VBA練習問題
VBA100本ノック 25本目:マトリックス表をDB形式に変換

VBAを100本の練習問題で鍛えます
公開日:2020-11-14 最終更新日:2021-02-22

VBA100本ノック 25本目:マトリックス表をDB形式に変換


縦横のマトリックス表をデータベース形式の縦に展開する問題です。


ツイッター連動企画です。
ツイートでの見やすさを考慮して、ブック・シート指定等を適宜省略しています。

VBAテスト用のサンプルデータは、VBA100本ノックの目次ページ からもダウンロードできます。
マクロVBAを初心者向けの基本から上級者向けの高度な内容までサンプルコードを掲載し解説しています。エクセル関数・機能・基本操作の入門解説からマクロVBAまでエクセル全般を網羅しています。


出題

出題ツイートへのリンク

#VBA100本ノック 25本目
画像1のように「売上」シートに横に日付と金額が入力されています。
行数・列数(日数)は増減します。
A列はセル結合されています。
画像2のようにデータベース形式に変換して「売上DB」シートに出力してください。
※「売上DB」は既存で見出しも入っています。

マクロ VBA 100本ノック

マクロ VBA 100本ノック


サンプルファイルです。
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_25.xlsm
https://excel-ubara.com/vba100sample/VBA100_25.zip


VBA作成タイム

この下に頂いた回答へのリンクと解説を掲載しています。
途中まででも良いので、できるだけ自分でVBAを書いてみましょう。


他の人の回答および解説を見て、書いたVBAを見直してみましょう。


頂いた回答

解説

まずは、とにかくVBAを始めたらこれが書けることを目指してほしいVBAから。
最終行・列の取得方法はいろいろありますが、Endプロパティは理解しておきましょう。
そして2重ループです。
ループの中で先頭行・列からの値取得と交点の値取得、これらをしっかり制御できることが必要です。

Sub VBA100_25_01()
  Dim ws1 As Worksheet, ws2 As Worksheet
  Set ws1 = Worksheets("売上")
  Set ws2 = Worksheets("売上DB")
  ws2.Range("A1").CurrentRegion.Offset(1).ClearContents
  
  Dim i As Long, j As Long, oRow As Long
  oRow = 2
  With ws1
    For i = 2 To .Cells(.Rows.Count, 2).End(xlUp).Row
      For j = 3 To .Cells(1, .Columns.Count).End(xlToLeft).Column
        ws2.Cells(oRow, 1).Value = .Cells(i, 1).MergeArea(1).Value '部門
        ws2.Cells(oRow, 2).Value = .Cells(i, 2).Value '区分
        ws2.Cells(oRow, 3).Value = .Cells(1, j).Value '日付
        ws2.Cells(oRow, 4).Value = .Cells(i, j).Value '金額
        oRow = oRow + 1
      Next
    Next
  End With
End Sub


前記のVBAでは、ループ内で「売上」シートの1行や1列・2列といった定数値が使われています。
これがあると、もしB2から開始の表に変更になった時に修正箇所が何か所も発生してしまい、面倒かつ間違いやすくなってしまいます。
そこで、セル範囲は最初に1度指定するだけで済ませるように変更します。

Sub VBA100_25_02()
  Dim st As Double: st = Timer
  Dim ws1 As Worksheet, ws2 As Worksheet
  Set ws1 = Worksheets("売上")
  Set ws2 = Worksheets("売上DB")
  ws2.Range("A1").CurrentRegion.Offset(1).ClearContents
  
  Dim sRow As Long, eRow As Long
  Dim sCol As Long, eCol As Long
  With ws1.Range("A1").CurrentRegion
    sRow = .Item(1).Row
    sCol = .Item(1).Column
    eRow = .Rows.Count + sRow - 1
    eCol = .Columns.Count + sCol - 1
  End With
  
