=80,1,0)+IF(英語>=80,1,0)>=2,"合格","不合格")
このように書くことが出来ます。
この書き方なら、>=2の部分を変更するだけで、○科目以上という条件を変更できます。
要は、条件を論理的に整理して書くのが論理式の極意です。
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