入力規則のリスト入力の妥当性判定
入力規則のリスト入力は、Excelの機能の中でも頻繁に使われる機能です。
コピペで値の貼り付けを行うと、どんな値でも入力出来てしまいます。
結果として想定外の値が入力されてしまう事がある以上、入力値のチェックは必要になってきます。
以下は、入力規則を設定したセル値が正しい値かどうかを判定する方法になります。
入力規則に反するデータかの判定Function
Function isValidationOk(ByVal rng As Range) As Boolean
If rng.Validation.Value Then
isValidationOk = True
Else
isValidationOk = False
End If
End Function
入力規則に反しているかどうかだけであれば、これだけで判定できます。
.Validation.Value
Falseなら入力規則に反したデータ
Function isValidationOk(ByVal rng As Range) As Boolean
isValidationOk = rng.Validation.Value
End Function
これだけで良いものです。
そもそもこれではFunction関数にする意味もないので、説明的に書いたものです。
もうこの部分だけのFunctionでは意味がないので、
シート全体として入力規則に反していないかを判定するFunctionにしてみましょう。
Function isValidaionOk(ByVal ws As Worksheet) As Boolean
Dim valiRng As Range
Dim myRng As Range
On Error Resume Next
Set valiRng = ws.Cells.SpecialCells(xlCellTypeAllValidation)
If Err Then Exit Function
On Error GoTo 0
For Each myRng In valiRng
If Not myRng.Validation.Value Then
isValidaionOk = False
Exit Function
End If
Next
isValidaionOk = True
End Function
入力規則がまったく無いシートの場合、SpecialCellsがエラーになってしまいます。
そこで、On Error Resume Nextでエラー判定を行っています。
入力規則のリスト入力の妥当性を判定Function
しかし、単に判定するだけなら上記VBAで良いという事で追記しました。
ただし、タイトルにある通りリスト入力限定です。
全部の入力規則に自力で対応するのはかなり大変です。
Function isValidationOk(ByRef argRange As Range) As Boolean
Dim myRange As Range
Dim strList As String
On Error Resume Next
isValidationOk = True
'空欄はOKとする
If argRange.Value = "" Then Exit Function
'入力規則のリストかどうか
If argRange.Validation.Type = xlValidateList Then
'入力規則がない場合はエラーが発生するので
If Err.Number > 0 Then Exit Function
Else
'入力規則のリスト以外はチェックしない
Exit Function
End If
If Left(argRange.Validation.Formula1, 1) = "=" Then
'リストがセル範囲指定の場合
Set myRange = Application.Range(Mid(argRange.Validation.Formula1, 2))
If WorksheetFunction.CountIf(myRange, argRange) > 0 Then
Exit Function
End If
Else
'リストデータが直接指定の場合
strList = "," & argRange.Validation.Formula1 & ","
If strList Like "*," & argRange.Value & ",*" Then
Exit Function
End If
End If
'入力規則のリストにないのでエラー
isValidationOk = False
End Function
入力規則において、直接リストデータを入れている場合は、
.Validation.Formula1には、"A,B,C,・・・"とカンマ区切りの文字列が入っています。
そこで、前後に,カンマを付け足して、",文字列,"でLike判定しています。
他のセル範囲を参照している場合は、"="に続けてセル範囲のアドレスが入っています。
他のシートならシート修飾が付いていて、同一シートならセルアドレスだけが取得されます。
そこでこの=の後ろの文字列からセル範囲を取得し、
そのセル範囲に対して、シートのCountIf関数で判定しています。
最後に
それは、使用者に対する注意事項として伝えるへきものです。
しかし、
万一コピペ等でリスト以外のデータが入力されてしまった場合に、その後の処理に支障をきたすのであれば、やはりチェックしておく必要出てきます。
そのような場合があれば、参考にして下さい。
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