第20回.全てのシートに同じ事をする(For~Worksheets.Count)
エクセルの作業で最も面倒かつ時間のかかる作業は、同じ作業の繰り返しでしょう。
1回だけなら数秒でも、それを何十回と繰り返すとなると・・・
多くのシートがあり、同じ作業を全シートに行うとなると・・・
こういう時こそ、まさにマクロVBAの出番です。
シートの指定方法
Worksheets(インデックス)
ActiveSheet
Worksheets(インデックス)
これを使います。
先頭シートが、1
最終シートが、Worksheets.Count
になります。
そこで、Forを使って1~Worksheets.Countまで処理するようにします。
全シートの「印刷の向き」を「横」に設定します。

xlLandscape:横
xlPortrait:縦
ページ設定は、非常に多くのプロパティがあります。
マクロの記録を有効に使って調べて下さい。
用紙サイズの指定を、マクロの記録で調べて実際にマクロVBAを書いてみましょう。
特定のシート、例えば特定の文字を含んでいるシートにだけ処理をしたい場合もあります。
シート名に"横"と入っているシートだけ「印刷の向き」を「横」に設定します
第2引数の文字が第1引数の文字の中に無い場合は0を返します。
>0つまり1以上が返された場合は、文字列が含まれているという事です。
実際に書いて、動作(戻り値)を確認し良く理解してください。
シート名に"削除"と入っていたらシートを削除する
シートの挿入・削除を繰り返し行う場合は一工夫必要です。
このForは、最初にこのForを実行した時点のシート数です。
つまり、繰り返しに入る時点のシート数なので、
繰り返し処理の中でシート数が変わってしまうと正しく動きません。
最初にシート数が3だったとすると、
For i = 1 To Worksheets.Count
これは、
For i = 1 To 3
という事になります。
ループの中でシートを削除してしまうと、i=3になった時に3番目のシートは無くなっているのでエラーになります。
シートを前からではなく、後ろから処理するようにします。

For i = 1 To Worksheets.Count
と
For i = Worksheets.Count To 1 Step -1
それぞれで、変数iの動きと、その時点でのシート数を確認しつつ、ステップイン実行してみましょう。
For Eachについて
For Eachは、全て通常のFor…Nextで書き換えることができます。
したがって、これを覚えるのは後からで構いません。
今は、そういうものがあるという事だけ知っていれば十分です。
使えれば、とても便利なものであることは間違いありません。
この下に解説ページへのリンクを掲載しておきます。
ExcelマクロVBA入門の対応ページ
第37回.ブック・シートの指定
第58回.コレクションとは(Collection)
第59回.コレクション処理(For Each)
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