  Dim i As Long, j As Long, oRow As Long
  oRow = 2
  For i = sRow + 1 To eRow
    For j = sCol + 2 To eCol
      ws2.Cells(oRow, 1).Value = ws1.Cells(i, sCol).MergeArea(1).Value '部門
      ws2.Cells(oRow, 2).Value = ws1.Cells(i, sCol + 1).Value '区分
      ws2.Cells(oRow, 3).Value = ws1.Cells(sRow, j).Value '日付
      ws2.Cells(oRow, 4).Value = ws1.Cells(i, j).Value '金額
      oRow = oRow + 1
    Next
  Next
  Application.ScreenUpdating = True
  Debug.Print Timer - st
End Sub


部門なら件数は限られますが、もし件数が多かったら処理時間が気になります。
処理速度を考えるなら、セルへの入出力回数を減らす事になります。
それには、ままずは配列を使えるようになりましょう。
配列を使ったVBAと、セル範囲を一括処理するVBAを記事補足に掲載しました。


補足

出力のみ配列
Sub VBA100_25_03()
  Dim ws1 As Worksheet, ws2 As Worksheet
  Set ws1 = Worksheets("売上")
  Set ws2 = Worksheets("売上DB")
  ws2.Range("A1").CurrentRegion.Offset(1).ClearContents
  
  Dim sRow As Long, eRow As Long
  Dim sCol As Long, eCol As Long
  With ws1.Range("A1").CurrentRegion
    sRow = .Item(1).Row
    sCol = .Item(1).Column
    eRow = .Rows.Count + sRow - 1
    eCol = .Columns.Count + sCol - 1
  End With
  
  Dim ary()
  ReDim ary(1 To (eRow - sRow) * (eCol - sCol - 1), 1 To 4)
  
  Dim i As Long, j As Long, oRow As Long
  oRow = 1
  For i = sRow + 1 To eRow
    For j = sCol + 2 To eCol
      ary(oRow, 1) = ws1.Cells(i, sCol).MergeArea(1).Value '部門
      ary(oRow, 2) = ws1.Cells(i, sCol + 1).Value '区分
      ary(oRow, 3) = ws1.Cells(sRow, j).Value '日付
      ary(oRow, 4) = ws1.Cells(i, j).Value '金額
      oRow = oRow + 1
    Next
  Next
  
  ws2.Range("A2").Resize(UBound(ary, 1) - LBound(ary, 1) + 1, _
              UBound(ary, 2) - LBound(ary, 2) + 1) _
              = ary
End Sub

入力と出力を配列
Sub VBA100_25_04()
  Dim ws1 As Worksheet, ws2 As Worksheet
  Set ws1 = Worksheets("売上")
  Set ws2 = Worksheets("売上DB")
  ws2.Range("A1").CurrentRegion.Offset(1).ClearContents
  
  Dim aryIn, aryOut
  aryIn = ws1.Range("A1").CurrentRegion.Value
  ReDim aryOut(1 To (UBound(aryIn, 1) - 1) * (UBound(aryIn, 2) - 2), 1 To 4)
  
  Dim i As Long, j As Long, oRow As Long
  oRow = 1
  For i = LBound(aryIn, 1) + 1 To UBound(aryIn, 1)
    If aryIn(i, 1) = "" Then aryIn(i, 1) = aryIn(i - 1, 1) '結合セル対策
    For j = LBound(aryIn, 2) + 2 To UBound(aryIn, 2)
      aryOut(oRow, 1) = aryIn(i, 1) '部門
      aryOut(oRow, 2) = aryIn(i, 2) '区分
      aryOut(oRow, 3) = aryIn(1, j) '日付
      aryOut(oRow, 4) = aryIn(i, j) '金額
      oRow = oRow + 1
    Next
  Next
  
  ws2.Range("A2").Resize(UBound(aryOut, 1) - LBound(aryOut, 1) + 1, _
              UBound(aryOut, 2) - LBound(aryOut, 2) + 1) _
              = aryOut
End Sub

セル範囲を一括処理
Sub VBA100_25_05()
  Dim ws1 As Worksheet, ws2 As Worksheet
  Set ws1 = Worksheets("売上")
  Set ws2 = Worksheets("売上DB")
  ws2.Range("A1").CurrentRegion.Offset(1).ClearContents
  
