第19回.ブックを開く・閉じる・保存する(Workbooks,Open,Close,Save,SaveAs)
ExcelマクロVBAで最も便利に感じるのが、
他のブックからデータを取得したり、他のブックのデータを変更したりする場合でしょう。
関数では出来ない、マクロVBAならではの完全自動化のシステムが作成できます。
ブック(Excelファイル)のパス(場所)を特定する
そのファイルがどこにあるか、つまりどこのフォルダに入っているかを特定しなければならない点です。
PCのフォルダはPCごとに違うため、どのPCでも動くマクロVBAを作るためには、
ファイルの入っているフォルダを決めなければなりません。
しかし、固定の指定、例えば
C:\Excel専用\test\sample.xls
※ルートディレクトリ(Cドライブ等)からの全てのフォルダの道順を記したものを、フルパスと言います。
このように決め打ちした名前では何かと不便な事が多くなります。
(違うPCでフォルダ構成が違うとマクロVBAが動かなくなってしまいます。)
そこで、
マクロVBAの書かれている、つまりマクロ自身のファイルが入っているフォルダを取得し、
そのフォルダからの位置関係で全てのフォルダを指定するようにします。
以下では、このThisWorkbook.Pathを使ったVBAサンプルコードにしています。
ブックを開く
そこで、上に書いたようにマクロ自身のいるパスを使って、以下のように書きます。
ThisWorkbook.Pathとファイル名の間に"\"を忘れないようにして下さい。
これは、ワークシートの関数と同じです。
test.xlsxの先頭シートのA1セルに"テスト"と入れる場合、
以下のように、Setで変数に入れるか、Withで指定するようにします。
Setで変数に入れたりWithで指定する場合は、引数となるファイルのパス部分は()の中に書くようになります。
これは、VBAの文法としての決まりですので、そのように書くものだと理解してください。
複雑な(さらに多くのブックを扱う等の)マクロVBAの場合は、一旦Setで変数に入れた方が良いでしょう。
ブックを閉じる
マクロVBAで自動化するには、保存するか保存しないかをはっきりさせる必要があります。
Workbooks("ブック名").Close savechanges:=True
Workbooks("ブック名").Close savechanges:=False
Workbooks("ブック名")
と書いてきましたが、通常はブックを開いたときに、
Setで変数に入れるか、Withで受けるているはずなので、VBAコードは以下のようになります。
上書き保存
しかし、ブックは開かれたままですので、普通は閉じることになります。
ブックを閉じるのは前述のとおりですので、
Workbooks("ブック名").Close savechanges:=True
これが使えれば、この上書き保存のSaveを使う事は少なくなります。
ただし、念のための意味も含めて、
名前を付けて保存
保存するブックが、どのように開かれたか、どのように作成されたかによって、
いくつかのパターンがあります。
開いたブックを別ファイルで保存する時
保存形式(ファイルの種類)について
ただし、拡張子を指定する必要があます。
マクロ無しなら.xlsx、マクロ有りなら.xlsm
拡張子が違うと正しく保存できませんので結構難しい部分もあります。
ただし、マクロが保存できないファイル形式(CSV等)を開いている状態の場合は、
通常のエクセルを選択してマクロの記録を開始してから、対象のブック(CSV等)に移動して保存操作をしてください。
ExcelマクロVBA入門の対応ページ
第51回.Withステートメント
第52回.オブジェクト変数とSetステートメント
第53回.Workbookオブジェクト
第63回.ブックを開く(Open)
第64回.ブックを閉じる・保存(Close,Save,SaveAs)
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第20回.全てのシートに同じ事をする(For~Worksheets.Count)
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