第12回.セルに色を塗る
今回はちょっと難しいことをします。
100マス計算に手入力で回答を入れて、その結果の成否を判定してみましょう。
100マスの計算結果を一旦全て消して下さい。
手入力で、回答を入れて下さい。
掛け算九九は大丈夫ですか(笑)
全部入れなくて良いです。
いくつかは、正しい答えを入れ、いくつかは、間違った答えを入れましょう。
えっ、普通に答えても間違えてしまう・・・グッドです。
マクロで、間違いは赤、未回答は黄色にセルを塗ってみましょう。
以下のようにします。
ふふふ、間違え方が自然でしょう、本当に間違えていたりして(笑)
まず、色の塗り方ってどうするのか。
まさに、「マクロの記録」の出番です。
1.マクロの記録
2.D3を選択
3.黄色にする
4.F7を選択
5.赤色にする
6.記録終了
作成されたマクロは、
Sub Macro2() ' |
なんだか、とっても長いですね。
まず、With〜End Withの説明です。
これは、マクロの記録ではよく出てくる記述になります。
With ○○○
.△△△
.□□□
End With
これは、
○○○.△△△
○○○.□□□
と書いたことと同じになります。
このWithを使うことで、記述を簡潔にし、かつ、処理スピードが速くなります。
先頭の「.」が重要です!
そして、
★★★.Select
With Selection.○○○
・・・
End With
これは、
With ★★★.○○○
・・・
End With
とSelectionを、Selectしている対象に変更すれば良いです。
不要部分を消し込むと、
Sub Macro2() With Range("D3").Interior |
まだ、長いですね。
セルに色を塗るのに必要なものは、
.Color = 数字
だけです、他は網掛け等の指定になりますので、今回は不要です。
従って、
Sub Macro2() Range("D3").Interior.Color = 65535 |
これだけで良いということになります。
とても、すっきりしちゃいましたね。
カラーの数値については、そのまま受け入れましょう。
基本色は、文字定数がありますが、
マクロの記録を使えば、様々な色が使用できますので、そのまま使用すれば良いでしょう。
さて、色の塗り方がわかったところで、本題のプログラムに移ります。
Sub Macro1() Dim i Dim j i = 2 Do While i <= 11 j = 2 Do While j <= 11 If Cells(i, j) = "" Then Cells(i, j).Interior.Color = 65535 Else If Cells(i, j) <> Cells(i, 1) * Cells(1, j) Then Cells(i, j).Interior.Color = 255 End If End If j = j + 1 Loop i = i + 1 Loop End Sub |
説明が必要なのは、太字の部分だけですね。
If Cells(i, j) = "" Then
セルが空白かの判定をしています。
Cells(i, j).Interior.Color = 65535
セルを黄色にしています。
If Cells(i, j) <> Cells(i, 1) * Cells(1, j)
Then
セルの値が、正解と同じかを判定しています。
Cells(i, j).Interior.Color = 255
セルを赤色にしています。
If 条件 Then
真の場合の処理
Else
偽の場合の処理
End If
初めて出てきました。
条件分岐と言ったりします。
条件が真(True)の場合は、すぐ下の処理、
偽(False)の場合は、Else以下の処理を実行します。
これは、ワークシート関数のIF関数と、同じ考え方です。
ワークシート関数では、
=IF(条件, 真(True), 偽(False))
これと全く同じ考え方です。
ワークシート関数で、IF関数を使える方には、違和感がないでしょう。
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