指定セルに名前定義されているか判定する
名前定義は、マクロVBAでは、セル位置の特定において重要な役割を持ちます、
あるセルが名前定義されているか判定するマクロVBAになります。
ここでは、名前定義されている場合は、その名前定義を削除するVBAサンプルとしています。
指定セル範囲が何らかの名前定義に含まれているか
Sub sample()
Dim rng As Range
Set rng = Range("A1")
Call sample1(rng)
End Sub
Sub sample1(rng As Range)
Dim nm As Name
For Each nm In Names
If Not Intersect(rng, Range(nm.RefersTo)) Then
nm.Delete
End If
Next
End Sub
上記では、指定セルが、何らかの名前定義に含まれている場合、
その名前定義を削除しています。
複数セルであるセル範囲で指定した場合は、
指定されたセル範囲のいずれかのセルが、名前定義に含まれている場合に削除されます。
これで良い場合もあるとは思いますが、ちょっと不都合な場合が多いと思います。
指定セル範囲と同一範囲の名前定義があるか
Sub sample()
Dim rng As Range
Set rng = Range("A1")
Call sample2(rng)
End Sub
Sub sample2(rng As Range)
Dim nm As Name
For Each nm In Names
If rng.Address = nm.RefersToRange.Address Then
nm.Delete
End If
Next
End Sub
sample1との違いは、指定セル範囲が名前定義の参照範囲と完全一致で判定している事だけです。
その使うシーンに合わせて使い分けて下さい。
すでに設定されている名前定義を削除してから再設定
すでに設定されている名前定義を削除してから再設定する場合は、
sample2を応用して、以下のようなマクロVBAコードにすれば良いでしょう。
Sub sample()
Dim rng As Range
Set rng = Range("A1")
Call sample3(rng, "NewName")
End Sub
Sub sample3(rng As Range, strName As String)
Dim nm As Name
For Each nm In Names
If rng.Address = nm.RefersToRange.Address Then
nm.Delete
End If
Next
rng.Parent.Parent.Names.Add Name:=strName, RefersToLocal:="="
& rng.Address(External:=True)
End Sub
最後の、
rng.Parent.Parent.Names.Add Name:=strName, RefersToLocal:="=" & rng.Address(External:=True)
この部分が、ちょっと分かりづらいかもしれません。
Rangeの親(Parent)はSheetになり、
そのSheetの親(Parent)はBookになります。
つまり、てっとり早く書くなら、
Thisworkbook.Names.Add
や
Activeworkbook.Add
これで問題ありません。
名前定義をするようにする為に、
rng.Parent.Parent.Names.Add
このように、ちょっと回りくどい書き方をしました。
Range("E2:G10").Name = "test"
このような書き方をすれば、名前定義が無ければ新規に名前定義されますし、
既に名前定義が存在すれば、参照範囲が変更されます。
ただし、この書き方ではブック範囲の名前定義しか作成できません。
マクロVBAでの名前定義について
フレキシブルなVBAコードにする為には必須機能となります。
その場合に、大量の名前定義は手操作で追加するのでは大変になりますので、
このように、マクロVBAで簡単に設定できるようにしておくと効率が良くなります。
名前定義の一覧と削除(Name)
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