  Dim sRow As Long, eRow As Long
  Dim sCol As Long, eCol As Long, colCnt As Long
  With ws1.Range("A1").CurrentRegion
    sRow = .Item(1).Row
    sCol = .Item(1).Column
    eRow = .Rows.Count + sRow - 1
    eCol = .Columns.Count + sCol - 1
    colCnt = eCol - sCol - 1
  End With
  
  Dim wsf: Set wsf = WorksheetFunction
  Dim ary日付
  ary日付 = wsf.Transpose(ws1.Cells(sRow, sCol + 2).Resize(, colCnt).Value)
  
  Dim i As Long, oRow As Long, rng As Range
  oRow = 2
  For i = sRow + 1 To eRow
    '入力1行分を一括で縦に展開
    Set rng = ws2.Cells(oRow, 1).Resize(colCnt)
    rng.Value = ws1.Cells(i, sCol).MergeArea(1).Value '部門
    rng.Offset(, 1).Value = ws1.Cells(i, sCol + 1) '区分
    rng.Offset(, 2).Value = ary日付 '日付
    rng.Offset(, 3).Value = wsf.Transpose(ws1.Cells(i, sCol + 2).Resize(, colCnt).Value) '金額
    oRow = oRow + UBound(ary日付, 1)
  Next
End Sub

処理速度について
・出力のみ配列
・入力と出力を配列
・セル範囲を一括

「出力のみ配列」より「入力と出力を配列」の方が確実に速くなります。
「入力と出力を配列」と「セル範囲を一括処理」では、列数(日数)により変わってきます。
日数が15日くらいまでは前者の方が速いのですが、20日くらいになると後者の方が速くなります。

結果を見れば納得いく感じですが、ではどちらが良いかという事になると難しいところです。

・難易度 ・・・ プログラム作成難易度
・保守性 ・・・ 仕様変更等、これは配列の方が融通が効き易いでしょう。
・処理速度 ・・・ 列数に依存

このあたりを判断に決めることになると思います。

なお、今回は他シート(開いている他ブックも含む)に計算式がある事を考慮していません。
計算式がある場合は、配列で一括出力する方法以外については自動計算(Application.Calculation)を止めてください。


サイト内関連ページ

第16回.繰り返し処理(For Next)
・For Next ステートメント ・For Next 例文 ・For Next をステップ イン実行で目で見て確認しましょう。 ・1行置きに処理する場合 ・Exit For ・For~Nextのネスト(入れ子) ・最後に一言
第17回.繰り返し処理(Do Loop)
・Do~Loopの構文 ・条件式 ・Do Loop 例文 ・Exit Do ・Do~Loopのネスト(入れ子) ・最後に一言
第18回.最終行の取得(End,Rows.Count)
・エクセルVBAにおける最終行取得の必要性 ・.End(xlDown):Ctrl+↓ ・.End(xlUp):Ctrl+↑ ・Endプロパティの方向(↑↓←→)について ・セルの行数を取得するRowプロパティ ・Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Rowを日本語に訳す ・EndプロパティがRangeオブジェクトを返す ・Endプロパティの問題点 ・最終行に関するサイト内のページ
第85回.結合セルの扱い
・セル結合に関する、メソッド・プロパティ ・セル結合のマクロVBA使用例 ・セル結合時の値消去 ・指定セル範囲に結合セルが存在するか判定するマクロVBA ・セル結合時のOffsetとResizeの注意点
最終行・最終列の取得方法(End,CurrentRegion,SpecialCells,UsedRange)
・最終行取得の基本:手動ではCtrl + ↑、VBAではCells(1, 1).End(xlDown) ・最終列の取得 ・特殊な表の場合 ・CurrentRegion ・SpecialCells(xlCellTypeLastCell) ・UsedRange ・Findメソッド ・サイト内関連ページ




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27本目:ハイパーリンクのURL
28本目:シートをブックに分割
29本目:画像の挿入
30本目:名札作成(段組み)
31本目:入力規則
32本目:Excel終了とテキストファイル出力


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